【授業の目的】
荷電粒子がどの様な電場を作るのか、また電場により荷電粒子がどの様な力を受けるのかを理解する事が第一の目的である。第二の目的は微分演算子を使用して静電場を定量的に理解する事である。そして第三の目的は電場という形で空間にエネルギーが蓄えられる事を定量的に理解する事である。
【授業の到達目標】
1) ガウスの法則を理解し、その法則を使ってどのような電場が作られるのか説明できる。【知識・理解】
2) 電位の概念を理解し、電場と電位の関係を説明できる。【知識・理解】
3) 導体の基本的な性質を理解し、静電遮蔽や接地という概念を説明できる。【知識・理解】
4) コンデンサの性質を理解し、コンデンサの役割を説明できる。【知識・理解】
5) 電場という形で空間にエネルギーが蓄えられる事を説明できる。【知識・理解】
6)電流及び電流密度とは何かを説明できる。【知識・理解】
7)電流によって磁束密度がどのように作られるかを説明できる。【知識・理解】
8)ローレンツ力に関して説明できる。【知識・理解】
【授業概要（キーワード）】
クーロン力、静電場、ガウスの法則
【学生主体型授業（アクティブラーニング）について】
A-1．ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。：1～25％
D-1．演習、実習、実験等を行う機会がある。：1～25％
D-2．事前学習（下調べ、調査等含む）で習得した知識等を踏まえて演習、実習、実験等を行う機会がある。：1～25％
【科目の位置付け】
物理学などの理学全般にわたる科学・技術の基礎知識を身に付ける。詳しくは理学部理学科ディプロマ・ポリシーを参照。
【SDGs（持続可能な開発目標）】
04.質の高い教育をみんなに
【授業計画】
・授業の方法
通常の講義形式で，内容を板書しながら授業を進める。使用するテキストに沿って授業を進める。
・日程
主に行うテーマは以下の通りである。このテーマに沿って授業を15回行う。
1. ベクトル、偏微分、重積分、テーラー展開の簡単な復習
2. ベクトル解析の復習
3. クーロン力の復習
4. 真空中での静電場、電位の復習
5. 導体の性質、鏡像法
6. コンデンサ
7. 静電場のエネルギー
8. 中間試験と解説
9. 誘電体
10. 電流
11. 磁束密度、アンペールの法則、ビオ・サバールの法則
12. ローレンツ力
13. まとめと期末試験
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
板書の筆写だけでなく，内容をまとめた自家用ノートの作成をおこなうこと。
また講義以外で4時間×15週程度の準備学習が必要である。
・授業時間外学習（予習・復習）のアドバイス
1)授業で扱うテーマについて，あらかじめ指定したテキストを読んでおくこと。
2)授業で行ったテーマに関して分からない事があれば、指定したテキストを読んで確実に理解するようにする。
3)ビデオ学習教材があるため、この学習教材を授業前に見ておくと格段に理解度が高まる。
【成績の評価】
・基準
静電場の基本法則とその物理的意味，電流、磁束密度、ローレンツ力を理解し，基本的な問題を解く力を身につけていることを合格の基準とする。
・方法
レポート課題を数回出題し，中間テストと期末テストを行う。以下の様に成績を付ける。
・もし中間テストの方が期末テストよりも高得点である場合
総合点 = 中間テストの点数×0.3+期末テストの点×0.7+レポート点
・もし期末テストの方が中間テストよりも高得点である場合
総合点 = 期末テストの点+レポート点
【テキスト・参考書】
教員が生協を通じて出版する電子書籍(電磁気学I、電磁気学II)をテキストとする。これが基礎概念や問題を解く上で参考になる。それ以外に以下の参考書を挙げておく。
理論電磁気学 砂川重信著 紀伊國屋書店
【その他】
・学生へのメッセージ
電磁気学は物理学において基礎となる分野である。将来宇宙物理学、物性物理学、素粒子物理学などの先端的な分野を学ぶ際にも必ず必要となる。
・オフィス・アワー
授業時間外に学生の質問に答える「オフィス・アワー」は、授業終了後郡司の居室(理学部3号館3階B302号室)かティーチングアシスタントの居室(理学部2号館1階107号室)において対応する。しかし会議や出張等で不在にすることもあるため、確実に面談したい場合は電子メールで事前にアポイントを取ること。なおメールアドレスは初回の授業で知らせる。
|