【授業の目的】
コンピュータやディジタル回路の基本となる論理回路(組み合わせ回路と順序回路)の基礎を理解する. 基本的な論理ゲートとその組み合わせ回路の解析と設計法について述べる.エンコーダ,デコーダ,マルチプレクサ,加算器,乗算器,ROMなどの組み合わせ回路の応用と,フリップフロップ,カウンタ,レジスタなどの解析について理解する.
【授業の到達目標】
(1)基本論理ゲートとその組み合わせ回路を理解し,回路解析を行える。(知識・理解)(技能) (2)真理値表や論理式、論理回路図、カルノー図等の表現の仕方を理解し、自由に書き換えることができるようになる。(知識・理解)(技能) (3)基本的な論理ゲートによる組み合わせ回路や順序回路の解析,設計ができるようになることを目標とする.(知識・理解)(技能)
【授業概要(キーワード)】
ブール代数,論理ゲート,組み合わせ回路,カルノー図,フリップ・フロップ,順序回路
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25% D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:26~50% A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
計算機基礎,電気回路が基礎となる科目である.実装に関して関連の深い科目は電子回路、マイクロプロセッサとインターフェースである.ディプロマポリシー2.(1)および3.(1) とカリキュラムポリシー1.(3),2.(1),(3)および3.(1),(3)に該当する。
【授業計画】
・授業の方法
具体例,応用例を織り交ぜながら講義を行う.また,理解の助けになるよういくつかの例題を解きながら講義を進める.
・日程
第1週 序論 2進数の四則演算、引き戻し法・引き離し法 第2週~第3週 ブール代数,論理式の基本演算,主加法・主乗法標準展開および完全系 第4週~第5週 真理値表,最大項,最小項 第6週~第7週 基本論理ゲートと組み合わせ回路,カルノー図を用いた論理圧縮 第8週 中間試験とまとめ 第9週~第10週 エンコーダ、デコーダー,加算器,減算器 第11週~第12週 フリップフロップ、電子素子の遅延と同期回路, 第13週 順序回路,カウンタ,状態遷移図 第14週 期末試験とまとめ 第15週 期末試験の問題解説
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
意味を考えながら講義内容をノートに書き留める.講義中に提示した例題を解き,理解を深める.練習問題は,間違っても良いので,手を動すこと.講義ノートの他に,例題を解くための紙を持参することが望ましい.
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
講義の前にテキストを読んでおき,どこが理解できないのかを把握しておくこと. テキスト・講義ノートを一読する.テキストにある演習や講義で行った例題を,間違ってもよいので,まず答えを見ずに解く.その後,テキスト・講義ノートを参考に解答を見ながら理解を深める.
【成績の評価】
・基準
出席回数が全講義回数の2/3以上を満たしていることを前提とする。ミニテスト等の提出物から判断し2/3に満たさない場合は0点とする。ミニテスト40点,論理回路の基礎のブール代数から論理圧縮を中心とした内容の中間試験30点,論理回路の基礎のブール代数から論理圧縮や実際の論理回路の動作などの理解を中心とした期末試験30点の配点で評価する。総合点が60点以上の者を合格とする.
・方法
中間試験,期末試験により目標の(1)~(3)の各項目について理解度を確認する.
【テキスト・参考書】
講義開始前にwebclass上にテキストをアップロードする。 必要に応じて、プリントアウトするかダウンロードする。 松本光功:「論理回路―基礎と例題―」,昭晃堂 宮田武雄:「速解 論理回路」,コロナ社
【その他】
・学生へのメッセージ
講義期間中提示された課題には、積極的に参加して取り組めるよう留意すること. 基本的には情報エレクトロニクス学科以外の学生は受講を認めないが、やむを得ない理由等がある場合は担当教員に相談すること.システム創成の学生は受講を許可していない。システム創成の3年生後期に開講されている論理回路入門を受講すること。
・オフィス・アワー
毎週月曜日15:00~16:00,場所:8号館,8-112号室
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