【授業の目的】
線形代数はベクトルと行列を学んだ上に成り立っている。ここでは、線形代数の基礎となるベクトル空間についてイメージできるように複素数について学んだ後、行列の演算や行列式、逆行列の概念を用いて連立1次方程式の解法に応用するという数学の基礎知識を身に付けることを目的とする。
【授業の到達目標】
1)複素数およびオイラーの公式の概念を理解し、計算力を身につけることができる。 2)連立1次方程式を行列式で表現できることを理解しガウスの消去法により解を得ることができる。 3)2×2行列および一般の m×n行列を定義し、その性質や演算方法を理解できる。 4)n次正方行列の逆行列や行列式の概念を導入し、連立1次方程式の解法に応用できる。
【授業概要(キーワード)】
集合、複素数、オイラーの公式、行列、行列式、階数、ガウスの消去法、余因子展開、連立1次方程式、クラメールの公式
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:76~100%
【科目の位置付け】
本科目は,工学の基礎となる科目として位置付けるものとします。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに
【授業計画】
・授業の方法
教科書の内容を中心とし、90分の講義時間で、2/3を理論や解法の説明のための講義に、残りの 1/3を演習にあてて進めて行きます。
・日程
主要なテーマと順序は次のとおりです。 第1回目 ガイダンス・平面および空間上のベクトルと三角関数 第2回目 複素数の導入 第3回目 絶対値と円の方程式 第4回目 オイラーの公式 第5回目 複素数の極形式 第6回目 中間試験とまとめ 第7回目 行列と連立1次方程式 第8回目 行列の簡約化と階数 第9回目 連立1次方程式の解の分類 第10回目 行列の演算 第11回目 正則行列とその逆行列 第12回目 行列式の導入 第13回目 行列式の性質 第14回目 クラメールの公式 第15回目 期末試験とまとめ ※授業の進行状況により内容を変更することがあります。
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
1)講義中は口頭での説明をノートにメモを取りましょう。特に例題の説明はしっかり書き留め、復習に役立てて下さい。ノートをきれいにとりたい場合は,復習時間に教科書と資料、授業時間のノートを見ながら、ノートを作り直すことを薦めます。 2)前回までの講義で何を学んだかをきちんと思い出してください。重要事項は何度も繰り返し出てきますが、そのたびに詳しく説明する時間はありません。前回までに出てきた用語や概念は理解できているものとして新しい事項を学びますので、何がわかって何がわからないのかを自分なりに明確にした上で受講してください。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
1)教科書を読み、WebClassの資料に目を通して授業前に予習してください。予習することにより、重要事項を逃すことがありません。 2)できる限りその日のうちに復習しましょう。講義を聴いて理解したつもりになっても、自分一人で問題を解いてみると案外できないものです。まず講義の内容,特に問題とその解説を理解する。次に何も見ないで問題を解く。丸暗記が目的ではなく、自分自身で考えることが重要です。ノートを作り直すことも良い方法です。
【成績の評価】
・基準
1)複素数およびオイラーの公式を使い,演算式を解けること。 2)連立1次方程式をガウスの消去法により解が得られること。 3)2×2行列および一般の m×n行列の演算ができること。 4)n次正方行列の逆行列や行列式の概念を導入し,連立1次方程式が解けること。 上記1~4の項目の60%以上が合格の基準です。
・方法
中間試験と期末試験を合わせて100点とし,60点以上を合格とします。
【テキスト・参考書】
『線型代数の発想』,三浦 毅・佐藤邦夫・髙橋眞映 共著,学術図書出版社
【その他】
・学生へのメッセージ
行列は専門教育科目を学ぶための基礎となります。教科書を読む予習、演習問題を解く復習をしっかり行い、自分のものにして下さい。
・オフィス・アワー
毎週木曜日 16:00~17:00 (居室:6号館1階113号室) 不在にすることもあるため,確実に面談したい場合は事前にアポイントを取ってください。 WebClass,メール(jingong@yz.yamagata-u.ac.jp)で質問を随時受付ます。
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