臨床実習 (形成外科)
 Plastic and Reconstructive Surgery
 担当教員:福田憲翁(FUKUDA Norio)、矢野亜希子(YANO Akiko)、田村梨紗(TAMURA Risa)
 担当教員の所属:医学部医学科
 担当教員の実務経験の有無:
 担当教員の実務経験の内容(有の場合):教員として講義・実習を担当しつつ、同時に形成外科医師として外来診療、手術治療を現役で行っている。
 開講学年:4年,5年,6年  開講学期:通年  単位数:61単位  開講形態:実習
 開講対象:医学科  科目区分:専門教育・必修 
【授業の目的】
形成外科の基本知識、および扱う疾患・病態について実臨床をもとに学び、科の果たす役割を理解することを目的とする。

【授業の到達目標】
1. 創傷治癒機構につき記述できる。
2. 組織移植術の分類と特徴を列挙できる。
3. 形成外科の果たす役目につき討議できる。

【授業概要(キーワード)】
創傷治癒、組織移植、再建術、先天性形態異常、急性創傷、慢性創傷

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25%
B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:1~25%
C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:1~25%
D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25%
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:1~25%
B-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、他の学生の意見を尊重しつつグループとしての結論を出すために議論をする機会がある。:1~25%
C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:1~25%
A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:1~25%
B-3.習得した知識を活用する中で、学生グループがテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、互いの考えを理解し合う中から新たに独自の意見や考え方を創り出す機会がある。:1~25%
C-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を発表し理解してもらえるようプレゼンテーション、質疑応答、リフレクションを行う機会がある。:1~25%
D-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型の演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
授業や小講義で習得した知識をいかし、BSLでは見学型実習により臨床に接し、CCSでは実践して臨床における考え方や手技を学ぶ。
<医学教育モデル・コア・カリキュラム(平成28年度改訂版)の該当項目>
・A-1-2) 患者中心の視点
・A-2-1) 課題探求・解決能力
・A-5 チーム医療の実践
・C-4-5) 炎症と創傷治癒
・E-5-3)-(3) 熱傷
・F-1-37) 外傷・熱傷
・G-2-37) 外傷・熱傷
・G-3-3) 外科手技
・G-4-2) 上記以外の診療科

<山形大学医学部医学科教育到達目標(コンピテンシー)の該当項目>
1.プロフェッショナリズム
2.医学知識と問題対応能力
3.診療技能と患者ケア
4.コミュニケーション能力
5.チーム医療の実践
6.医療の質と安全の管理
7.社会における医療の実践
8.科学的探究
9.生涯にわたって共に学ぶ姿勢

【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を

【授業計画】
・授業の方法
BSLでは見学型実習により臨床に接し、CCSでは実践して臨床における考え方や手技を学ぶ。対象が広いため、徐々に理解できるように配慮する。
・日程
・医局での小講義、モデルを用いた縫合実習、顕微鏡実習
・病棟回診、処置
・外来診療の見学、問診実習、処置
・手術助手を務めながらの実習
・手術のプレゼンテーション
・レポート発表会(CCS)

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
視覚で理解することが大きい分野であるため、診察や手術をしっかり見ておくこと。
手術については、事前の資料やカンファランスでの討論を参考にし勉強すること。
積極的に質問することが望ましい。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
自ら図(シェーマ)を描きながら考えると理解しやすい。提示した参考図書は図や写真が豊富であり、理解の助けになるので、予習・復習に活用してもらいたい。

【成績の評価】
・基準
実習を通して得られた知識に基づいて考察し、到達目標に掲げた項目について論述できることが合格の基準となる。出席回数、学修態度も考慮する。
・方法
規定の出席基準に基づいて評価する。
発表会を含む実習時間内や終了後における自発的な質問およびその内容を評価する。

【テキスト・参考書】
形成外科治療手技全書(克誠堂出版)

【その他】
・学生へのメッセージ
小講義や実習での解説はできるだけわかり易い表現を心掛けるが、不明な部分があったら躊躇せずに質問することを心掛けてほしい。
・オフィス・アワー
授業時間外に学生の質問に答える「オフィス・アワー」を形成外科カンファレンスルーム(基礎校舎2階)において、原則木曜日16:00~17:00の間に設ける。これに限らず、在室している時は随時対応する。

<山形大学で教えていること>
形成外科学は他科に比べて歴史が浅い。特に本学では形成外科の系統的な教育が行き届いていなかった。形成外科は基本診療科であり、全国どこにいても標準的な医療が受けられることが求められています。そのためには、学生教育から正しい知識と理解を得ることが大切であり、本学ではこの考えのもと形成外科のしっかりとした教育を行うことを目指しています。

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