【授業の目的】
将来、皆さんが様々な専門家と協働して諸問題を解決しなければならない時が来るでしょう。そのための礎(いしずえ)となる「力学の基礎(物理学)」では、質点の運動を中心に議論しながら、物理学における力学という学問の本質の理解と基本的知識の獲得を目的とします。
【授業の到達目標】
1.質点(系)の並進運動と回転運動の典型例について適切な座標を与え、ベクトルを用いて運動を記述できる。【知識・理解】 2.古典力学の基本法則であるニュートンの運動の法則を正しく理解し、典型的な質点(系)の運動を運動方程式で記述できる。【知識・理解】 3.運動方程式の解を求めることで質点(系)の運動の性質や特徴を理解し、説明できる。【知識・理解】 4.質点(系)の並進運動と回転運動における運動量とその保存則について理解し、説明できる。【知識・理解】 5.質点(系)の並進運動と回転運動における力学的エネルギー保存則について理解し、説明できる。【知識・理解】
【授業概要(キーワード)】
質点(系)の並進運動と回転運動,ベクトル,運動方程式、運動量,力学的エネルギー
【科目の位置付け】
この講義は,本学のDP3(1)に対応し、基盤教養科目の教養科目(自然と科学)における推奨科目に相当する、専門教育科目と関連が深い主要工学系授業科目です。工学の基礎としての物理学(力学)を学びます。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
09.産業と技術革新の基盤をつくろう
【授業計画】
・授業の方法
この授業は基礎(57354)、発展(57353)の習熟度別2クラス開講です.この発展クラスでは多くの例題や演習問題について解説しながら,実力向上を目指してやや難しい内容の力学が理解できるように説明します.講義は原則として対面授業とし、ZOOMとWebClassを用いたオンライン形式の授業を状況に合わせて実施します. なお授業で取扱う物理現象は原則として2クラスとも共通です.
・日程
この授業は原則として毎週火曜日5〜6校時、以下のテーマと順序で行います。 [1]プレースメントテストおよびその解説 [2] 運動の表し方(1)位置と座標,スカラーとベクトル [3] 運動の表し方(2)ベクトル、速さ、速度、加速度 [4] 運動の表し方(2)加速度運動のいろんなパターン [5] 力と運動(1)運動の3法則、運動する物体、解析方法〜微分方程式の導入〜、 いろいろな運動(1)直線運動(非保存力が作用しない場合) [6] いろいろな運動(2)直線運動(非保存力が作用する場合)、 放物線運動(非保存力が作用しない場合) [7] 力学の演習(1)およびその解説 [8] 中間試験およびその解説 [9] いろいろな運動(3),回転系の座標、回転運動と単振動 [10] 仕事とエネルギー保存則 [11] 2つのベクトル積(内積と外積)、力のモーメント(トルク) [12] 運動量と角運動量、質点系の運動、力積、2体問題(衝突) [13] 2体の運動エネルギーと連結振動 [14] 力学の演習(2)およびその解説 [15] 期末試験およびその解説
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
授業は,教科書とWebClass資料に沿って進めて行きます.指定されているテキストを購入し,WebClass資料と授業で示されるパワーポイント資料を参考にしながら講義内容をノートに筆記するなどして内容の理解に努めて下さい.
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
(予習)この授業を理解するために、高校での「物理学基礎」の力学の学習が前提であり、「物理学」の力学についても行っていれば、より好ましいですが,もし、理解不足を感じる場合は事前に自習して下さい.また、教科書とWebClass資料の次回の講義箇所を読んで予習して下さい. (復習)扱った例題や演習問題の内容を完全に理解できるように復習し、授業の宿題として指定された問題は必ず提出するとともに,テキストやWebClass資料に目を通して,内容の適切な理解に努めてください.
【成績の評価】
・基準
授業の到達目標で示した5つの項目について、授業を通して得られた知識と経験に基づき、主体的に与えられた問題設定に適応して、ニュートンの運動方程式を正しく定式化し、その微分方程式を解くことによって、物体の運動状態を正しく計算できることが合格の基準です.
・方法
科目の達成目標に記載の項目について試験等を行ない,原則として以下の基準を満足したものを合格とします.評価項目とする、提出物(約20%)、中間テスト(約40%)と期末テスト(約40%)の合計を100点満点として評点し,60点以上が単位認定されます.
【テキスト・参考書】
この授業ではテキストとして『永田一清「新・基礎 力学」サイエンス社』を使用します.
この授業の参考書として『小池邦博「WebClass資料」』、『永田一清ほか「新・基礎 力学演習」サイエンス社』および『近 和彦 「〜ビジュアルアプローチ〜 力学」森北出版』があります.
【その他】
・学生へのメッセージ
高校時代、「物理学基礎」を学んだけれど、「物理学」は学んでいなかったという場合でも理解できるよう分かりやすい授業を心掛けますが,できる限り自学自習によって教科書とWebClass資料をマスターする姿勢が大切です. また、WebClassへの登録と履修登録が矛盾しないように気をつけて下さい.
・オフィス・アワー
オフィスアワーは、金曜日16時¬-17時(7号館205室)です。 授業に関する質問は,各回の授業終了後又はWebClass(時間割コード:57353)の「メッセージ」や「チャット」でも受け付けます。
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