地域社会とファシリテーション
 Facilitation Skills for Community Management
 担当教員:安藤 耕己(ANDO Kouki),具志堅 裕介(GUSHIKEN Yusuke),小林 俊介(KOBAYASI Syunsuke),廖 曦彤(LIAO Xitong)
 担当教員の所属:地域教育文化学部地域教育文化学科児童教育コース
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:2年,3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:地域教育文化学部地域教育学科2年次以上  科目区分:中心科目 
【授業の目的】
学校を中心とする地域社会における紐帯づくりに寄与する教員をはじめとする専門家の役割とその際に有効なコーディネート・ファシリテーションに係る技量の理解、それら専門家をめざす意欲の涵養を目的とする。

【授業の到達目標】
(1) 地域社会の維持および地域文化の振興に際して機能しているさまざまな組織・機関・団体等の担う活動の実態とその成果・課題とを理解できる。
(2)それらの活動との関わりを活かした教育の視点を持ち、地域学校協働活動の中でも重要な役割を担う教員をはじめとし、地域における文化振興・創生を担うファシリテーターの役割を理解できる。
(3)(1)をふまえ、持続可能な地域社会・文化の担い手となり、学校や住民・文化・スポーツ団体等でネットワークを構築し、住民の主体的な地域文化創生をコーディート・ファシリテートするための技量の内実を理解し説明できる。

【授業概要(キーワード)】
NPO、参加型事業、対話型学習、地域学校協働活動、diversity、inclusion

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:76~100%
B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:26~50%
D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:26~50%

【科目の位置付け】
地域における課題解決のためのファシリテートに必要な知識と技能を涵養するための、児童教育コース・文化創生コース共通の中心科目である。特に本学部のディプロマポリシーである、「地域社会とともに学び地域に貢献する意欲のもとに、多様な考え方や異なる立場を尊重し、他者と協働して課題解決に取り組むことができる」「地域課題に柔軟に対応し、他者と協働しながら課題解決に取り組むことができるコミュニケーション能力がある」の実効化をねらうものである。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
01.貧困をなくそう
03.すべての人に健康と福祉を
04.質の高い教育をみんなに
08.働きがいも経済成長も
09.産業と技術革新の基盤をつくろう
11.住み続けられるまちづくりを
16.平和と公正をすべての人に
17.パートナーシップで目標を達成しよう

【授業計画】
・授業の方法
本学部教員に加え、地域で活躍しているさまざまな実践家・専門家をゲストスピーカーとして招いてのオムニバス形式となる。ワークショップ、フィールドワークも取り入れ、住民の主体的な地域文化創生をコーディート・ファシリテートするための基礎的な事項を実践的に学ぶ。対面実施を前提とする。
・日程
1.オリエンテーション/講義のねらい及び進め方についての説明       
2.序論:地域社会とファシリテーション―対話型・参加型学習とその意義―  
3.地域におけるファシリテーションと効果的なワークショップの基礎
4.若者と地域社会との関係を再構築する:若者支援NPOの活動を中心に
5.(A班) 地域づくりとアート系ワークショップ(1) 天童市を中心とした実践
(B班)持続可能な地域づくり・街づくりを考えよう(1) 街をあるく・みる・きく
6.(A班) 地域づくりとアート系ワークショップ(2) 「まきこむ」ワークショップの実際
(B班)持続可能な地域づくり・街づくりを考えよう(2) インクルーシヴな視点
7.(A班)持続可能な地域づくり・街づくりを考えよう(1) 街をあるく・みる・きく
 (B班) 地域づくりとアート系ワークショップ (1) 天童市を中心とした実践
8.(A班)持続可能な地域づくり・街づくりを考えよう (2) インクルーシヴな視点
 (B班) 地域づくりとアート系ワークショップ(2) 「まきこむ」ワークショップの実際
9.総合型地域スポーツクラブと地域づくり:学社融合と生涯スポーツ実現
10.地域における若者の定住と生業(なりわい)をめぐって
11.文化財保護と地域づくり:ネット発信を活かした文化財保護支援ネットワークの構築
12.子どもから老人までの意見をくみ取る:小学校区全戸加入型NPOの挑戦
13.震災復興とまちづくり:復興ビジョンを住民主体で描き出す        
14.地域社会とファシリテーションをめぐる可能性と課題:小グループでの討議
15.ふりかえり:前回の討議内容を共有し、可能性と課題を各自が明確にする

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
1)多様な講師が毎度出講する。配付資料およびプレゼンから講義内容・演習内容が理解できるよう努める。
2)ワークショップ・討議に際しては、自説を明確な根拠を持って呈することができるように努める。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
次回予告された内容について、適宜関係雑誌・インターネット等で事前に知っておくと理解が深まる。その確認のため、小レポートを毎回課す。講義中に理解できなかった用語等については、自分でも主体的に調べてもらいたい。

【成績の評価】
・基準
講義において説明した内容について、文章および口頭にて適切に説明できるか否かで評価する。小レポートは授業内容の習得状況と考察力、応用力を評価する。最終レポートは到達目標の達成度をその記述の具体性から評価する。
・方法
講義の感想およびワークショップ・討議の成果と感想を報告する小レポート(50%)および最終レポート(50%)による。

【テキスト・参考書】
テキストに関しては、毎回、資料(レジュメあるいはスライドのハンドアウト)を配付する。Webclassにて配布するので、毎回ダウンロードして持参すること。
参考書は適宜、講義にあたる教員から、学習の進度や学生の関心に応じて指示がある。

【その他】
・学生へのメッセージ
受け身では全くつとまらない授業です。ぜひ積極的に講師の方々に質問や想いをぶつけてみてください。
・オフィス・アワー
安藤が代表し、授業時間以外に学生の質問に答える「オフィス・アワー」を地域教育文化学部1号館5階507研究室において、原則、金曜日の昼休みに設けます。ただし、会議や出張等で不在にすることもあるため、確実に面談したい場合は事前に予約をお願いします。連絡先は、初回の授業でお知らせします。

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