基本診療学(放射線)
 Radiology
 担当教員:鹿戸 将史(KANOTO Masafumi)、 佐藤 啓(SATO Hiraku)
 担当教員の所属:医学部医学科
 担当教員の実務経験の有無:
 担当教員の実務経験の内容(有の場合):画像診断、IVR、放射線治療の基本及び臨床応用について学ぶ。
 開講学年:4年  開講学期:前期  単位数:9単位  開講形態:講義
 開講対象:医学科  科目区分:専門教育・必修 
【授業の目的】
放射線診断、放射線治療の総論と各論
放射線医学はX線診断学、核医学、放射線治療学で構成される.(1)X線診断学:頭部、胸部、腹部、心・大血管における基本的な読影の進め方を示す.X線CT、MRI、血管造影についての基礎知識と臨床的意義、診断技術から治療技術へと発展した Interventional Radiology (IVR) について講義する.(2)核医学:放射性同位元素と用いたシンチグラフィやSPECT、PETによる動態・機能診断法について講義する.(3)放射線治療学:放射線生物学を基にした放射線治療の基礎的知識と腫瘍の性質、放射線治療の対象となる主な疾患について講義する.

【授業の到達目標】
画像検査の原理、各臓器の疾病における画像診断法、放射線治療の基礎と応用を学ぶ.特に、画像検査が臨床上重要な疾患について、異常所見を抽出し、実際に画像が読影できるようにする.放射線治療については、適応と手技を理解できる.

【授業概要(キーワード)】
単純X線写真、CT、MRI、核医学、IVR、放射線治療.

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:26~50%
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:1~25%
D-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型の演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
診療に不可欠な画像診断およびがんの三大治療法のひとつである放射線治療について、基礎的、実践的知識を学ぶ.

<山形大学医学部医学科教育到達目標(コンピテンシー)の該当項目>
1 プロフェッショナリズム
2 医学的知識と問題適応能力
3 診療技能と患者ケアの基礎的知識
4 コミュニケーション能力
5 チーム医療の実践
6 医療の質と安全の管理
7 社会における医療の実践
8 科学的探究
9 生涯にわたって共に学ぶ姿勢

<医学教育モデルコアカリキュラム(平成28年度改定版)の該当項目>
E-6 放射線の生体影響と放射線障害の
E-6-1) 生体と放射線 E-6-2) 医療放射線と生体影響 E-6-3) 放射線リスクコミュニケーション E-6-4) 放射線災害医療
F-2 基本的診療知識の
F-2-5) 放射線等を用いる診断と治療

【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を
04.質の高い教育をみんなに

【授業計画】
・授業の方法
臨床医に必要な画像診断、放射線治療について講義する.講義はスライドおよび配布資料をもとに行われる。
・日程
4月2日 その他 放射線医学概論 鹿戸将史
4月3日 その他 放射線防護学 鹿戸将史
4月9日 画像診断 脳卒中/頭部外傷 鹿戸将史
4月10日 画像診断 脳腫瘍/頭頸部疾患/IVR 平賀利匡
4月16日 画像診断 肺腫瘍/びまん性肺疾患 鈴木啓介
4月17日 画像診断 呼吸器感染症/縦隔/心・大血管の救急/IVR 滝澤一穂
4月23日 画像診断 腹部腫瘍 紺野義浩
4月24日 画像診断 腹部救急/IVR 豊口裕樹
4月30日 画像診断 泌尿生殖器 菅井康大
5月1日 画像診断 【特別講義】乳腺 朽木 恵 東北中央病院
5月7日 画像診断 骨・軟部 菅井康大
5月8日 画像診断 核医学診断①(PET含む) 桐井一邦
5月21日 画像診断 核医学診断②(PET含む) 桐井一邦
5月28日 画像診断 【特別講義】認知症/変性疾患 櫻井圭太 国立長寿医療研究センター
5月29日 放射線治療 放射線治療総論/生物学 佐藤 啓
6月5日 放射線治療 消化器癌 小野 崇
6月18日 放射線治療 肺癌・乳癌 原田麻由美
6月19日 放射線治療 重粒子治療 萩原靖倫
6月25日 放射線治療 【特別講義】放射線治療 廣瀬勝己 南東北病院
6月26日 放射線治療 子宮頸癌・前立腺癌・膀胱癌 佐藤 啓
7月2日 放射線治療 【特別講義】放射線治療 石山博條 北里大学
7月3日 放射線治療 脳腫瘍・頭頸部癌 市川 真由美

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
放射線科および臨床各科の臨床実習に適応できる能力を養う.各講義、遅れないように出席すること.また、教科書や配布資料を基によく復習することを望む.
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
各診療科が扱う疾病を理解する.
疾病の画像診断、放射線治療を理解する.

【成績の評価】
・基準
筆記試験により講義内容について臨床上の基礎知識を評価する.100点満点とし、60点以上を合格とする.
・方法
筆記試験:100点満点

【テキスト・参考書】
主に配布資料とPCプロジェクターを用いる.

標準放射線医学(医学書院)、新臨床X線診断学(医学書院)他、担当教官の推薦を参考にされたい.

【その他】
・学生へのメッセージ
毎回、講義の最初から聴講することを希望する.また、各教員から配られる配布資料(スライド等)をよく復習することが望ましい.
・オフィス・アワー
<山形大学で教えていること>
画像診断の重要性
重粒子治療の原理と臨床

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