【授業の目的】
救急ならびに集中治療の臨床現場における患者中心の医療を実体験することで、基本診療学(救急)、基本診断学、基本診療技能学などの講義で習得した知識を現実的なものとして更に理解を深めていく。次いで、知識に基づいた基本的診療技術の習得へと発展させていき、卒後臨床研修における救急医療研修にスムーズに移行できるよう最低限の知識と技術を体得し、目の前にある救急診療現場のイメージを掴んでおく。
【授業の到達目標】
1) 救急医学に対する興味を持つことができる 2) 自主的な学習発表ができる 3) 心肺蘇生など救命処置を実践できる 4) 救急室の運営を理解し説明できる 5) 集中治療室入室患者の病態や治療を理解し説明できる
【授業概要(キーワード)】
救急疾患 症候学 集中治療学 心肺蘇生 呼吸管理 循環管理 代謝管理
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25% B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:1~25% C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:1~25% D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25% A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:1~25% B-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、他の学生の意見を尊重しつつグループとしての結論を出すために議論をする機会がある。:1~25% C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:1~25% A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:1~25% B-3.習得した知識を活用する中で、学生グループがテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、互いの考えを理解し合う中から新たに独自の意見や考え方を創り出す機会がある。:1~25% C-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を発表し理解してもらえるようプレゼンテーション、質疑応答、リフレクションを行う機会がある。:1~25% D-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型の演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
座学で習得した知識を生かしてBSLでは見学型実習により臨床に接し、CCSでは実践して臨床における考え方や手技を学ぶ。
<山形大学医学部医学科教育到達目標(コンピテンシー)の該当項目> 1.プロフェッショナリズム 2.医学知識と問題対応能力 3.診療技能と患者ケア 4.コミュニケーション能力 5.チーム医療の実践 6.医療の質と安全の管理 7.社会における医療の実践 8.科学的探究 9.生涯にわたって共に学ぶ姿勢
<医学教育モデルコアカリキュラム(平成28年度改訂版)の該当項目> F-2 基本的診療知識 F-3 基本的診療技能 G-1 診療の基本 G-2 臨床推論(ショック、心停止、呼吸困難、外傷・熱傷) G-3 基本的臨床手技 G-3-4) 救命処置 G-4 診療科臨床実習 G-4-1)-(7) 救急科
【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を
【授業計画】
・授業の方法
SGTの講義で知識の復習およびアップデートをしながら実習、レポート作成、発表と討論を行う。
・日程
A) 救急医学の基礎知識 各種疾患の鑑別とトリアージ First Aid Primary Care B) 災害医療 C) ACLS、JPTECの実習、メガコード D) プレホスピタルケアの見学実習(救急車搭乗体験) E) 救急部での実習、症例報告
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
実習開始前に必ず事前配布資料を受け取り、講義内容の復習をしておくこと。 積極的に質問をすること。 テーマ別に予習を行い、グループ内で議論する。 救急患者の対応、重症患者の対応を見学し、自分でも同じような診察、判断、治療ができるように心がける。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
関連した内容について調べておくこと。 イメージトレーニングをすること。
【成績の評価】
・基準
実践的救急診療学の知識や推奨テキストでの自学自習効果をみるための筆記試験 出席状況 積極性や学習態度
・方法
多肢選択問題式の筆記試験を行う。合格基準に満たない者に対する再試験は行わない。 規定の出席基準に基づいて評価する。 発表会を含む実習時間内や終了後における自発的な質問およびその内容を評価する。
【テキスト・参考書】
標準救急医学(医学書院) BLSヘルスケアプロバイダー AHAガイドライン2020準拠 ACLSプロバイダーマニュアル AHAガイドライン2020準拠 外傷初期診療ガイドライン(へるす出版) 救急医療パーフェクトマニュアル(羊土社)
【その他】
・学生へのメッセージ
1) 自主性を重んじるので、各自十分な予習をしてから実習に臨むこと。 2) 各自が勉強した事、見た事、気づいた事などを積極的に質問すること。 3) 他科の先生に御教授いただいたことを同グループの学友に説明し、知識の共有に努めること。 4) 他院や他施設での学習時、また、患者さんやご家族の前での身だしなみ、ことば使いに十分注意すること。 5) 院内外での実習後、報告・発表会を行います。個性あふれる発表内容を期待しています。
・オフィス・アワー
連絡先:救急部 023-628-5770 <山形大学で教えていること> ・実際に救急車に搭乗している。
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