【授業の目的】
近年,日常生活においてディジタル画像と接する機会が多くなっている.本講義では,以下の3点に重点を置き,実社会で役立つ知識や技術を身に付ける. 1)ディジタル画像の表現法や関連用語などの基礎的な知識を獲得することを目的とする. 2)画像処理手法の原理だけでなく,入力画像に対して,その画像処理を施すことにより得られる出力画像との関係(入出力関係)を理解することを目的とする. 3)実際に自分でプログラムを作成したり,既存の画像処理ソフトウェアを使用することにより,画像取得から,処理により必要な画像を得るための一連の過程について学習することを目的とする. 重点を置き,実社会で役立つ知識や技術を身に付ける.
【授業の到達目標】
この講義を履修した学生は, 1)ディジタル画像に関する語句や用語,画像処理技術について説明できる.【知識・理解】 2)画像処理手法の原理を理解し,ある画像を入力すれば,どのような画像が出力されるか推測できる.【知識・理解】 3)所望する情報を画像から取得するために如何なる処理が必要となるか(画像処理ソフトウェアのどの機能を使えばよいか)判断でき,またその処理を実現する簡単な画像処理プログラムの作成ができるようになる.【技能】
【授業概要(キーワード)】
画像の表現法,画像入出力,画像処理,画像解析
【科目の位置付け】
情報・エレクトロニクス学科のカリキュラムポリシーの教育課程の編成・実施等 (2)(基盤共通教育科目で培った知識を発展させて, 情報科学または電気・電子通信工学の応用力や展開力を養うための講義)に対応する。 ・ディジタル画像処理の理解を助ける科目:マルチメディア入門, 情報理論 ・関連科目:線形システム基礎,信号処理,パターン認識と機械学習
【授業計画】
・授業の方法
理解を深めるため講義中に小課題を課す.小課題の解答を確認しながら,講義の進度を調整する.また,講義に加えて,より理解を深め,実践的な能力を養うため,随時プログラミング課題を課す.
・日程
第1回:履修ガイダンス,ディジタル画像とは何か 第2回:画像入出力 第3回:画素に対する濃淡変換 第4回:領域に基づく濃淡変換(平滑化,エッジ抽出) 第5回:領域に基づく濃淡変換(鮮鋭化,エッジを保存した平滑化) 第6回:画像のフーリエ変換 第7回:周波数フィルタリング 第8回:幾何学的変換(線形変換,アフィン変換) 第9回:幾何学的変換(再標本化,補間,イメージモザイキング) 第10回:二値画像処理(閾値設定法) 第11回:二値画像処理(輪郭追跡,収縮・膨脹処理,線画像のベクトル化) 第12回:領域処理 第13回:画像における特徴検出 第14回:画像によるパターン認識 第15回:期末試験とまとめ
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
講義には集中して耳を傾けること.また積極的に質問し,講義中に疑問点を解消するよう努めて欲しい.
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
事前に次回の講義内容に相当するテキストの箇所を読んでおく. 講義内容をテキストで再度確認する.また,実際にプログラミングを行うことにより,より内容理解が深まると考えられる.
【成績の評価】
・基準
全講義回数の2/3以上に出席することを単位取得の前提条件とし,総合評価において合計60点以上を合格とする.
・方法
上記の総合評価は,レポート課題(プログラミング課題),期末試験をそれぞれ50点とし,その合計によって算出される.
【テキスト・参考書】
【テキスト】 特定のテキストは使用しない.講義資料は,ウェブクラスよりダウンロードすること. 【参考書】 ディジタル画像処理[改訂新版], CG-ARTS協会,(ISBN-10: 490347450X, ISBN-13: 978-4903474502) 田村 秀行, コンピュータ画像処理, オーム社 村上 伸一, 画像処理工学, 東京電機大学出版局 谷口 慶治, 画像処理工学―基礎編, 共立出版 他にも多数あるので,自分にあった本を探すこと.
【その他】
・学生へのメッセージ
授業内容を十分に理解するため,毎週出席することが望ましい.なお,本講義は小課題を解きながら進め,出席確認は解答用紙の提出により行う.
・オフィス・アワー
時間:水曜日16:00~17:00,場所:9号館300-6室(記載の時間帯以外を希望する場合は,事前連絡により日程を調整し対応する.)
|