生命分子工学
 生命分子工学
 担当教員:真壁 幸樹(Koki Makabe), 矢野 成和(Shigekazu Yano)
 担当教員の所属:大学院理工学研究科(工学系)システム創成工学分野
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:化学バイオ工学科  科目区分:専門科目・選択必修 
【授業の目的】
生体内での酵素・蛋白質など生体分子の働きは生命活動の中心を担っている。本講義ではこれら生体分子を工学応用する技術について学ぶ。
生体分子である蛋白質の工業応用として、酵素とバイオ医薬品を取り上げる。酵素について、その反応のメカニズムや反応速度論、酵素の工業生産について学び、バイオ医薬品では抗体医薬品などの工学的生産技術を学ぶ。これらの分子は蛋白質のアミノ酸配列が規則的に並ぶことで作り出せるため、その配列解析技術であるバイオインフォマティクスについても学ぶ。

【授業の到達目標】
バイオテクノロジーとしての応用するための様々な酵素の働きとバイオ医薬品について深く理解する。
さまざまな酵素の分類を説明できる。酵素の反応速度論について説明ができるようになる。
新しい医薬品であるバイオ医薬品についてその薬としてのメカニズムや生産技術を説明できる。
アミノ酸配列を解析するバイオインフォマティクスについて基礎的な事柄を理解し、説明できる。

【授業概要(キーワード)】
バイオテクノロジー、酵素、反応速度、バイオ医薬品、バイオインフォマティクス

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
生体分子の酵素、蛋白質について活性評価や配列情報、バイオ医薬品としての活用について化学バイオ工学の観点から学習する。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を
04.質の高い教育をみんなに
09.産業と技術革新の基盤をつくろう

【授業計画】
・授業の方法
下記の日程に従って授業を行う。前半が終わった時に中間試験を、さらに最終週に期末試験を行う。授業中は私語、飲食等で他の学生の迷惑となる行為を行わない。
・日程
1. 概要説明、ガイダンス
2. 生命情報概要
3. 生命情報 生命情報データベース
4. 生命情報 配列比較法、系統樹解析
5. 蛋白質工学
6. バイオ医薬品 抗体医薬品 ハイブリドーマ ファージ提示法
7. バイオ医薬品 二重特異性抗体
8. とりまとめ、前半の試験
9.酵素の分類
10.酵素の触媒機構①
11.酵素の触媒機構②
12.酵素の特性
13.酵素の反応速度論①
14.酵素の反応速度論②
15.酵素の精製と利用、後半の試験

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
授業で示す講義資料を予習し授業に望むこと。わからない点や、さらに解説が欲しい場合は授業の後やメール等で質問すること。授業中は私語、飲食等で他の受講生の迷惑となる行為を行わない。
参考書を使ってより深く学習をすすめることが望ましい。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
参考書を使ってより深く学習をすすめることが望ましい。

【成績の評価】
・基準
講義内容のバイオ医薬品、バイオインフォマティクス、酵素について正しく理解し、説明できるようになることが合格の基準となります。
・方法
前半試験50点、後半試験50点として合計100点を満点とする。そのうち60点以上を合格とする。なお、出席が3分の2に満たない学生は、評価の対象外とします。

【テキスト・参考書】
参考書
「酵素―科学と工学 (生物工学系テキストシリーズ) 」講談社
「バイオインフォマティクス: web連携テキスト基礎から応用」培風館
「バイオ医薬: 基礎から開発まで 」東京化学同人

【その他】
・学生へのメッセージ
遅刻せず、毎回授業に出て、説明を真面目に聞きましょう。生体分子の工学応用は最先端の技術であり、さまざまな人類の課題を克服することが可能となります。とてもおもしろい学習対象なので楽しんで学習してください。
・オフィス・アワー
授業で示すメールアドレスにメールにて質問してください。

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