符号と暗号の数理
 Mathematics for Code theory and Cryptographic theory
 担当教員:脇 克志(WAKI Katsushi)
 担当教員の所属:理学部理学科
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
情報理論の基本となるエントロピーの概念を理解し,情報を正確に伝達する方法を確率・統計の知識を合わせて修得することを目的とする。

【授業の到達目標】
1) エントロピーの概念を説明できる。【知識・理解、技能】
2) 情報を正確に伝達することを確率の言葉で説明できる【知識・理解、技能】
3) 代表的な符号に関する性質や精度に関して評価できる【知識・理解、技能】

【授業概要(キーワード)】
情報量,エントロピー,分布,通信路,符号化,復号化,学生主体型授業

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:26~50%
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:1~25%
A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
この授業は、理学部ディプロマ・ポリシー「専門的な素養を基盤に科学的思考方法に従って社会が要請する課題を解決する能力を身に付けている」に関連する理学専門科目(データサイエンスコース)となる。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
09.産業と技術革新の基盤をつくろう

【授業計画】
・授業の方法
主にテキストを中心として,必要に応じて板書等を使用し,講義形式で授業を行う。
・日程
第01回:情報量の定義(p.1-p.9:第1章から2.1)
第02回:エントロピーと情報量の計算(p.10-p.23:2.2から2.5)
第03回:無記憶情報源とマルコフ情報源(p.25-p.33:3.1から3.3.2)
第04回:定常分布と極限分布(p.34-p.43:3.3.3から3.3.6)
第05回:情報源のエントロピー(p.44-p.53:3.3.7-3.6)
第06回:符号の定義(p.54-p.65:4.1-4.3)
第07回:情報源符号化定理(p.65-p.74:4.4-4.8)
第08回:中間試験と情報源符号化の例(p.74-p.85:4.9)
第09回:相互情報量(p.86-p.97:5.1-5.3)
第10回:通信路容量(p.97-p.108:5.4-5.5)
第11回:通信路符号化(p.109-p.120:6.1-6.3)
第12回:誤り訂正の原理(p.120-p.127:6.4-6.5)
第13回:線型符号(p.128-p.136:7.1-7.2)
第14回:生成多項式(p.137-p.150:7.3-7.4)
第15回:期末試験とまとめ

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
講義中は,集中して概念の理解に努める。授業内容はノートにまとめておく。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
テキストの章末問題に取組み,講義に登場した用語の理解を深める。定期試験に向けて,ノートに記載した内容を確認し,不明な点があれば、質問する。

【成績の評価】
・基準
情報の量や精度を確率・統計の知識を活用して計算できる。具体的な符号の性質や精度を評価できる。
・方法
中間テスト(50%),期末テスト(50%)で評価する。

【テキスト・参考書】
テキスト:はじめての情報理論(第2版),稲井 寛(著),森北出版

【その他】
・学生へのメッセージ
情報を正しく安全に伝える技術は,現代社会の基幹技術となります。データ解析なども使われる確率的手法を習得して,「使える数学」を感じてください。
・オフィス・アワー
授業時間外に学生の質問に答える「オフィスアワー」を脇研究室(理学部4号館三階C306号室)において,月曜日の11時から12時で間に設けます。
会議や出張等で不在にすることがあるため、確実に面談したい場合は、事前に脇研究室のドアにあるQRコードを読み取り、予約メールを出してください。

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