生理学 (植物生理機能学)
 Physiology
 担当教員:山崎良彦(YAMAZAKI Yoshihiko)、 藤原浩樹(FUJIWARA Hiroki)、 後藤純一(GOTO Jun-ichi)
 担当教員の所属:医学部医学科
 担当教員の実務経験の有無:
 担当教員の実務経験の内容(有の場合):医師として実務経験のある教員が、人体の生理機能のうち植物的機能について、講義および実習を行う。
 開講学年:2年  開講学期:通年  単位数:4単位  開講形態:講義
 開講対象:医学科  科目区分:専門教育・必修 
【授業の目的】
≪植物機能生理学≫
人体の植物的機能について講義形式で授業をすすめる。具体的には、血液・体液系、腎・泌尿器系、呼吸、循環系、自律神経系、消化器系、肝・胆・膵臓、および生体の恒常性である。
各系や臓器について構造と関連付けて生理機能を理解する。さらに生理機能を発現する機序を、分子・細胞レベルから理解すると共に、全体として統制のとれた状態(恒常性)を維持する機序についても理解する。

【授業の到達目標】
各臓器や系の構造と機能、およびこれらの個体全体との関わりについて述べることができる。
◇血液・造血器・リンパ系の構造と機能を理解し、説明することができる。
◇皮膚の構造と機能を理解し、説明することができる。
◇循環器(心血管)系の構造と機能を理解し、説明することができる。
◇呼吸器系の構造と機能を理解し、説明することができる。
◇消化器系の正常構造と機能を理解し、説明することができる。
◇腎・尿路系の構造と機能を理解し、説明することができる。
◇生殖系の構造と機能を理解し、説明することができる。
◇妊娠、分娩と産褥期の管理に必要な基礎知識を理解し、説明することができる。
◇乳房の構造と内分泌依存性の機能を理解し、説明することができる。
◇内分泌の分泌機構と効果などが説明することができる。
◇胎児・新生児・乳幼児・小児期から思春期にかけての生理的成長・発達とその特徴について説明できる。
◇加齢に伴う身体的変化、精神・心理的変化、加齢に伴う臓器の構造的・機能的変化を説明できる。

【授業概要(キーワード)】
血液と体液、腎臓、呼吸と循環、骨格筋と平滑筋、消化器、膵臓、生体の恒常性、ホルモン、内分泌

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25%
C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:1~25%
D-2.事前学習(下調べ、調査等含む)で習得した知識等を踏まえて演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
人体の機能に関して、講義および実習を通じ植物機能生理学の専門的な基礎知識を培う

<山形大学医学部医学科教育到達目標(コンピテンシー)>
1.プロフェッショナリズム(医療人としての倫理観、責任感と自己規制、社会的責務)
2.医学知識と問題対応能力(基礎医学、行動科学)
8.科学的探究(リサーチマインド、課題発見と問題解決、研究成果の発表能力)
9.生涯にわたって共に学ぶ姿勢(生涯学習、自己研鑽、共同学習)

<医学教育モデル・コア・カリキュラム(平成28年度改訂版)>
D-1 血液・造血器・リンパ系
D-1-1) 構造と機能

D-3 皮膚系
D-3-1) 構造と機能

D-4 運動器(筋骨格)系
D-4-1) 構造と機能

D-5 循環器系
D-5-1) 構造と機能

D-6 呼吸器系
D-6-1) 構造と機能

D-7 消化器系
D-7-1) 構造と機能

D-8 腎・尿路系(体液・電解質バランスを含む)
D-8-1) 構造と機能

D-9 生殖機能
D-9-1) 構造と機能

D-10 妊娠と分娩
D-10-1) 構造と機能

D-11 乳房
D-11-1) 構造と機能

D-12 内分泌・栄養・代謝系
D-12-1) 構造と機能

E-7 成長と発達
E-7-1) 胎児・新生児
E-7-2) 乳幼児
E-7-3) 小児期全般
E-7-4) 思春期

E-8 加齢と老化
E-8-1) 老化と高齢者の特徴

【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を

【授業計画】
・授業の方法
講義はパワーポイントと資料を用いて進める。ホームページからも閲覧できるようにする。
・日程
≪前期≫
04月10日 血液と体液(1):体液・血液の組成、赤血球
04月24日 血液と体液(2):血小板、血液凝固系、線溶系
05月01日 呼吸(1):換気、ガス交換
05月08日 呼吸(2):肺循環、血液ガス
05月15日 呼吸(3):呼吸の調節
05月22日 心臓機能と循環(1)
05月29日 心臓機能と循環(2)
06月05日 心臓機能と循環(3)
06月12日 心臓機能と循環(4)
06月19日 心臓機能と循環(5)
06月26日 腎臓機能と体液調節(1)
07月03日 腎臓機能と体液調節(2)
07月10日 腎臓機能と体液調節(3)
07月17日 腎臓機能と体液調節(4)
07月24日 酸塩基平衡とその異常

≪後期≫
09月09日  消化と吸収(1):消化管の生理学 総論
09月30日  消化と吸収(2):消化管の生理学 各論
10月07日  消化と吸収(3):肝臓、胆のう、膵臓、外分泌(1)
10月21日  消化と吸収(4):肝臓、胆のう、膵臓、外分泌(2)
10月28日  消化と吸収(5):栄養素
11月11日  内分泌とホルモン(1)
11月18日  内分泌とホルモン(2)
11月25日  内分泌とホルモン(3)
11月26日  内分泌とホルモン(4)
11月27日  内分泌とホルモン(5)
11月27日  体温とその調節
11月28日  リズムの生理学
11月28日  発達・成長と老化
12月03日  生殖生理と胎児
12月10日  統合生理学


≪実習≫
12月02日から12月12日までの月、水、木の1~8校時
蛙皮電位
生体音の聴診

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
講義
1)講義中は集中して聴き、その日の講義の重要な用語、内容そして概念を授業の場で把握し理解する。
2)教科書、パワーポイントに示された内容について講義ノートを作成し内容の理解に努める。
3)講義中の私語は厳禁である。
実習
1)班員と協力して積極的な態度で行なうことが必要。
2)実習書をよく読み、目的を理解し手順を確認しながら測定データを記録する。
3)講義で得られた知識を活かし、測定したデータの意味をしっかりと理解する。

※遅刻や途中退席の際は各自事情を説明しなければ出席したとは認めない。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
1)シラバスで講義の内容を予め確認し、指定教科書の内容を参考にし、講義の概要を把握しておく。
2)講義時の資料やホームページで早目に復習をし、関連する教科書を読み詳細の理解を深めることを勧める。
3)回を重ねるごとに知識の連携が必要になるので、教科書や参考書の該当箇所を自分で探し関連づける習慣を身につける。
4)実習書を良く読み、どのような目的で実習を行うのか理解した状態で実習に臨む。

【成績の評価】
・基準
1)植物機能生理学の基本的な事項を適切に説明できることを合格の基準とする。
2)班員と協力して実習を実施することができ、さらに指定されたレポートなどを提出する。
・方法
1)講義の出席回数が3/4に満たないものは試験の受験資格を与えない。
2)実習は、6回全部に出席し指定されたレポートなどを提出することが必須。
3)植物機能生理学の基本的な事項および実習の内容に関して筆記試験(前期、後期の2回)を行う。
4)再試験について、前期試験と後期試験の合計で合格の基準に満たない者について再試験を実施する(一回のみ実施)。

※詳細は担当教員の指示に従う
※最終成績等の詳細は代表ページを参照

【テキスト・参考書】
標準生理学:本間研一監修 (医学書院)
コアカリ生理学(医学評論社)

【その他】
・学生へのメッセージ
遅刻・私語・早退・他の教科のレポート、スケッチなど内職をしないこと。私語を慎み、講義中の飲食は絶対にしてはならない。携帯電話・音楽プ
レーヤー等の使用は禁止、退出を要求する。
2年次は多くの新しい教科や実習が始まり、時間的な余裕が少なくなる。心身の健康、規則的な生活を心がけ、勉強に十分時間をかけること。毎日の
講義と復習を大切にして、これを持続的に積み上げてほしい。
・オフィス・アワー
質問は歓迎する。実験やその他のことで忙しい時は勘弁してもらいたい場合もあるが、出来る限り対応する。

<山形大学で教えていること>
モデルコアカリキュラムの内容に加え、有害物質と脳機能障害等統合生理学について詳細な講義を行っている。さらに最新の研究内容を紹介している。

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