光・電子材料合成化学
 Chemistry of Optical and Electronic Materials
 担当教員:東原 知哉(HIGASHIHARA Tomoya)
 担当教員の所属:大学院有機材料システム研究科
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:3年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:高分子・有機材料工学科  科目区分:専門教育科目・選択必修(合成化学、光・電子材料)・選択(物性工学) 
【授業の目的】
 光・電子機能を有する高分子材料及び有機材料の設計、合成、応用について学修する。実際に応用されている有機EL、有機薄膜トランジスタ、有機薄膜太陽電池などの有機エレクトロニクスデバイスを例に挙げ、そこで使用される高分子材料及び有機材料の設計指針、合成法、及び応用について学修する。

【授業の到達目標】
1.光・電子機能を有する高分子材料及び有機材料の分子設計、合成、及び応用について幅広い知識を身に付けることができる。
2.有機エレクトロニクスデバイスを開発するにあたって必要な材料を分類・選択することができる。
3.基礎的なデバイス材料の合成法について設計指針を示すことができる。

【授業概要(キーワード)】
分子設計、合成、光機能、電子機能、有機EL、有機薄膜トランジスタ、有機太陽電池

【科目の位置付け】
 本科目は、高分子・有機材料分野の基礎知識・技能の習熟に加え、多様な学際的知識を関連させて示すことで、生涯を通じて主体的に学び続ける意欲と能力を身に付けさせるために設置されている(工学部高分子・有機材料工学科のカリキュラム・ポリシー 2.教育方法(1))。
なお、「高分子合成化学Ⅱ(東原担当)」の内容の一部について詳述するため、併せて履修することを推奨する。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
07.エネルギーをみんなにそしてクリーンに
09.産業と技術革新の基盤をつくろう
12.つくる責任つかう責任
13.気候変動に具体的な対策を

【授業計画】
・授業の方法
 有機EL、有機薄膜トランジスタ、及び有機太陽電池の分野について、分子設計・合成の基本と応用について講義を行う。対面講義を原則とするが、講義形式の変更があった場合は、WebClass上で事前に周知する。
・日程
第1回 4/8 初回ガイダンス、高分子の歴史とπ共役高分子の基礎
第2回 4/15 ポリアセチレン、ポリピロール、ポリアニリン
第3回 4/22 ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン
第4回 5/13 ポリチオフェン
第5回 5/20 p型有機半導体・半導体高分子の分子設計と合成(1)
第6回 5/27 p型有機半導体・半導体高分子の分子設計と合成(2)
第7回 6/3 n型有機半導体・半導体高分子の分子設計と合成
第8回 6/10 中間レポートと解説
第9回 6/17 有機EL材料の分子設計と合成(1)
第10回 6/24 有機EL材料の分子設計と合成(2)
第11回 7/1 有機薄膜トランジスタ材料の分子設計と合成(1)
第12回 7/8 有機薄膜トランジスタ材料の分子設計と合成(2)
第13回 7/22 有機薄膜太陽電池材料の分子設計と合成(1)
第14回 7/29 有機薄膜太陽電池材料の分子設計と合成(2)
第15回 7/31 期末試験と解説


【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
 有機化学の基礎知識ができれば必要。分からないことがあれば、積極的に質問すること。講義中、雑談をする等、他の学生の迷惑になる行為や、飲食(薬等は除く)、講義と関係のないスマートフォン・PC等の使用、寝る等の行為は、受講態度として認められない。その他、担当教員の指示に従い、講義に臨むこと。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
 有機化学の基礎知識について、参考書(マクマリー有機化学、高分子化学第5版)や文献(π共役高分子、有機エレクトロニクス等に関連する文献)により予習・復習を推奨する。また、分からないことがあれば、積極的に質問すること。

【成績の評価】
・基準
下記、基準により評価する。
1.光・電子機能を有する高分子材料及び有機材料の分子設計、合成、及び応用について幅広い知識を身に付けることができる。
2.有機エレクトロニクスデバイスを開発するにあたって必要な材料を分類・選択することができる。
3.基礎的なデバイス材料の合成法について設計指針を示すことができる。
総合評点60点以上を合格とする。
・方法
 中間レポート(40点満点)及び期末試験(60点満点)の合計点をもって評点とする。100点満点中60点以上の獲得により合格とする。病欠・公欠の場合は欠席届の写しをWebClassメールに添付して提出すること。なお、出席は前提とし、遅刻・欠席状況により減点または不合格になる場合が有る。

【テキスト・参考書】
 定まったテキストはないが、講義の際に演習課題(毎回の講義の際に、講義資料と共にWebClass上で公開予定)を活用する。演習課題は提出不要であるが、講義の理解を深める上で活用する。参考書:マクマリー有機化学、高分子化学第5版。

【その他】
・学生へのメッセージ
 本学には、世界屈指の有機エレクトロニクス分野の研究環境が整備されています。本講義では、基礎から応用まで有機エレクトロニクス分野の専門的知識を効率的にインプットできます。
・オフィス・アワー
講義終了後に受け付ける。その他、不明な点はWebClassのメールにて受け付ける。
対面での質問は、メールで事前にアポイントメントを取ること。
居室は10号館4階404。

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