【授業の目的】
小児科学は学習範囲が広範であることから、臓器疾患学(各種)および全身性疾患学:成長・発達・遺伝・発生(小児科学)に加えて、小児期の疾患を系統的に理解するためこの講義を行う。その目的・テーマは全身性疾患学:成長・発達・遺伝・発生(小児科学)と同様である。
【授業の到達目標】
全身性疾患学:成長・発達・遺伝・発生(小児科学)に記載の通り、小児の発達・成長過程における基本的な生理を理解し、遺伝的素因を含めて、成育環境における発達・成長の阻害因子とその影響による各種病態・疾患の特徴について理解し、説明できること。この理解の下、各疾患診断の手法とその治療についての専門的知識を述べることができる。
【授業概要(キーワード)】
小児の発育、発達、成長、成育阻害因子、小児期の疾患の特徴
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
3年次の『全身性疾患学:成長・発達・遺伝・発生』と合わせて小児科学全体の講義として完成させる。それにより小児の疾患について、より詳しい知識を習得し、小児期の各疾患病態を自ら考えられるようにするものである。
この講義は、<医学教育モデルコアカリキュラム(平成28年度改訂版)>における E-7 成長と発達、 B 社会と医学・医療の B-1-8)保健・医療・福祉・介護の制度、 D 人体各器官の正常構造と機能、病態、診断、治療 における各臓器の関連疾患の内容を包含する。
この講義は、医学科カリキュラムポリシー(教育課程の編成実施方針) 1、 3 、 4、 5、 8、 9、 10、 11、 12、 13の内容を含み、ディプローマポリシー(学位授与の方針) DP1~11の要素となる。
この講義は、<医学科教育到達目標(コンピテンシー)>における、 1プロフェッショナリズム、 2 医学的知識と問題対応能力、 3 診療技能と患者ケアの基礎的知識、 4 コミュニケーション能力、 5 チーム医療の実践、 6 医療の質と安全の管理、 7 社会における医療の実践、 8 科学的探求、 9 生涯にわたって共に学ぶ姿勢 の内容を包含し、これらを充足することを目標とする。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を
【授業計画】
・授業の方法
スライド投映、資料配付、板書等による講義、講義中の討論、講義前後の自習。
・日程
毎週木曜日7、8校時 14:50-16:30 全7回(5月9日(木)※ 5-6校時 13:00-14:40) 4月 4日(木)小児成人病/臨床試験 三井 哲夫 4月11日(木)小児内分泌疾患1 沼倉周彦(非常勤講師) 4月18日(木)療育と訓練 清和ちづる(非常勤講師) 4月25日(木)小児内分泌疾患2 沼倉周彦(非常勤講師) 5月 2日(木)小児呼吸器疾患2 須藤陽介 5月 9日(木)※ 小児精神疾患1 伊東 愛子(非常勤講師) 5月 9日(木)小児精神疾患2 伊東 愛子(非常勤講師)
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
疑問を持って積極的に質問すること、単に知識を増やすので無く、病態を理解し、説明できるまでにいたること。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
全ての疾患について講義する時聞がなく、教科書を使って自習の必要がある。
【成績の評価】
・基準
講義内容、自らの学修による理解度をみる筆記試験、講義への出席状況、学修態度。
・方法
毎講義、出席をとる。 3年次開講の全身性疾患学:成長・発達・遺伝・発生と合わせ試験週間内に筆記試験を行う。 成績が合格基準に満たない者に対しては再試験を1度だけ行い学修態度を含め総合的に合否を決定する。
【テキスト・参考書】
標準小児科学(医学書院)、小児科学(文光堂)、Nelson Text book of Pediatrics (Saunders Co.)
【その他】
・学生へのメッセージ
学習範囲が広範であり、全ての分野にわたり詳細に講義することは不可能であることから、学生諸君は継続的な自習が必要である。
・オフィス・アワー
<山形大学で教えていること> 上記内容に加え、稀少疾患が多く、共同臨床試験としてのアプローチが必要な小児難治性疾患への臨床研究について小児がんを例に講義している。
授業時間外に学生の質問に答える「オフィスアワー」は、小児科学講座(臨床棟5階)において、原則、木曜日17:00~18:00とします。(事前予約要)
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