【授業の目的】
小児外科学において、基本的診療技術を習得し、疾患の基礎的事項、症例の病態や経過、診療方針について正しく理解し適切に説明できる能力を身につける.
【授業の到達目標】
外科医療は他職種とのチーム医療であることを理解し、患者、コメディカルや関連診療科とのコミュニケーション能力を身につける(行動科学).外科治療、術式選択における国際的指針(ガイドライン)を理解し、この指針に則った標準的外科治療を説明できる.将来、国際医療へ貢献できる医師となる礎を築く. 代表的な小児外科疾患の病態・診断・治療法を理解したうえで、症例に応じた治療方針を立案できる.
【授業概要(キーワード)】
新生児外科学、乳幼児外科学、 小児外科学、小児腫瘍外科学
【科目の位置付け】
[4~5年生(ベッドサイドラーニング:BL)]小児外科チームの一員として日々の診療現場に立ち会うとともに、手術助手として参加する.特に術前・術後管理に主治医グループとともに行動して小児外科治療の実際を学ぶ. [5~6年生(クリニカルクラークシップ:CC)]これまで習得した医学知識と1年間のBLの経験を更に発展させ、実際の診療に参加する. *いずれの実習でも、臨床的知識だけでなく発生・解剖・生理など基礎的知識をあらかじめ復習・整理しておくことは必須である. [4~5年生(ベッドサイドラーニング:BL)]病棟チームの一員として日々の診療現場に立ち会うとともに、手術助手として参加する.特に術前・術後管理に主治医グループとともに行動して外科治療の実際を学ぶ. [5~6年生(クリニカルクラークシップ:CC)]これまで習得した医学知識と1年間のBLの経験を更に発展させ、実際の診療に参加する. *いずれの実習でも、臨床的知識だけでなく発生・解剖・生理など基礎的知識をあらかじめ復習・整理しておくことが望ましい. <山形大学医学部医学科教育到達目標(コンピテンシー)の該当項目> 1 プロフェッショナリズム 2 医学的知識と問題対応能力 3 診療技能と患者ケアの基礎的知識 4 コミュニケーション能力 5 チーム医療の実践 6 医療の質と安全の管理 7 社会における医療の実践 8 科学的探求 9 生涯にわたって共に学ぶ姿勢 <医学教育モデルコアカリキュラム(平成28年度改訂版)の該当項目> A 医師として求められる基本的な資質・能力 A-1 プロフェッショナリズム A-2 医学知識と問題対応能力 A-3 診療技能と患者ケア A-4 コミュニケ-ション能力 A-5 チ-ム医療の実践 A-6 医療の質と安全の管理 A-7-2) 国際医療への貢献 C-3-1) 生体と微生物 C-3-2) 免疫と生体防御 C-3-3) 生体と薬物 C-4-1) 遺伝的多様性と疾患 C-4-3) 代謝障害 C-4-4) 循環障害、臓器不全 C-4-5) 炎症と創傷治癒 C-4-6) 腫瘍 D-6 呼吸器系 E-2 感染症 E-3 腫瘍 E-7 成長と発達 F 診療の基本
【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を
【授業計画】
・授業の方法
[BL&CC]主治医の指導のもとに数症例を受け持ち、病歴の聴取や診察、診療録記載などを行う.週1回の教授回診や術前カンファレンスで担当症例を提示し、手術の際には助手の一員として参加する. [BL]月・水・金曜日の午後にsmall group teaching(SGT)を行う.担当1症例のレポートを実習終了後に提出する.また、担当手術症例の所見記録を作成する.最終日に教授総括を受ける. [CC]担当1症例について考察を含めてまとめ、最終日にPower Pointによる発表を行う.
・日程
週間予定 (月)[AM] 術前/術後検討会 (8:00)、総回診、外来/病棟、[PM] 病棟/検査、SGT (火)[AM] 連絡会 (8:00)、手術、[PM] 手術、 (水)[AM] 術前/術後検討会(8:00)、外来/病棟、 [PM] 病棟/検査、SGT (木)[AM] 連絡会 (8:00)、手術、[PM] 手術([CCの第4週]症例発表会 (16:00)) (金)[AM] 術後/術前検討会 (8:00)、外来/病棟、[PM] 病棟/検査、SGT
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
1)担当患者や担当グループだけでなく、出来るだけ多くの症例や疾患に接し積極的に知識を修得する. 2)気づいた事や不明な点は積極的に質問したり検索する. *医学・外科関連のコンテンツを載せたiPadを貸出している.
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
1)教科書や参考図書、文献、講義プリント等により疾患を理解する(とくに手術適応と手術法など). 2)実習中に経験した事や得られた知識を復習するとともに、教科書や参考図書等で確認し理解を深める.
【成績の評価】
・基準
1)一社会人として節度ある行動がとれること. 2)病棟チームの一員として、スタッフ、患者、家族とコミュニケーションがとれること. 3)基本的診療技術を習得し、疾患の基礎的事項を適切に説明できること. 4)症例の病態や経過、診療方針について正しく理解し適切に説明できること. 5)簡潔明瞭なレポート作成(BL)や症例発表(CC)ができること.
・方法
実習態度や診療技術、知識や理解度、レポート(BL)や症例発表(CC)などにより総合的に評価する. 再試験は実施しない.
【テキスト・参考書】
標準小児外科学(医学書院);上野 滋、仁尾正記、奥山宏臣 編集 系統小児外科学(永井書店);岡田 正 編著 低出生体重児の外科 (永井書店);窪田昭男 編著 スタンダード小児外科手術 (メディカルビュー);田口智章、岩中 督 監修 新生児学入門(医学書院);仁志田 博司 著 Pediatric Surgery (Elsevier Saunders);Coran et al. ed. Newborn Surgery (Hodder Arnold);Puri ed. Operative Pediatric Surgery (CRC Press);Spitz and Coran ed.
【その他】
・学生へのメッセージ
さまざまな面で「小児は大人のミニチュアではない」ことを貴重な実習から学んで欲しい.
・オフィス・アワー
随時対応可能.ただし面会の可否をPHSであらかじめ確認すること.
<山形大学で教えていること> 上記内容に加え、教科書やガイドラインに記載されていない新たな外科治療、当科独自の新しい術式についても教えている。
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