物質循環科学Ⅲ
 Earth Material Cycles III
 担当教員:柳澤 文孝(YANAGISAWA Fumitaka)
 担当教員の所属:理学部非常勤講師
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:理学部理学科地球科学コースカリキュラム  科目区分:理学専門科目(地球科学コースカリキュラム)・選択科目 
【授業の目的】
英語は科学の共通語であり、地球科学分野における学習を進める上で欠くことができません。この授業では地球科学に関連する英語の教科書と大学院生が行う研究発表を題材にして、地球科学の知識、地球科学英語、要約作成の技術、および口頭発表の技術を学びます。

【授業の到達目標】
(1) 地球科学関連の英語の教科書を読むことができる。(2) 口頭発表の技術を身につける。(3) コミュニケーション能力を身につける。(4) 自主的かつ継続的に学習できる能力を身につける。(5) 計画的に作業・研究を進め、まとめる能力を身につける。(6) 地球科学の広い知識と考え方を身につける。

【授業概要(キーワード)】
英語、プレゼンテーション、コミュニケーション、要約、学生主体型授業(アクティブラーニング)

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:26~50%
C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
この授業は、卒業研究で必要になる地球科学英語に触れプレゼンテーション技術を磨くものです。理学部ディプロマ・ポリシーのうち、「日本語及び英語で適切に情報を収集し、それらを活用できる基礎的な語学力を身に付けている」に部分的に関与します。なお、物質循環科学演習を受講しておくことが望ましいです。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに
09.産業と技術革新の基盤をつくろう

【授業計画】
・授業の方法
授業は対面で行います。物質循環科学演習での学習を踏まえ、地球科学について英語で書かれた基礎的なテキストの一部を読み、その内容をまとめてプレゼンテーションすることと、発表を聴講してプレゼンテーション方法について学ぶと共に重要な専門用語を覚えることを行います。発表担当者はテキストの担当範囲に書かれている内容を与えられた時間内で発表してください。聴講者は、プレゼンテーションを聞いて、自分の発表に参考となる点を見つけて下さい。また、発表ででてきた専門用語をミニッツペーパーに書き出して覚えて下さい。ミニッツペーパーは授業終了時に提出してもらいます。
・日程
ガイダンスの際、英語で書かれた地球科学のテキストを示し、発表の担当範囲および発表の日程を発表します。発表は原則として学生番号の順番に行います。発表は2回行う予定です。概要説明のための図表類のみを使った1回目の発表、文献全体を紹介する2回目の発表です。発表に際しては原稿を棒読みするのではなく、原稿を覚え原稿なしで発表してもらいます。なお、1回目の発表までに、大学院生等が行うプレゼンテーションを聴講することもあります。
(予定)受講人数によって回が変動しますので、おおよその日程のみを示します。
1回目:担当範囲および発表の日程を決め、英文資料を(5-10ページ)を配布する。
2回目-5回目:大学院生等が行うプレゼンテーションを聴講する。
6回目:英文資料の中の図表とその説明文を訳し、それらをパワーポイントにして提出する。
7回目:パワーポイント(案)の修正版を提出する。
8回目-9回目:提出されたパワーポイントによって1回目の発表(4−5分程度)を行う。発表について教員がコメントする。
10回目:英文資料の発表のためのパワーポイント(案)を提出する。提出されたパワーポイント(案)について、必要に応じて修正を求める。
11回目:パワーポイント(案)の修正版を提出する。
12回目-14回目:英文資料全体について発表を行う(10−12分程度)。発表について教員が発表にコメントする。
15回目:まとめ

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
口頭発表に際しては、地球科学の英文テキストの原文を忠実に翻訳してそのまま発表するのではなく、書かれている内容をよく理解して自分の言葉で発表してください。時間を守って原稿なしでプレゼンテーションを行うため、発表練習を充分に行ってから本番に臨んでください。また、マイクの使い方や、スクリーンに投影した文字や図が最後列からでもはっきりと見えるかなどにも留意したリハーサルを行うことを推奨します。自分以外の人のプレゼンテーションを聴講し、自分のプレゼンテーションの改善に役立ててください。発表準備中に英文資料や発表方法等についてわからないことがあった場合は、授業の際、あるいは、ウェブクラスから質問してください。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
発表準備がうまくいかない原因として、翻訳がうまくできないことのほかに、地球科学の知識不足も考えられます。初学者向けの地球科学の書籍等で予習をしてから発表準備に臨むことをおすすめします。これは聴講した内容を十分理解するための復習でも有効です。準備学修に必要な学修時間は60時間が目安です。

【成績の評価】
・基準
目標への到達度を、(A)テキストのプレゼンテーションと(B)プレゼンテーション聴講時の提出物で評価します。(A)により目標(1)・(2)・(4)・(5)を、(B)により(3)・(6)を評価します。(A)では決められた時間内にテキストの内容を的確に分かりやすく発表できるかどうかを評価基準とします。評価のポイントは、内容の理解度、時間配分、発表態度、発表の工夫(図表を適切に使ったか)などです。(B)では聴講したプレゼンテーションから適切なキーワードを書き出せたかを評価基準とします。
・方法
(A) 1回目のプレゼンテーションのパワーポイントと発表が30点、2回目のプレゼンテーションのパワーポイントと発表が40点、(B)プレゼンテーション聴講時の提出物(ミニッツペーパー)が30点の合計100点です。

【テキスト・参考書】
プレゼンテーションで使用するテキストはガイダンスの際に指示します。
プレゼンテーションの参考書は次のとおりです。宮野公樹「研究発表のためのスライドデザイン」,斎藤恭一「理系プレゼンの五輪書」,カノウ「マンガで読む「わかりやすい表現」の技術

【その他】
・学生へのメッセージ
「発表担当者が勉強をした」ということを示すプレゼンテーションをするのではなく、「発表担当者が勉強して理解した内容を聴講者に理解してもらう」プレゼンテーションをすることを目指してください。
・オフィス・アワー
授業時間外に質問に答えるオフィスアワーは授業終了から30分です。
学内連絡先:岩田尚能(研究室:理学部4号館4階C402)、この科目に関する質問・連絡は、ウェブクラスのメッセージ機能で送ってください。

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