【授業の目的】
近年、脱炭素社会やSDGs、ESG投資などの観点から、環境分野におけるバイオテクノロジーの関心が高まっている。バイオテクノロジーは、遺伝子や酵素、代謝の生化学と分子生物学を基盤として成り立っており、これらをベースに微生物学や代謝工学によって発展してきた。本授業では、これらを社会実装することについて、起業の体験談を交えて講義をする予定である。そして、バイオテクノロジーの基礎となる生化学や分子生物学を復習し、次に代謝工学や環境バイオテクノロジーの分野を学ぶことを目的とする。
【授業の到達目標】
1)環境バイオテクノロジーに必要な生化学や分子生物学分野の基礎を説明できる。【知識・理解】 2)微生物学や代謝工学の知識を習得し説明できる。【知識・理解】 3)理系の学生が考える起業について述べることができる。【態度・習慣】
【授業概要(キーワード)】
環境,バイオテクノロジー,起業,学生主体型授業
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
この授業は、生体内で起こる代謝反応を基盤としたバイオテクノロジーについて学び、私たちの社会における環境問題について理解し解決策を提案する力を身につけるために編成された科目である。 (理学部カリキュラム・ポリシー1)
【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を 07.エネルギーをみんなにそしてクリーンに 09.産業と技術革新の基盤をつくろう 13.気候変動に具体的な対策を
【授業計画】
・授業の方法
環境バイオテクノロジーや起業に関する講義を行う。講義は主にパワーポイントを用いて進め、適宜質問を受け付ける。
・日程
講義は、およそ1日半にわたって行われる予定である。分子生物学や生物学の基礎の復習から始め、徐々に環境エネルギーについての講義に移っていく。最後に起業に関する講義を行う。時間の都合によって、講師が行っている研究についても話をする。 1. 遺伝子や酵素、代謝の生化学、 2. 遺伝子や酵素、代謝の分子生物学、 3. 微生物学に基づく代謝工学、 4. 環境バイオテクノロジー論1 、 5. 環境バイオテクノロジー2、 6-7. バイオテクノロジーの社会実装、 8. まとめ
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
授業で示されるパワーポイントを参考に、講義内容をノートなどに書き留めると良い。また、講義中または講義後にも質問をすることを推奨する。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
特別な勉強は不要であるが、これまでに習った分子生物学や生化学の復習をしておくとよい。また、キャリアパスの話でもあるので、自分のキャリアについて考えておくとより効果的である。時間外学習は4時間/回が目安です。
【成績の評価】
・基準
授業で紹介した生化学や分子生物学に基づく環境バイオテクノロジーに関する知識が身につき、用語や概念を正しく理解し議論・論述できることを合格の基準とします。
・方法
集中講義の当日にレポートと感想などを書いてもらう(100%)。
【テキスト・参考書】
・参考書:「理系の起業」 https://cyanology.stores.jp/items/63a00b99bcc6a0326292f131
【その他】
・学生へのメッセージ
本講義では、基礎から最先端までのバイオテクノロジーについて、また、バイオテクノロジーが社会問題の解決にどのように貢献できるのかについて、社会実装の体験から紹介します。今まさに自分の身の回りで起こっている環境問題やエネルギー問題に意識を向け、興味をもって授業を聞いて欲しいと思います。
・オフィス・アワー
授業に関する学生からの質問は,授業中、また各回の授業終了後に受け付けます。
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