高分子材料学
 Polymeric Material Science
 担当教員:杉本 昌隆(SUGIMOTO Masataka)
 担当教員の所属:大学院有機材料システム研究科
 担当教員の実務経験の有無:
 担当教員の実務経験の内容(有の場合):化学企業勤務経験がある教員が,その経験を活かして,社会で用いられる高分子材料がどのような観点から研究開発された経緯などの観点を含めて講義を行う。
 開講学年:3年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:高分子・有機材料工学科  科目区分:専門教育科目・選択必修(物性工学)、選択(合成化学、光・電子材料) 
【授業の目的】
高分子材料の構造や熱的、力学的な性質について述べる。
高分子材料は長い鎖状の分子からなり、一次構造から高次構造まで形成する階層的構造であることを理解し、それらの構造に由来する熱や力学的特性などの物理特性について解説する。

【授業の到達目標】
(a)高分子の構造について基礎知識を習得できるようになる。
(b)高分子の熱特性の基礎知識を習得できるようになる。
(c)粘弾性、ゴム弾性の基礎を習得できるようになる。

【授業概要(キーワード)】
立体規則性、一次構造、高次構造、ガラス転移、結晶化、融解、ゴム弾性、粘弾性、汎用樹脂、エンジニアリングプラスチック、熱硬化樹脂

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
高分子の構造や熱物性は、研究開発プロポーザルや卒業研究を行う上ですべての学生に関連のある内容である。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
09.産業と技術革新の基盤をつくろう

【授業計画】
・授業の方法
スライド、プリントを用い面接方式で行う。重要な点については質問しながら講義を進める。プリントを配ることがあるので、毎回持って来ること。
・日程
第1週 講義の進め方とガイダンス
第2ー5週 高分子の構造 モノマーの一次構造、ポリマーの一次構造から高次構造まで
第6ー10週 高分子の物性 PvT特性、熱物性(転移現象)
第11ー14週 高分子の物性 粘弾性・ゴム弾性の基礎
第15週 まとめと期末試験

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
スライド、プリントの内容について参考書などを用いて予習、復習をおこなうこと。不明な点は参考書などを使って復習すること。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
1単位の授業科目は45時間の学修を必要とする内容をもって構成することが基準です。
準備・復習に必要な学修時間の目安は以下のとおりです。
【 3.0 】時間/週
上記の単位の趣旨を理解した上で、適切な履修登録をお願いします。

【成績の評価】
・基準
高分子の階層的な構造、転移現象、粘弾性などの材料物性について基礎知識を身につけていること。出席、レポート、期末試験から大学の成績評価基準に従って評価点を与える。
・方法
授業参加時の平常点+期末試験の合計が60点以上を合格とし、成績評価は大学の評価基準に従う。

【テキスト・参考書】
テキスト:指定しない。
参考書:基礎高分子科学(高分子学会編、東京化学同人)、高分子化学(村橋ら、共立出版)、成形加工におけるプラスチック材料(プラスチック成形加工学会編、シグマ出版)

【その他】
・学生へのメッセージ
2年次までに学習した物理化学を実際問題に応用すると、その理解が深まるはずである。
物性工学演習、物理化学基礎、物理化学IおよびIIを履修していることが望ましい。毎回参加すること。
・オフィス・アワー
メールでアポを取ってください。連絡先は、初回の授業でお知らせします。

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