【授業の目的】
3年次までに学んだ専門科目の内容は、様々な産業分野、例えば、半導体、電子機器、計測機器、ロボット機器、電力・エネルギー、運輸、通信などの様々な業界で直接あるいは間接的に応用されている。しかしながら、将来、専門家として社会で日々活躍して行けるようになるには、「学校」という無菌状態の閉じた社会での勉強だけでは全く不十分であり、学生時代から「リアルな社会」とのつながりを持つ事が大切となって来ている (伊賀泰代、採用基準、ダイヤモンド社、p.58-63参照)。そのためのインフラは大都市部ではかなり整備されているが、地方大学に通う学生には残念ながら用意されていないのが現状である。 以上のことから、本講義では、専門科目を勉強するにあたってその応用分野に対する視野を広げることを目的として、各業界から招いた技術者や研究者の講演を聴講する。
【授業の到達目標】
・各業界の現在の状況と今後の動向、その業界における電気系エンジニアの役割を説明できる。【知識・理解】 ・講演を聴いて得たこととそれに対する自分の見解を自分の言葉で短くまとめて説明できる。【技能】 ・様々な業界の実情を知ることで、広い視野に立った健全な価値観や技術者倫理観に基づく総合的な判断力が養われている。【態度・習慣】
【授業概要(キーワード)】
産業界の実情、会社の役割、エンジニアの役割、職業観
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:76~100%
【科目の位置付け】
【科目の位置付け】 この授業は、実際に産業界等で活躍している講師の講演を聴くことにより、広い視野に立った健全な価値観や技術者倫理観に基づく総合的な判断力 を養うものである。(情報・エレクトロニクス学科ディプロマポリシー)
【SDGs(持続可能な開発目標)】
09.産業と技術革新の基盤をつくろう 11.住み続けられるまちづくりを 12.つくる責任つかう責任
【授業計画】
・授業の方法
非常勤講師6人により各人各様のスタイルで集中講義を実施するものである。
・日程
非常勤講師1人あたり2、3回分の講義を行う。日程等の詳細は掲示により知らせる。担当する講師は次の6名である。 ・岩田秀行氏 (一般社団法人情報通信技術委員会 代表理事専務理事) ・真島隆司氏(IHI検査計測 制御システム事業部) ・高橋康宏先生(岐阜大学工学部電気電子・情報工学科電気電子コース 准教授) ・高橋淳一郎(マクセルフロンティア株式会社DMS事業本部設計部画像ソフト設計課課長) ・伊東拓先生(日本大学生産工学部数理情報工学科教授) ・舞草伯秀先生(東京大学大学院総合文化研究科附属進化認知科学研究センター特任助教) よろしくお願いします。
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
1)必要なことはこまめにメモをとる。また、講師に質問ができるように集中して講義を聞く。不明な点があれば必ず質問をして解消する。 2)「リアルな社会」では、十分に準備された教科書も、模範解答もない生活が日常となる。その中でいかに多くを学び取るかは、「受講者」のア ンテナの感度と努力に依存する。時は「今」しかなく、今をどれだけ「集中」して過ごせるか、集中をどれだけ「維持」できるかが良い仕事につな がる。リアルな社会にこぎ出すまで、あと1年もないのだから、今からその「態度を身につける」ようにされたい。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
1)講師が所属する会社の概要をインターネット等で調べておく。関連する企業にどんな会社があるかについても調べておく。 2)自分が興味を持っているのはどんな業界なのか、また、それは何故なのかについて言葉で説明できるようにする。
【成績の評価】
・基準
・基準 1)授業の到達目標で示した『各業界の現在の状況と今後の動向、その業界における電気系エンジニアの役割を説明できる』ことを合格の基準とす る。 2)授業の到達目標で示した『講演を聴いて得たこととそれに対する自分の見解を自分の言葉で短くまとめて説明できる』ことを合格の基準とする 。 3)授業の到達目標で示した『広い視野に立った健全な価値観や技術者倫理観に基づく総合的な判断力が養われている』ことを合格の基準とする。
・方法
1)各講演についての報告書をそれぞれ100点満点で採点したものを各報告書点とし、報告書点の合計を全講演数で割ったものを本科目の評価点 とする。 2)評価点60点以上を合格とする。 3)報告書の提出がなかった場合は欠席とみなす。
【テキスト・参考書】
特定のテキスト等はなく、必要に応じて印刷物等を配布する。
【その他】
・学生へのメッセージ
本講義により、これまで学んだ専門科目の位置づけが理解できるだけでなく、自分が将来働く時の職業観を育むことができるので、是非受講して欲 しい。
・オフィス・アワー
金曜日17時~18時、7-233室
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