臨床心理面接特論B
 Lecture on counseling and psychotherapy B(Theory and Practice of Psychological Support
 担当教員:河合 輝久(KAWAI Teruhisa)
 担当教員の所属:地域教育文化学部地域教育文化学科文化創生コース
 担当教員の実務経験の有無:
 担当教員の実務経験の内容(有の場合):主に医療,教育領域での心理支援の経験を有する教員が,その実践経験を交えながら講義を行う。
 開講学年:1年,2年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
本授業の目的は,子ども(小学生~中学生)を対象とした心理支援において,認知行動療法を活用するうえでの基本的知識,態度,技能を身につけることである。そのため,認知行動療法の考え方に加え,子ども向けに工夫された認知行動療法の技法をまなぶ。

【授業の到達目標】
 本授業の到達目標は,次の点である。
1.認知行動療法の理論基盤について理解し,説明できる
2.子ども向けに工夫された認知行動療法の技法を理解し,説明できる
3.子ども向けに工夫された認知行動療法の技法を練習し,実践の場で活用する態度を示すことができる

【授業概要(キーワード)】
認知行動療法,行動療法,認知療法,アクセプタンス,コンパッション,マインドフルネス,子ども

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:26~50%
B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:76~100%
C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:76~100%
D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:76~100%
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:26~50%
C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:76~100%

【科目の位置付け】
 本授業は,臨床心理学における学術上の高度な概念や原理を体系的に理解し,高度な専門職従事者として取り組むべき課題等の判断及び行動が実践できるようになるための科目である。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を

【授業計画】
・授業の方法
 授業時に示す文献をもとに受講生が担当章の内容に関するレジュメを作成し発表を行う。また,担当章で紹介されている技法について演習を行う。
・日程
2回目以降は,15章から成る文献の輪読を行う。

第1回目 オリエンテーション
第2回目 子どもと若者のための認知行動療法の特徴
第3回目 認知,感情,行動の関連性
第4回目 第三世代の認知行動療法の技法①
第5回目 第三世代の認知行動療法の技法②
第6回目 認知療法の諸技法①
第7回目 認知療法の諸技法②
第8回目 認知療法の諸技法③
第9回目 認知療法の諸技法④
第10回目 認知療法の諸技法⑤
第11回目 行動療法の諸技法①
第12回目 行動療法の諸技法②
第13回目 行動療法の諸技法③
第14回目 行動療法の諸技法④
第15回目 事例検討

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
 前期の授業にて取り挙げられた「認知行動療法」の理論と技法について十分に復習したうえで,受講すること。また,ケースカンファレンスでの事例や本人担当者としての経験を思い浮かべつつ,本授業を通して学んだ事柄をいかに活用できるかを常に意識するよう心がける。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
 授業で用いる文献やその文献で示されている引用文献を読み,授業で学んだ内容の理解を深めてください。また,実践に関する科目と関連づけながら,本授業で学んだことを発展させることを期待します。

【成績の評価】
・基準
授業の到達目標で示したことについて下記を合格基準とする。
1.発表において,認知行動療法の理論や技法,子ども向けに工夫された認知行動療法の技法を理解し,説明できる
2.適宜行う演習に積極的かつ能動的に取り組み,実践の場で活用する態度を示すことができる
・方法
授業態度(出席や演習への取り組み等を含む),発表担当時の資料や質疑応答などを総合的に判断して評価する。

【テキスト・参考書】
受講生による発表担当回時に用いるテキストは授業時に示します。

【その他】
・学生へのメッセージ
子ども(小学生~中学生)のうつ・不安といった情緒的問題,不登校をはじめとする行動上の問題などに効果的な認知行動療法の様々な技法を知り,支援の引き出しが一つでも増えるよう一緒に学んでいければと思います。
・オフィス・アワー
 授業時間外に質問がある場合には,授業後に直接お声かけいただくか,メールにてお問い合わせください(WebClass上のメールサーバーを介して行ってください)。

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