在宅看護方法
 Method of Home Health Care Nursing
 担当教員:松田 友美(MATSUDA Yumi),志田 淳子(SHIDA Junko).宇野 智咲(UNO Chisaki)
 担当教員の所属:医学部看護学科
 担当教員の実務経験の有無:
 担当教員の実務経験の内容(有の場合):教員の臨床経験および褥瘡チーム、NSTチーム回診や地域NST・訪問看護同行訪問などによる経験を医療機関、在宅支援機関との多職種連携に必要となる知識・技術の講義・演習に活用して指導する。
 開講学年:3年  開講学期:通年  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:医学部看護学科  科目区分:専門科目在宅看護学 
【授業の目的】
地域・在宅看護論として、在宅療養者とその家族を含む、地域で暮らす全ての人々への看護方法について講義、演習を通して統合的に学ぶ。多職種の連携により療養者が適切な意思決定支援を受け、住み慣れた療養場所で自分らしく自立や看取りへ向けた支援が受けられる様に、他職種の役割やICT等のコミュニケーションツール、社会資源の効果的な活用による連携方法を理解する。看護職が在宅療養者の心身の状態をアセスメントして看護を提供・調整する重要性がわかり、知識・技術を在宅看護場面に活用できる思考基盤をつくることをねらいとする。

【授業の到達目標】
1地域・在宅看護の展開に必要な知識と活用方法が説明できる。
2地域・在宅看護、訪問看護に必要な知識・看護技術を学び、アセスメントおよび看護活用の思考基盤形成に向けて主体的に学習に取り組める。
3在宅療養者への入退院支援および地域・在宅看護の時期に合わせた看護が提案できる。
4.在宅療養者の疾患や症状をもとにした事例を通し、療養者とその家族の意思決定支援および看護展開が創造できる。

【授業概要(キーワード)】
在宅療養者、家族、在宅医療、訪問看護、訪問看護師、潜在的課題、療養場所の移行・意思決定支援

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25%
D-2.事前学習(下調べ、調査等含む)で習得した知識等を踏まえて演習、実習、実験等を行う機会がある。:26~50%
C-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を発表し理解してもらえるようプレゼンテーション、質疑応答、リフレクションを行う機会がある。:26~50%

【科目の位置付け】
本科目は看護専門科目の統合的発展科目として看護学科DP3:専門分野の知識と技能に位置付けられる科目で必修である。各領域実習を終えた後、3年間の看護専門基礎科目および看護専門科目と統合して在宅看護学実習に向けて学修する科目である。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を
11.住み続けられるまちづくりを
17.パートナーシップで目標を達成しよう

【授業計画】
・授業の方法
前期は資料やパワーポイントを用いた座学中心の講義である。後期は在宅で提供する看護と看護技術について演習形式で学習する。方法は在宅看護技術に関する課題をグループ毎に内容をまとめ、発表と検討会を行う。
・日程
前期
5月22日(水)から下記の予定で試験を含め17コマ開講の予定
・在宅看護の目的と支援内容 (5月22日)
・在宅看護にかかわる法令・制度の活用 
(5月29日)
・訪問看護の制度と看護サービスの提供
・在宅看護の展開:在宅看護計画 (6月5日)
・意思決定支援に基づく療養生活維持―ケアマネジメントと多職種連携方法―
(6月12日)     
・在宅看護の実際:在宅看護退院支援と介入時期別の特徴 (6月19日)
・神経系難病の療養者の在宅看護 (6月26日)
・在宅看護の実際:がん療養者の在宅看護1,2 (7月3日)(7月4日)
・医療的ケアが必要な児への在宅看護   (7月4日)
・在宅看護の実際:在宅酸素療法を実施する療養者の在宅看護(7月10日)
・在宅看護の実際:精神疾患を持つ療養者への在宅看護(7月10日)
・在宅看護の実際:脳血管疾患の療養者への在宅看護(7月10日) 
・在宅看護の実際:要介護高齢者、認知症への在宅看護(7月10日)
・在宅における看護技術 ー療養生活支援技術ー  (7月11日)
・在宅における看護技術 ー診療の補助技術関連ー (7月11日)
・後期のグループワークオリエンテーション    (7月11日)
・試験                     (7月11日)

後期
・在宅における生活支援の方法のための看護技術演習グループワーク 8コマ
(1月7日~)
・在宅看護技術プレゼンテーション 4コマ
(1月22日、29日)
在宅技術演習 1コマ2月5日

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
前期は講義形式の授業だが、在宅看護の実際を医療と看護の両側面から聴講できる機会があるため、積極的に事前・事後学習し受講すること。
後期はグループワークを行う。探求的主体的学習となるため、限られた期間に書籍や文献検討しグループ討議に積極的に臨むこと。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
予習のあり方:指示したテキストに目を通し、在宅医療や在宅看護に関する情報は新聞やニュース等を通して、社会問題化されている内容についても見識を広めておくこと。
復習のあり方:講義資料から関連する内容はテキストをもう一度読み復習する。理解できない部分は、質問や調べ学習を通して解決しておくことを勧める。

【成績の評価】
・基準
在宅医療を推進する社会制度、訪問看護およびそれに関連する多職種の役割や連携などに関して、授業・演習を通して得られた基本的な概念や用語を正しく理解しているかを合格の基準とする。グループワークへの取り組みはルーブリック評価を用いて自己評価を行うため、評価内容を成績評価の参考とする。
・方法
演習レポートおよび小テストの結果に加え、授業やグループワークへの出席状況や態度などの平常点を考慮して判断する。これにあたり、ルーブリック評価(自己評価)も成績評価の参考とする。

【テキスト・参考書】
テキスト
1.臺有桂:ナーシング・グラフィカ地域・在宅看護論①地域医療を支えるケア,メディカ出版,2022
2.系統看護学講座 専門分野 地域・在宅看護の実践 地域・在宅看護論2  第6版 2022 医学書院
2.写真でわかる 訪問看護アドバンス 訪問看護の世界と写真を動画で学ぶ!

【その他】
・学生へのメッセージ
在宅においても看護の原理原則は同様です。判断力が必要となります。在宅看護に関心をもち、対象者の「生」「活」を支援する“真の看護を創る”やりがいを感じ取ってもらえたらと思います。
・オフィス・アワー
・金曜日 16:10~17:00
開講日の火曜日、木曜日は不在になることが多いため事前にアポイントメントを取ってください。講義の際に連絡先を伝えます。

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