臓器疾患学(運動器コース)
 Organ diseases: Orthopaedic Surgery
 担当教員:高木 理彰(TAKAGI Michiaki)高窪 祐弥(TAKAKUBO Yuya)
佐竹 寛史(SATAKE Hiroshi)鈴木 朱美(SUZUKI Akemi)
菅原 正登(SUGAWARA Masato)成田 亜矢(NARITA Aya)
結城 一声(YUKI Issei) 鈴木智人(SUZUKI Tomoto)大木弘治(OKI Hiroharu)
赤羽 武(AKBANE Takeru) 仁藤敏哉(NITO Toshiya)

 担当教員の所属:医学部医学科
 担当教員の実務経験の有無:
 担当教員の実務経験の内容(有の場合):医師として実務経験のある教員が、その診療経験を活かし、整形外科における代表的な疾患について講義・実習を行う。
 開講学年:3年  開講学期:後期  単位数:34単位  開講形態:講義
 開講対象:医学科  科目区分:専門教育・必修 
【授業の目的】
運動器(四肢・脊柱)の傷害、障害、疾病
四肢と脊柱の講造と機能を復習し、各部位の外傷や疾病によって引き起こされる症状、それに対する診断と治療を解説する。これらの知識のもと、運動器の障害に対する基礎的な知識、考え方を習得し、生活の質(QOL: Quality of Life) について理解を深めることを目的とする。

【授業の到達目標】
①運動器各部位の解剖、機能を説明できる。
②四肢、脊柱の診察を行い、正常と異常を説明できる。
③診察から得られた情報により病態を説明できる。
④四肢、脊柱の各疾患について説明できる。
⑤診断した疾患に対する保存療法を提示することができる。
⑥診断した疾患に対する手術の方法を説明できる。
⑦最新の治療を理解し、現在の問題点を抽出できる。

【授業概要(キーワード)】
四肢、脊椎、脊髄、骨、軟骨、関節、靱帯、神経、筋肉

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:1~25%
C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:1~25%
B-3.習得した知識を活用する中で、学生グループがテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、互いの考えを理解し合う中から新たに独自の意見や考え方を創り出す機会がある。:26~50%

【科目の位置付け】
整形外科は人間が人間らしく生きるために必要な「運動器」を専門とする科目であり、ヒトのQOLとはどういうことか考えながら、整形外科学の役割について学習する。

<山形大学医学部医学科教育到達目標(コンピテンシー)の該当項目>
1 プロフェッショナリズム
2 医学的知識と問題対応能力
3 医療技能と患者ケアの基礎的知識
4 コミュニケーション能力
5 チーム医療の実践
6 医療の質と安全の管理
7 社会における医療の実践
8 科学的探求
9 障害にわたって共に学ぶ姿勢

<医学教育モデル・コア・カリキュラム(平成28年度改訂版)の該当項目>
D-2 神経系
D-4 運動器系
E-2 感染症
E-3 腫瘍
E-4 免疫・アレルギー
F-1 症候・病態からのアプローチ
F-1-35) 腰背部痛 F-1-36) 関節痛・関節腫脹 F-1-37) 外傷・熱傷
F-2 基本的診療知識
F-2-2) 根拠に基づいた医療<EBM> F-2-3) 臨床検査 F-2-4) 病理診断 F-2-5) 放射線等を用いる診断と治療 F-2-6) 内視鏡を用いる診断と治療 F-2-7) 超音波を用いる診断と治療 F-2-8) 薬物治療の基本原理 F-2-9) 外科的治療と周術期管理 F-2-10) 麻酔 F-2-14) リハビリテーション
F-3 基本的診療技能
G-1 診療の基本
G-2 臨床推論
G-2-34) 運動麻痺・筋力低下 G-2-35) 腰背部痛 G-2-36) 関節痛・関節腫脹 G-2-37) 外傷・熱傷
G-3 基本的臨床手技
G-3-3) 外科手技

【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を

【授業計画】
・授業の方法
1.講義。PCプレゼンテーションによる運動器の機能解剖、疾患、病態の解説と実際の症例の供覧。
2.ケーススタディー(PBL)。提示された症例の解析。
・日程
講義項目
1 整形外科総論
2 整形外科基礎科学・災害医学
3 脊椎疾患
4 骨盤股関節外傷・股関節疾患
5 骨軟部腫瘍・先天性骨系統疾患
6 関節リウマチと類縁疾患・慢性関節疾患
7 先天異常症候群・手外傷・手肘疾患
8 下肢外傷・膝疾患
9 肩関節外傷・疾患
10 スポーツ・足関節外傷・疾患
11 骨折・骨代謝

ケーススタディー
1 整形外科総論・整形外科基礎科学・災害医学
2 骨代謝・脊椎疾患
3 骨盤股関節外傷・股関節疾患
4 骨軟部腫瘍・先天性骨系統疾患
5 関節リウマチと類縁疾患・慢性関節疾患
6 先天異常症候群・手外傷・手肘疾患
7 下肢外傷・膝疾患
8 肩関節外傷・疾患
9 スポーツ・足関節外傷・疾患
10 骨折

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
あらかじめ疾病・障害に関連する骨・軟骨・関節・靱帯・神経・筋肉・血管の解剖・生理を理解しておく。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
参考図書の該当欄をあらかじめ通読しておくことが望ましい。
講義で配布された資料を参照し、参考図書を用いて更に理解を深める。

【成績の評価】
・基準
全講義終了後試験を行い、理解度を評価する。運動器の解剖、疾患の検査法、診断、治療の選択について説明できるかどうかを評価する。
講義への出席回数が規定に達しない場合は成績評価を行わない。
・方法
講義毎に出席をとる。
筆記試験を1回行い、60点以上を合格とする。
試験成績が合格基準に満たないものには再試験(1回)を行い、学習態度も含めて総合的に合否判定する.

【テキスト・参考書】
1 標準整形外科学(医学書院)
2 Campbell’s Operative Orthopaedics(ELSEVIER)
3 Textbook of Rheumatology(ELSEVIER)
4 現代リハビリテーション医学(金原出版)
5 最新リハビリテーション医学(医歯薬出版)

【その他】
・学生へのメッセージ
各疾患・障害を学習するとき、自分がそのような状態に陥ったら日常生活を送る上で、また社会生活を送る上でどのような不都合が生じるか、イメージしてください。そのような不都合をどうしたら最小限度に抑えることができるか考えてください。
四肢・脊柱の機能解剖について理解したうえで受講してください。
・オフィス・アワー
午前8時30分~午後6時

<山形大学で教えていること>
関節リウマチや類似疾患の鑑別法と治療法。
脊椎・関節疾患の診断と最新の治療法。

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