【授業の目的】
脳神経外科診療チームに参加し、その一員として診療業務を分担しながら医師の職業的な知識・思考法・技能・態度の基本的な部分を学ぶこと、診療の医療現場に立った時に必要とされる診断及び治療等に関する思考・対応力等を養うこと、医療現場での責任感や良好なコミュニケーションに基づく診療態度の形成を目的とする。
【授業の到達目標】
・主訴からの診断推論を組み立てる、又はたどる。 ・疾患の病態や疫学を理解する。 ・脳神経外科治療に可能な範囲で参加する。 ・脳神経外科の基本的な診察技能について学ぶ。 ・どのような症例で脳神経外科にコンサルテーションすればよいかわかる。 ・症例報告が出来る。 ・メディカルスタッフとコミュニケーションがとれる。
【授業概要(キーワード)】
脳神経外科学 脳腫瘍学 脳血管障害学 小児脳神経外科学 機能的脳神経外科学 脳ヘルニア 頭痛
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:1~25% C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:1~25% C-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を発表し理解してもらえるようプレゼンテーション、質疑応答、リフレクションを行う機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
<山形大学医学部医学科教育到達目標(コンピテンシー)の該当項目> 1. プロフェッショナリズム 2. 医学知識と問題対応能力 3. 診療技能と患者ケア 4. コミュニケーション能力 5. チーム医療の実践 6. 医療の質と安全の管理 7. 社会における医療の実践 8. 科学的探究 9. 生涯にわたって共に学ぶ姿勢
<医学教育モデルコアカリキュラム(平成28年度版改訂版)の該当項目> D-2 神経系 E-3 腫瘍 E-3-5) 各論 F-1 症候・病態からのアプローチ F-1-7) 意識障害・失神 F-1-8) けいれん F-1-9) めまい F-1-33) 頭痛 F-1-34) 運動麻痺・筋力低下 G-4 診療科臨床実習 G-4-2) 上記以外の診療科
【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を
【授業計画】
・授業の方法
一人の学生に教員一人が責任を持つシステムで、脳神経外科診療を通して、上記の到達目標を達成していく。
・日程
大学病院の外来、救急部、手術部、病棟において臨床実習を行う 術前・術後検討会(月・水7:30)、教授回診(火・金8:00)、抄読会(金7:45)にも参加する 予定手術は月・水・金に実習する
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
ステューデントドクターとして見学的態度にならず、積極的に診療に参加し、一例一例から診断から治療、その後のfollow upまで一連の流れを学ぶ 病態生理を意識した診断・治療の重要性を学ぶ 将来、自分が受け持ち患者の主治医になったつもりで実習に望む
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
脳神経外科学はもとより、神経学、解剖学、生理学、内科診断学、臨床検査学、画像診断学等の整理を行ってください。 教科書的知識の整理にとどまらず、臨床実習でしか習得できないもの事項を整理してください.
【成績の評価】
・基準
・主訴からの診断推論を組み立てることができる。 ・疾患の病態や疫学を理解することができる。 ・治療に可能な範囲で参加する。 ・基本的な神経学的診察技能について学び、実施できる。 ・どのような症例で脳神経外科にコンサルテーションすればよいかわかる。 ・症例報告が出来る。 ・メディカルスタッフとコミュニケーションがとれる。
・方法
臨床実習の出欠状況、実習態度、ケースプレゼンテーション、ポートフォリオにより総合的に判断する。 再試験は行わない。
【テキスト・参考書】
脳神経外科学(太田富雄著、金芳堂) ベットサイドの神経の診かた(南山堂) 内科診断学(金芳堂)
【その他】
・学生へのメッセージ
できるだけ多くの症例に接し、生きた知識の習得を心掛けてください 特にうまくいかなかった例には学ぶべき点も多くあることを肝に銘じて取り組んでください 緊急手術にも積極に参加し、一連の診断から治療、退院までの流れを学んでください これから自分が医師として、あるいは社会人として働くことを自覚して、言動には充分留意して実習を行ってください(患者の前での病名や病状を”癌”などのように日本語で直接表現しないなどの気配りも重要です)
・オフィス・アワー
9:00-17:00(医局内線:5349) e-mail:nouge@mws.id.yamagata-u.ac.jp
<山形大学で教えていること> 下記の最先端技術を用いた脳神経外科の治療について 術中MRIを用いた脳腫瘍手術 悪性脳・脊髄腫瘍の遺伝子分析に基づいた集学的治療 Hybrid手術室を用いた脳・脊髄血管障害の治療
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