認知科学入門
 Basic Cognitive Science
 担当教員:山内 泰樹(YAMAUCHI Yasuki)
 担当教員の所属:理工学研究科
 担当教員の実務経験の有無:
 担当教員の実務経験の内容(有の場合):一般企業(研究職)
 開講学年:3年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:情報・エレクトロニクス学科(情報・知能コース)  科目区分:専門教育科目・選択 
【授業の目的】
人間の知の働きについて、認知心理学、神経科学、言語学、人工知能にまたがる学際的な領域の基礎を学ぶ。認知主義、状況認知、コネクショニズムなど、認知科学を理解する上で必須となる概念を説明するとともに、感覚・知覚、推論と意思決定、記憶、概念と知識、言語理解、感性と情動などのテーマを扱う。
授業の狙いは次の通りである.
(a) 認知科学の基本的な枠組みと概念を理解し、他の分野の内容を学ぶ基礎力とする。
(b) 認知科学における研究方法を知る。
(c) 認知科学を基礎とした応用例や実践例を知る。

【授業の到達目標】
(a) 認知科学の知識は,プログラミングやシステム設計など幅広い分野に関連してくるため,認知科学の基本的な枠組みと概念を理解するだけでなく,他の分野の内容へと応用できる認知科学研究を理解すること. 【知識・理解】
(b) 認知科学における代表的な研究アプローチの方法を理解すること. 【技能】

【授業概要(キーワード)】
認知科学、ユーザインタフェースデザイン、ユーザビリティ.

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:76~100%
D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25%
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:26~50%
B-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、他の学生の意見を尊重しつつグループとしての結論を出すために議論をする機会がある。:1~25%
C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:1~25%
A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:26~50%
B-3.習得した知識を活用する中で、学生グループがテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、互いの考えを理解し合う中から新たに独自の意見や考え方を創り出す機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
情報・エレクトロニクス学科のディプロマポリシーのうち下記の項目を担う科目である.
・情報科学と電気・電子通信工学の基礎知識を身につけ、それらを応用する能力を身につけている.
この分野は学際領域であるが,人工知能などの情報科学分野を理解する基礎科目となる.

【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を
04.質の高い教育をみんなに
09.産業と技術革新の基盤をつくろう

【授業計画】
・授業の方法
授業時間は講義中心であるが、できる限り,具体的な問題演習や体験型のデモを行う.
・日程
内容や順序は変更になる可能性がある.都度講義の中で確認しながら進めていく.
第1回 認知科学とは何か 第2回 認知科学の歴史と諸科学
第3,4回 感覚・知覚
第5,6回 感性と情動 第7回 中間テストと解説、ユーザインタフェースとは何か
第8,9回 記憶と学習 第10回 デザインと記憶
第11回 ユーザビリティ(1) 第12回 ユーザビリティ(2)
第13回 ユーザビリティ(3) 第14回 推論と意思決定
第15回 まとめと期末テスト

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
授業中に出された演習問題を積極的に行い,授業時間内での理解に努めること.また,課題として出されたレポートについては,課題内容をしっかり理解し,十分な時間をかけて調査して作成すること.
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
特に予備的知識は要求しないが,講義前に配布資料に目を通しておくことは有益である.
各セクションで配布される資料を良く読むこと.

【成績の評価】
・基準
中間テスト・期末テストでは『授業概要(目標)』に記したポイントを評価する.
・方法
2回のテスト(50点)とレポート(30点),演習(20点)で合計100点.60点以上を合格とする.

【テキスト・参考書】
この授業では,担当教員が作成するスライド,プリントなどを授業で資料として配布し,都度,テキストや参考書などを紹介します.
「誰のためのデザイン~-認知科学者のデザイン原論-」 D.A.ノーマン(野島久雄訳,新曜社)は推薦書.

【その他】
・学生へのメッセージ
学生の理解度などに応じて講義内容を修正することもある.
講義で理解できなかった点や、疑問に思ったことは積極的に質問にくること.
・オフィス・アワー
授業時間外に学生の質問に答える「オフィスアワー」は山内教官室(10号館406室)において,原則,火曜日の17~18時とします.会議や出張等で不在にすることもあるため,確実に面談したい場合は事前に予約をお願いします.連絡先は,初回の授業でおしらせします.

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