高分子熱・統計力学
 Thermal and Statistical Mechanics for Polymers
 担当教員:松葉 豪(MATSUBA Go)
 担当教員の所属:工学部
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:3年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:高分子・有機材料工学科  科目区分:専門教育科目・選択必修 
【授業の目的】
熱力学・統計力学の基礎から応用までを学ぶ
高分子の物理的な性質を学ぶ上で欠かせない、熱力学・統計力学についての理解を深めることを目指す.

【授業の到達目標】
高分子の重要な性質である熱力学的性質・統計力学的な性質について説明できる。
エントロピーやエンタルピー・自由エネルギーの概念を理解する
ボルツマン分布などの統計的な事象について理解する

【授業概要(キーワード)】
熱力学第一・第二法則、エントロピー、エンタルピー、ボルツマン分布、相転移

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:26~50%
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:26~50%

【科目の位置付け】
高分子の分子集団的な性質を理解するうえで欠かせない統計力学について基礎から学習する。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに
09.産業と技術革新の基盤をつくろう

【授業計画】
・授業の方法
講義は基本的にテストを含めてすべてオンラインで行う。連絡などは、WebClassを通して行うので、必ず登録すること。
メール(gmatsuba@yz.yamagata-u.ac.jp)、Line・Twitter・Facebook (ID:gmatsuba)での質問および議論を推奨する。
※質問等あれば、オンラインだけではなく直接指導することも可能。
・日程
下記の日程ですすめる。基本はWeb Class+ZOOMを用いて講義を行う.また、期末テストについては、対面での実施を考えているが、難しい場合はオンラインで行う。

第1週.導入および1.温度と比熱
第2週 2.気体の性質、とくに分子運動論
第3週 3.熱力学の第一法則
第4週 4.熱力学の第二法則
第5週 5.自由エネルギーと熱力学的関数
第6週 5.自由エネルギーまとめ
第7週 中間試験とその解説
第8週 6.気体分子の分布確率
第9週 7.統計集団
第10週 8.量子統計の基礎
第11週 9.高分子と統計力学
第12週 9.高分子と統計力学2
第13週 演習問題とその解法
第14週 演習問題とその解法2
第15週 期末テストとその解説
毎回レポートを課します。また,残り2週分については,中間テスト,期末テストの前後に高分子と熱・統計力学に関する課題を課します.

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
受講に当たっては、あらかじめWebClassで資料を確認しておくとともに、講義の際に黒板をよく見て原理を理解すること。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
高分子物理化学Iの知識をベースに行いますので、熱力学はそこから予習をしてください。
書いたノートは見直すように。概念が難しいのでしっかり復習をしてください。

【成績の評価】
・基準
課題および各レポートを100点満点で評価し60点以上を合格とする。
・方法
(変更)
成績評価は以下の通り行う。100点満点中60点で合格とする.
各授業で課されたオンラインおよび記述でのレポート 40点
中間レポート 20点
期末レポート 40点

【テキスト・参考書】
テキスト:ビジュアルアプローチ 熱・統計力学(為近和彦) 森北出版

参考書:新・工科系の物理学 工学基礎 熱力学・統計力学(堂寺知成) 数理工学社

【その他】
・学生へのメッセージ
高分子物性工学コースだけでなく光・電子材料および合成化学コースの学生にも理解できる形で進めたいと思っています。
熱力学、統計力学は物理の基礎をなす重要な科目です。出席は重視しますので、出席するようにしてください。
・オフィス・アワー
質問等がある場合には連絡下さい。Lineやメールなど柔軟に対応します。

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