【授業の目的】
化学・バイオ工学分野の知識と技能を身につけるために、化粧品を設計する上で必要な皮膚科学・毛髪科学と界面化学について理解することを目的とする。また、具体的な洗浄料・スキンケア化粧品・メイクアップ化粧品・毛髪化粧料の機能とそれを支える技術に関する知識を身につける。
【授業の到達目標】
(1)皮膚と毛髪の構造と機能について知り、スキンケア・ヘアケアの理論と技術を説明できるようになる。 (2)メイクアップの理論と技術を説明できるようになる。 (3)化粧品製造で用いられる乳化・分散・可溶化技術を説明できるようになる。 (4)実際の洗浄・スキンケア・メイクアップ化粧料の処方を提案するための基礎を身につける。
【授業概要(キーワード)】
皮膚科学,毛髪科学,乳化,分散,可溶化,洗浄,スキンケア,ヘアケア,メイクアップ
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25% C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:1~25% A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
応用化学、化学工学及びバイオ工学の基礎知識と、それらを応用する能力を身に付けるためのものである(化学・バイオ工学科のディプロマ・ポリシー)。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を 09.産業と技術革新の基盤をつくろう
【授業計画】
・授業の方法
教員からの一方通行の授業でなく,学生の発表・質疑応答によって授業を進めていく。また,化粧品およびその関連分野で活躍している研究者・技術者による講義も行い,実務に対する理解を深める。
・日程
第1週 イントロダクション 第2週 皮膚の構造とスキンケアテクノロジー① 保湿 第3週 皮膚の構造とスキンケアテクノロジー② 美白 第4週 皮膚の構造とスキンケアテクノロジー③ アンチエイジング 第5週 毛髪の構造とヘアケアテクノロジー① シャンプー・リンス 第6週 毛髪の構造とヘアケアテクノロジー② 育毛・ヘアカラー 第7週 メイクアップの理論とテクノロジー① 顔料の光学特性とメイクアップ 第8週 メイクアップの理論とテクノロジー② 化粧持続性 第9週 界面化学と処方設計① 界面活性剤 第10週 界面化学と処方設計② 乳化 第11週 界面化学と処方設計③ 分散 第12週 界面化学と処方設計④ 泡 第13週 化粧品開発・ビジネスの実際 第14週 化粧品商品企画演習 第15週 期末試験と解説
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
指定されているテキストおよびパワーポイントで示される資料を基に内容を理解する。Zoomのチャット機能を利用して提示された課題に回答するクイズを実施するため,WIFIに接続可能なPC,タブレット,スマートフォンなどを持参すること。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
講義内容に関連するテキストに目を通して予習をすること。講義終了後に、講義で取り上げた化粧品に関する事例をインターネットや学術論文から探索し、理解を深めること。
【成績の評価】
・基準
皮膚科学・毛髪科学・界面化学に関する基本的な概念や用語を正しく理解し、実際の化粧品の事例に応用できることを合格の基準とする。
・方法
期末試験、適宜課されたレポートおよび講義中に行うクイズに基づいて成績を評価する。目標を達成するため、講義への出席率2/3を最低条件とし,原則6割以上の点数で合格とする。
【テキスト・参考書】
教科書『教授にきいた・・・ コスメの科学』 野々村美宗著 フレグランスジャーナル社 参考書『化粧品 医薬部外品 医薬品のための界面化学』 野々村美宗著 フィレグランスジャーナル社 ※山形大学生協工学部店で購入できます。
【その他】
・学生へのメッセージ
化粧品にはさまざまな先端技術が応用されている。本講義を通して、専門知識を身につけるだけでなく、先端技術がモノづくりに応用される過程を学んでほしい。
・オフィス・アワー
毎週水曜日16:00~17:00 3号館3105号室となります。
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