【授業の目的】
この授業では,無機化学についての基礎的な知識を得ることを目標にしています。特に,無機化合物について総合的に説明できるようになるため,元素の性質,結合,金属錯体の構造と性質について,体系的・理論的に学習します。
【授業の到達目標】
(1) 原子・分子の電子構造と化学結合などと関連付けて説明できる。【知識・理解】 (2) 周期表の元素をいくつかのブロックに分け,電子状態や性質,反応性について説明できる。【知識・理解】
【授業概要(キーワード)】
無機化学,s-,p-,d-,f-ブロック元素,HSAB理論,結合,バンド
【科目の位置付け】
化学物質を構成する分子は無機化合物と有機化合物に大別されます。この講義は,無機化合物に着目し,元素の構造,軌道と分子結合などの基礎的知識を学習した後,バンド構造,酸塩基反応,化合物の構造と性質・反応性について体系的・理論的に学習することで幅広い視野と探究心を身につけるものである。(理学部ディプロマポリシー)
【SDGs(持続可能な開発目標)】
07.エネルギーをみんなにそしてクリーンに 09.産業と技術革新の基盤をつくろう
【授業計画】
・授業の方法
指定したテキストに沿って,講義形式で行ないます。到達度試験を2回実施します。
・日程
第1回:ガイダンス 第2回:元素と周期表 第3回:分子とそのモデル 第4回:イオン性固体と金属 第5回:基礎無機反応 第6回:主要族金属元素の化学1(主にアルカリ金属) 第7回:主要族金属元素の化学2(主にアルカリ土類金属) 第8回:主要族金属元素の化学3(主にアルミニウム) 第9回: 第2回~8回までの授業のまとめ(到達度試験を含む) 第10回: 主要族金属元素の化学4(主に亜鉛) 第11回: 非金属の化学1(主に水素) 第12回: 非金属の化学2(主にホウ素、窒素) 第13回: 非金属の化学3(主に酸素、ハロゲン) 第14回: 遷移金属の化学 第15回:第10回~14回までの授業のまとめ(到達度試験を含む)
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
1年生で履修した化学I(化学)の内容を踏まえて、無機化学の基礎的な内容について学習します。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
あらかじめ教科書や参考書をよく読むことが大切です。授業で習ったことは,テキストとノートで復習しましょう。疑問に思ったことや分からないことは,教科書や参考書で調べたり質問をしたりして,出来るだけ早く解決してください。
【成績の評価】
・基準
授業の到達目標で示した無機化合物の電子構造と化学結合,性質,反応性について体系的・理論的に説明できることを合格の基準とします。
・方法
2回の到達度試験をそれぞれ50点(合計100点)で評価します。
【テキスト・参考書】
テキスト:「基本無機化学」第3版(荻野・飛田・岡崎 著:東京化学同人) 参考書:「シュライバー・アトキンス無機化学(上)(下)」第4版(Atkins・Overton・Rourke・Weller・Armstrong著:東京化学同人) 「無機・分析化学演習」(武田・高橋・棚瀬・北澤:東京化学同人)
【その他】
・学生へのメッセージ
今後の専門講義の基礎となる科目です。各単元を理解しましょう。
・オフィス・アワー
授業時間外に学生の質問に答える「オフィス・アワー」を金井塚研究室 (理学部2号館2階201)において、金曜日の13時から17時の間に設けます。
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