地球科学特講B
 Special Lectures of Earth Sciences B
 担当教員:伊藤元雄(ITO Motoo)
 担当教員の所属:理学部非常勤講師
 担当教員の実務経験の有無:
 担当教員の実務経験の内容(有の場合):海洋研究開発機構・高知コア研究所で研究開発活動を行っている者がその経験を活かして、惑星物質科学(太陽系、小惑星の形成、隕石などの地球外物質分析)について講義する。
 開講学年:3年,4年  開講学期:後期  単位数:1単位  開講形態:集中講義
 開講対象:理学部理学科  科目区分:理学専門科目(地球科学コースカリキュラム)・選択科目 
【授業の目的】
太陽系、そして地球は大体46億年前にできたと考えられています。一体、太陽系はどのような物質から成り立っているのか、そして地球など太陽系内の惑星はどのような過程を経て形成したのか、いまだにわかっている部分は少ないです。本科目では、最新の研究に基づき、太陽系と小惑星、地球などの形成史を読み解き、またそれを可能にした最先端分析研究と宇宙探査などについて解説します。そして、宇宙・地球科学に関する知見を広げることを目的とします。

【授業の到達目標】
宇宙・地球科学(太陽系と小惑星、地球などの形成史)と宇宙探査に関し、最新の研究成果を把握し、理解することを到達目標とします。

【授業概要(キーワード)】
太陽系、小惑星、同位体、質量分析

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:51~75%

【科目の位置付け】
この授業は、宇宙・地球科学と宇宙探査に関する最新の研究成果に触れるものです。理学部ディプロマ・ポリシーのうち、「選択したコースカリキュラムを中心とした理学の専門的知識を身に付け、その分野の先端的な研究内容を理解し、説明できる能力を身に付けている。」に部分的に該当します。なお、「固体地球科学III」を受講しておくと本授業の予習になるかもしれません。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに

【授業計画】
・授業の方法
授業は対面で行います。主にパワーポイントを用い、必要に応じ補足プリントを用いて講義を行います。
・日程
2日間の集中講義形式で行います。主な内容は以下の通りです。
1.太陽系と惑星、小惑星
2.地球外物質(隕石、宇宙塵、小惑星などからの帰還試料)
3.同位体(特に水素、酸素、炭素、窒素などをはじめとする軽元素)
4.年代の決め方
5.2次イオン質量分析法の原理とその応用
6.その他、惑星物質に用いられる分析法の概要
7.惑星探査の概要

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
授業で示されるパワーポイントを参考にしてノートなどに、講義内容を追記して内容の理解に努めてください。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
授業で習った内容に関連することを自ら図書館やインターネットで自分なりに調べて、理解を深める努力が不可欠です。

【成績の評価】
・基準
授業の到達目標で示した、宇宙・地球科学と宇宙探査に関し最新の研究成果を把握し、理解出来たかどうかを合格の基準とします。
・方法
講義内容を理解しているかを評価するためのレポートを課します(60%)。また授業参加(30%)、および授業中の質疑応答(10%)に関しても評価項目とし、すべての得点の合計を持って評点とします。

【テキスト・参考書】
必要な資料は授業前に配布します。
参考書は次の3冊です。
・宇宙化学 コンドライトから見た原始太陽系、著者 小沼直樹
・表面分析:SIMS -二次イオン質量分析法の基礎と応用- 志水隆一、二瓶好正 監訳
・岩波講座地球惑星科学 5巻 地球惑星物質科学

【その他】
・学生へのメッセージ
授業内容を理解するためには、高校で学ぶ化学と地学(太陽系や宇宙)の知識を持っていると良いです。
・オフィス・アワー
授業に関する質問は、授業中もしくは授業の後に行ってください。この授業の受入担当教員は岩田尚能です。岩田への連絡はウェブクラスを利用して行ってください。

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