暗号と情報セキュリティ
 Cryptography and Security
 担当教員:内澤 啓 (UCHIZAWA Kei)
 担当教員の所属:大学院理工学研究科(工学系)
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:情報・エレクトロニクス学科  科目区分:専門教育科目・選択科目1 
【授業の目的】
情報セキュリティの基盤となる暗号技術の仕組みについて理解するとともに,計算量理論と現代暗号の安全性の関わりについて理解することを目的とする.また,公開鍵暗号やディジタル署名の代表的な方式について学習する.

【授業の到達目標】
1) いくつかの代表的な共通鍵暗号方式,公開鍵暗号方式の手順を説明できる【知識・理解】
2) 暗号方式の安全性と計算量理論の関わりについて説明できる【知識・理解】
3) 講義で解説されたディジタル署名などの情報セキュリティ技術の仕組みを説明できる【知識・理解】

【授業概要(キーワード)】
情報セキュリティ,公開鍵暗号,共通鍵暗号,ディジタル署名,認証


【科目の位置付け】
本科目は,情報・エレクトロニクス学科のカリキュラムポリシーの1(2)に記載されている,情報科学,または電気通信工学の応用力を養うための講義となる.また情報数学、情報理論、計算理論、情報通信を基礎とする.

【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに
09.産業と技術革新の基盤をつくろう

【授業計画】
・授業の方法
講義を中心に行う.さらに毎回の講義において,その日の講義内容の理解を促す小テストを課す.
・日程
第1週 イントロダクション
第2週 整数、素数、法演算,ユークリッドの互除法
第3週 初等整数論の諸定理1
第4週 初等整数論の諸定理2
第5週 RSA暗号
第6週 RSA暗号の安全性
第7週 Rabin暗号
第8週 離散対数問題とElGamal暗号
第9週 楕円曲線
第10週 楕円曲線と演算1
第11週 楕円曲線と演算2
第12週 楕円曲線暗号
第13週 共通鍵暗号
第14週 ディジタル署名,秘密共有法
第15週 講義のまとめ

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
講義中に出された小テストによって,理解できていない部分を把握すること.
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
毎回行われる小テスト,および講義実施後に公開される資料をもとに復習を行うこと。

【成績の評価】
・基準
講義で解説される暗号方式とセキュリティ技術について、本質的な誤解がなく、理解できていることを合格の基準とする。
・方法
小テスト(20点)、期末試験(80点)を合計し、100点満点で判定する。60点以上を合格とする。

【テキスト・参考書】
テキスト:特に指定しない。必要な資料は授業ごとにWebClassに公開する。
参考書:
・黒澤 馨 著,現代暗号への招待,サイエンス社,1,850円.
・ジョセフ・H・シルヴァーマン 著,鈴木治郎 訳,はじめての数論,ピアソン・エデュケーション,3,200円.

【その他】
・学生へのメッセージ
情報数学入門,情報数学I,情報数学II,計算理論を履修していることが望ましい.
・オフィス・アワー
曜日:金曜日
時間:16:00-17:00
場所:8号館2階 225室

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