看護生化学
 Dietetics for Nursing
 担当教員:藤井 順逸(Fujii Jyunichi),村田 恵理(MURATA Eri)
 担当教員の所属:医学部医学科,医学部看護学科
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:1年  開講学期:通年  単位数:1単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分:専門基礎科目 
【授業の目的】
生命の最小単位である細胞の構造や構成成分について、ヒトが食物からエネルギーを獲得する仕組みやその代謝について、遺伝に関わる分子とその基礎について、分子レベルで理解する。

【授業の到達目標】
① 細胞の構造や構成成分について概説できる。【知識・理解】
② 細胞が生命を維持する仕組みについて理解できる。【知識・理解】
③ 生体が食物からエネルギーを得る仕組みについて概説できる。【知識・理解】
④ 生体を構成する物質の代謝について理解できる。【知識・理解】
⑤ 遺伝子の構造と発現について理解できる。【知識・理解】

【授業概要(キーワード)】
糖質代謝、脂質代謝、タンパク質の合成と代謝、エネルギー獲得、ビタミンとミネラル、細胞周期、シグナル伝達、核酸代謝、遺伝子発現

【科目の位置付け】
臨床検査などで得られる情報を読み解き、患者の身体や栄養の状態を理解することは看護の重要なポイントである。そのためには生体を構成する細胞や成分について理解しておく必要がある。また、疾病や治療、専門看護を学習するにあたって土台となる重要な科目である。
※本科目は看護学科DP 3:専門分野の知識と技能に位置付けられる科目です。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を
04.質の高い教育をみんなに

【授業計画】
・授業の方法
通年の毎水曜日、全25回の講義形式とし、試験は前半と後半の2回実施する。
また、随時小テストを実施する。
・日程
(1) 細胞の構造・消化と吸収
(2) 糖質の構造と機能
(3) 脂質の構造と機能
(4) アミノ酸とタンパク質
(5) 糖質の代謝(解糖系とTCAサイクル)
(6) 電子伝達系と糖新生
(7) 脂質の運搬と代謝(リポタンパク・β酸化)
(8) 脂質の合成(脂肪酸・コレステロール・中性脂肪)
(9) 酵素反応とその調節
(10) ビタミン・金属と補酵素
(11) アミノ酸代謝(生理活性アミン・関連誘導体)
(12) タンパク質分解・血液生化学
(13) ヘムと異物代謝・酸化ストレス
(14) 試験(前半)※範囲は(1)-(12)まで
(15) 細胞骨格・運動・接着
(16) 細胞周期と細胞分裂
(17) 核酸の種類と構造
(18) 核酸の合成と分解
(19) DNA複製・傷害と修復
(20) 転写とその調節
(21) 翻訳とその調節
(22) タンパク質の翻訳後修飾と選別輸送
(23) ホルモンと細胞内情報伝達
(24) 細胞老化と細胞死
(25) がん細胞とその性質
(26) 試験(後半)※範囲は(13)-(25)まで
(27) 前半の再試験
(28) 後半の再試験

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
講義だけで全てを理解するのは困難である。
講義を聴き、教科書・参考書を用いて自習し、疑問点の解消に努めること。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
教科書や講義で紹介された参考書の関連項目を読むこと。
また資料が事前配布された場合は資料にも目を通し、疑問を持って次回の講義に臨むこと。

【成績の評価】
・基準
① 細胞の構造や構成成分について理解している。
② 細胞周期と細胞死、細胞の増殖とシグナル伝達の基本を理解している。
③ 生体が食物からエネルギーを得る仕組みについて理解している。
④ 生体を構成する物質の代謝について理解している。
⑤ 遺伝子の構造と発現について理解している。
・方法
前半後半2回の試験でそれぞれ60点以上を合格とし、最終評価は2回の試験の平均とする。試験は客観式で実施する。

【テキスト・参考書】
系統看護学講座 専門基礎分野 生化学 人体の構造と機能2、医学書院

【その他】
・学生へのメッセージ
試験前などにまとめて勉強したり、一度に全て理解しようとするのは困難な科目です。
積み重ねが大事なので毎回の講義を大切にし、コツコツと復習しましょう。
・オフィス・アワー
研究室に在室している場合は随時相談を受け付けます。
会議、講義や実習、出張で不在の場合や実験中で応じられない場合もあるため、確実に面談したい場合は事前予約をお願いします。

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