【授業の目的】
情報エレクトロニクスの根幹である電磁気学の個々の法則に関する基礎知識を習得する。学習を通じて、基礎知識を修得するに留まらず、科学者の国際的共通語ともいえる数学を駆使して論理的筋道をたてて議論する能力を培うとともに,その過程で,自主的・継続的に学習する能力を身につける。
【授業の到達目標】
(a) スカラ量とベクトル量の区別、座標系の概念を理解し、計算に用いることができること。【知識・理解】 (b) クーロンの法則、ガウスの法則を簡単な例に適用して、積分を含むベクトルの演算により電荷に働く力、電界、電位を計算して求められること。【知識・理解】 (c) アンペアの法則、ビオ・サバールの法則を簡単な例に適用し、磁界を計算して求められること。【知識・理解】 (d) 電磁気学の法則を表す基本の方程式を理解し、簡単な例に適用して計算できること。【知識・理解】
【授業概要(キーワード)】
ベクトル場の表現、ベクトル解析,真空中の静電界・静磁界に関する基本的な法則、アンペアの法則、ビオ・サバールの法則、電磁誘導の法則、真空中のマクスウェルの方程式
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
D-2.事前学習(下調べ、調査等含む)で習得した知識等を踏まえて演習、実習、実験等を行う機会がある。:76~100%
【科目の位置付け】
この講義は、情報・エレクトロニクス学科のカリキュラム・ポリシーの1.(2)に対応している。講義「電磁気学Ⅰ」で習った内容について実際に例題を解くことにより実戦力をつけるために本演習を設けている。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
09.産業と技術革新の基盤をつくろう
【授業計画】
・授業の方法
演習は講義で習った内容について、実際に例題や問題を解くことにより、実戦力をつけるためのものである。
・日程
第1回 復習(ベクトルの和・差・内積・外積、勾配、発散、回転) 第2回 クーロンの法則, 電界, 電気力線 第3回-第5回 ガウスの法則 第6回-第7回 電位・静電ポテンシャル 第8回 前半のまとめ 第9回 静電容量とコンデンサー 第10回 磁界と力 第11回 ビオ・サバールの法則 第12回-第13回 アンペアの法則 第14回 電磁誘導の法則 第15回 後半のまとめ
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
実際に自分で解いて理解を深める。分からない点は演習翌日の夕方までに質問して解決しておく。2/3以上出席していなければ単位の取得を認めない。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
《演習の前》講義の内容を次の演習までに復習しておくこと。また、前回の演習の範囲についても復習しておくこと。 《演習の後》演習の時間内に演習問題が解けなかった場合には宿題として次の時間までに解いて提出すること。
【成績の評価】
・基準
(a) スカラ量とベクトル量の区別ができ、「スカラ場」、「ベクトル場」の表現に慣れて、簡単なベクトル解析ができること。 (b) クーロンの法則、ガウスの法則を簡単な例に適用して、積分を含むベクトルの演算により電荷に働く力、電界、電位を計算して求められること。 (c) アンペールの法則、ビオ・サバールの法則を簡単な例に適用し、磁界を計算して求められること。 (d) ファラデーの法則を簡単な例に適用し、起電力を計算して求められること。 (e) 学んだ電界と磁界の従う法則を4つの微分形方程式に整理して書けること。
・方法
演習で出題された課題とその取り組みを総合して成績を評価する。各演習の課題を100点に換算して平均60点以上を合格とする。
【テキスト・参考書】
宇野 亨、白井 宏 共著:電磁気学(コロナ社)3800円+税
【その他】
・学生へのメッセージ
電磁気学は確かに「難しい」。しかし、その中で学ぶ事柄の多くは、次のステップで専門科目を理解する上でも大変重要である。電磁気学は歴史もあり、完成度の高い学問のひとつである。一歩一歩、物理的概念を修得し、また、数学的に表して論理を展開する練習を積むことが大切である。気は長く、しかし、着実に。
・オフィス・アワー
質問等がある場合はWebclassを通じてメールで連絡してください。
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