【授業の目的】
人間の誕生から死に至る生涯発達の過程を、主として発達・教育心理学的な視点から概観する。 人間の発達を支える生物的基盤及び社会・文化的基盤(家族、学校、地域社会、文化、時代背景等)を多次元的に捉えた上で、心理的諸機能の発達の特性、及び各発達段階の特性及び発達の障害に関する理解を図る。 とりわけ、生涯発達の軸の中での児童期の位置づけと特徴を理解する。
【授業の到達目標】
・対人関係、感情、自己、認知機能の発達について、説明できる。 ・子どもの対人関係、感情、自己、認知機能の発達を支える大人(養育者、教師)の役割について、説明できる。
【授業概要(キーワード)】
発達,心理,教育,乳幼児,児童,青年
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
この授業は、教職科目(幼児、児童及び生徒の心身の発達及び学習の過程)であり、教員免許取得の必修科目となっている。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに
【授業計画】
・授業の方法
事前にwebclassに提示した資料に基づいて、パワーポイントを用いた講義を行います。
・日程
第1回 オリエンテーション:発達研究とは 発達研究の課題及び方法を概説する。 第2回 対人関係の発達:アタッチメント理論から 第3回 感情と動機づけの発達:感情の発達プロセス、感情コンピテンスの発達 第4回 知的機能の発達とその障害:知能研究の概略、知能検査、知的機能の障害 第5回 自我と自己の発達:エリクソンの理論を中心に 第6回 思考の発達:ピアジェの理論・ヴィゴツキーの理論 第7回 学習の原理とメカニズム:学習が成立する過程を説明する代表的な理論(行動理論、認知理論等) 第8回 概念の発達と学習:幼児期までの日常的概念の発達と学校における科学的概念の学習過程 中間試験 第9回 乳児期の発達:身体発育、運動機能の発達と認知機能や対人関係の発達との関連を考察する。 第10回 幼児期の発達:言語を中心とした認知機能の発達、遊びと学び 第11回 児童期の発達:教授-学習過程と学習をめぐるつまずき、発達障害の問題 第12回 青年期の発達:アイデンティティと青年期の発達課題 第13回 成人期・老年期の発達 第14回 青年期までに見られる障害とその援助 第15回 まとめ:生涯発達の中の児童期の位置づけと特徴を再考する, 試験
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
パワーポイントを用いた授業を行います。資料は事前にwebclassにアップロードしておきますので、各自ダウンロードして予習してください。 説明を聞きながら、資料にメモを取るなどして内容の理解に努めてください。 授業内容と自身の体験を関連付けて理解してください。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
配付資料、ノートを復習する。 授業で習った内容に関連することを、自主的に調べて理解を深める。
【成績の評価】
・基準
授業内容の理解度について評価する。 発達心理学の基本的な概念や用語、理論を正しく理解していることを合格の基準とする。
・方法
毎回、理解度確認のための小テストを行う。前半の内容を出題範囲とする中間試験および後半の内容を出題範囲とする期末試験を行う。 配点は中間試験35%、期末試験35%、小テスト分30%とする。
【テキスト・参考書】
テキスト:指定しない。 参考書:キーワードコレクション発達心理学(改訂版) 子安増生・二宮克美編 新曜社、教育心理学II-発達と臨床援助の心理学 下山晴彦編 東京大学出版会、子どもの社会的発達 井上健治・久保ゆかり編 東京大学出版会、図で理解する発達 川島一夫・渡辺弥生編著 福村出版
【その他】
・学生へのメッセージ
心理学という科目は、大学で初めて学ぶものですが、発達心理学で扱う内容の一部は、実際は高校までの学習に含まれています。「家庭基礎」には乳幼児期の発達、「倫理」には青年期と自己に関する内容があります。ぜひ、教科書を読み返してみてください。
・オフィス・アワー
授業時間外に学生の質問に答える「オフィス・アワー」を研究室(地教1号館2階)において設けます。詳細は、オリエンテーション時に連絡します。
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