【授業の目的】
エレクトロニクス実験Iでは,エレクトロニクス研究・開発及び応用に必須の,基礎的なエレクトロニクス実験技術を回路作製から測定までの一連の実験を通して修得する.具体的には下記の項目を目的とする. 1.所定の実験操作,結果の観察・記述を正しく行い,適切な資料をもとにしてデータの解析と考察ができ,それを適切にレポートにまとめられるようになる. 2.実験を通して,講義で学習した事柄に対する理解を深める. 3.エレクトロニクス分野に出てくる物理量の測定方法,及び基本的な測定器の取り扱いを修得する.
【授業の到達目標】
実験の本質を踏まえた理解ができ,自ら実験を行うことができ,実験結果に基づいた報告書作成ができることを本実験の到達目標とする.具体的には下記の項目を到達目標とする. 1)物理量の測定方法を理解し測定器を取り扱い,基本的な実験を行うことができる. 2)共同実験者とコミュニケーションをとり,グループで作業を行うことができる. 3)各々の実験題目において実験装置を構成・動作させ、得られた結果を論理的に記述できる. 4)参考文献を調べ、実験データを整理し、論理的な文章表現ができる.
【授業概要(キーワード)】
共振回路,ホール効果及び電気抵抗,論理回路,演算増幅器,フィルタ,直流機,変圧器
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:76~100% B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:76~100% D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:76~100% A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:76~100% B-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、他の学生の意見を尊重しつつグループとしての結論を出すために議論をする機会がある。:76~100% D-2.事前学習(下調べ、調査等含む)で習得した知識等を踏まえて演習、実習、実験等を行う機会がある。:76~100% A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:76~100% B-3.習得した知識を活用する中で、学生グループがテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、互いの考えを理解し合う中から新たに独自の意見や考え方を創り出す機会がある。:76~100% D-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型の演習、実習、実験等を行う機会がある。:76~100%
【科目の位置付け】
ディプロマポリシーのうち下記の項目を担う科目である. ・電気電子工学の基礎知識を身につけ、それらを応用する能力を身につける. ・実験を通じて,計画的に仕事を進め,まとめる能力を身につける.
【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに
【授業計画】
・授業の方法
5名程度のグループを編成し,全13回×180分の時間で6種類の実験を行う.1種類の実験を2週にわたって実施する.1週目は,実験を安全かつ正しく行うためのオリエンテーションを実施する.
・日程
1.オリエンテーション(1週) 2.共振回路設計評価(2週,創成的課題を含む) 3.ホール効果及び電気抵抗(2週) 4.論理回路(2週) 5.演算増幅器(2週) 6.フィルタ(2週) 7.直流機(1週) 8.変圧器(1週) 9.レポート提出・返却・指導 2.~8.の項目は班ごとに実施順序が異なるので注意すること.
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
私語,飲食,喫煙,そのほか,他の受講生の迷惑となる行為を行った場合は、受講を遠慮していただき、欠席扱いとする.30分以上の遅刻は欠席とみなす.やむを得ない事情で欠席する場合は,事前または事後に担当者に相談し,指示を受けること.
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
各実験テーマごとに,実験前日までにテキストを読み,実験当日は速やかに実験に取り掛かれるように準備すること.各テーマごとに実験レポートの書き方が指示されるので,指示に従ってレポートを提出すること.提出期限,提出方法,提出場所は,各テーマの担当教職員が指示する.
【成績の評価】
・基準
到達目標と対比し,下記を合格基準とする. 1)物理量の測定方法を理解し測定器を取り扱い,基本的な実験を適切に行うことができたかどうか. 2)共同実験者とコミュニケーションをとり,グループで作業を適切に行うことができたかどうか. 3)各々の実験題目において実験装置を構成・動作させ、得られた結果を論理的に記述でたかどうか. 4)参考文献を調べ、実験データを整理し、論理的な文章表現ができたかどうか.
・方法
7つの実験テーマについてレポートにより評価する。全部の実験を漏れなく履修したもののみ、下記の方法で採点する。無断で欠席したり、実験終了後一週間以内にレポートが提出されていない場合は履修放棄とみなし、成績評価の対象としない。100ポイント/テーマ × 6テーマ = 600ポイント 全実験テーマの合計ポイントの1/6をもって成績点(満点100点)とし、60点以上を合格とする。
【テキスト・参考書】
「エレクトロニクス実験I・II・III」,山形大学工学部情報エレクトロニクス学科(2019).参考書はテキストに記載.
【その他】
・学生へのメッセージ
実際に装置に触り,操作して講義で勉強した事柄の確認ができるとともに,電気・電子工学技術者としての基本的考え方および報告の基本を学ぶ.4年次に必要となる卒業研究に必要な素養を養うために,積極的に参加することを望む. 単位は以下の4つの条件を満たしたときに認定される.・実験の授業全てに出席していること.・実験終了後1週間以内にレポートが提出されていること.・成績集計前に,再提出となったレポートも全て担当者に受理されていること.・提出されたレポートの平均点が合格点を超えていること.
・オフィス・アワー
関係する教員の連絡先等は別紙で配布するので、詳細を各自確認すること。
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