【授業の目的】
行政機関やNPO・市民団体等と協働でまちづくりや子育て支援など多様なプロジェクトを実施する。これにより、生涯学習社会の実現に関わる多様な知識と経験とを蓄積・共有し、社会参画について実践的に考察することを目指す。本年度も山形市中心市街地における子育て支援に関わるNPO「やまがた育児サークルランド」と連携を図りながら、学生たちの社会的視野を広げる。山形市中心市街地における子育て支援という地域社会の課題に学生が参画することにより、次世代を育成する地域社会のシステムを理解し、協働的に地域問題解決に取り組む資質能力を学生に培うことを目的とする。
【授業の到達目標】
1)ワークショップ等の一連の学習とボランティア活動を通して、地域社会の現状を多面的かつ的確に把握することができるようになる。[知識・理解] 2)行政と関係機関・NPO・市民団体等との協働の現状を理解できる。[知識・理解] 3)1)2)をふまえ、積極的に実践・ボランティアに取り組むことができ、その成果を相対化して的確に伝えることができる。[態度・習慣] 4)本年度の取り組みを次年度の活動にフィードバックできるようにふりかえることができ、それに基づき、具体的なまちづくり・地域づくりのありようを的確にプレゼンテーションできるようになる。[技能]
【授業概要(キーワード)】
社会参画、協働、公共性、まちづくり・地域づくり・PDCAサイクル
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:1~25% D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:51~75% D-2.事前学習(下調べ、調査等含む)で習得した知識等を踏まえて演習、実習、実験等を行う機会がある。:51~75%
【科目の位置付け】
地域社会の課題を認識し、その課題を解決していく実践力と総合的に判断する能力を涵養することをねらい、中心科目に位置付く。特に本学部のディプロマポリシーである、「地域社会とともに学び地域に貢献する意欲のもとに、多様な考え方や異なる立場を尊重し、他者と協働して課題解決に取り組むことができる」「地域課題に柔軟に対応し、他者と協働しながら課題解決に取り組むことができるコミュニケーション能力がある」「専門的に学んだ分野を基盤とし、さらに、幅広い分野の知識や技能を活用しながら地域の教育及び文化創生に関する課題の解決に取り組むことができる」の実効化に寄与する(地域教育文化学部のカリキュラムポリシー/ディプロマポリシー)。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を 05.ジェンダー平等を実現しよう 11.住み続けられるまちづくりを 17.パートナーシップで目標を達成しよう
【授業計画】
・授業の方法
対面で実施する。前期にオリエンテーションを実施後、関係機関・団体を交えての研修・見学等を実施し、具体的にまちづくり・地域づくりに関わる実践・ボランティア活動に携わる。特に夏期休業中に集中的に実践的な研修・実習を実施し、以後、継続的に各自がスケジュールを組んで実践・ボランティアに関わった後、行政と関係機関・NPO等の協働に関するふりかえりと事業改善に関するワークショップを実施する。
・日程
1.オリエンテーション(4月上旬)(2時間)※以下、2~8は5月~7月に実施。 2.事前学習(1) 山形市における子育て支援の現状について(ゲストスピーカーの講話およびワークショップ)(4時間) 3. 事前学習(2) 山形市における子育て支援の現場をみる(子育て支援施設見学①)(4時間) 4. 事前学習(3) 山形市における子育て支援の現場をみる(子育て支援施設見学②)(4時間) 5. 事前学習(4) ワークショップ:山形市における子育て支援の現状をめぐって(4時間) 6. 事前学習(5) 施設実習に関わる研修(1) 子育て支援ボランティアの基礎(8時間) 7. 事前学習(6)施設実習に関わる研修(2) 乳幼児の対応への基礎(8時間) 8. 夏期休業中の実習に関するオリエンテーション(2時間)
【夏期休業中に事業実施】
以後、適宜継続的に「あ~べ」「べにっこひろば」を拠点とした協働実践に関わる。具体的には実習を1日(8時間)、ボランティアを以後、2月までに最低2回(8時間)実施する。
以下は1月、2月に実施する。 9. ふりかえり(1):ワークショップ(4時間) 10.ふりかえり(2):プレゼンテーション(4時間)
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
大学内で完結するものではなく、行政機関やNPO等との密接な関係構築を前提とした授業である。また、実際には子どもや保護者との関わりも出てくるため、熱意をもち、かつ継続的・主体的な活動が求められる。オリエンテーションでよく内容を確認してから履修すること。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
・他の自治体での取り組み等をインターネットや実践記録等から見て、参考とするよう務めること。 ・見学や実習に際し、多くのレポートが課されます。よく自宅でふりかえって取り組むこと。
【成績の評価】
・基準
1)ワークショップやグループワークを通して、理解した地域社会の現状をプレゼンテーションにて明確に示すことができることで合格とする。 2)行政と関連機関ろの協働の現状を、具体的にプレゼンテーションやレポートにおいて明確に示すことができることで合格とする。 3)実践とボランティアの成果は、ふりかえりのプレゼンテーションおよび最終レポートにおいて具体的に検討されていることで合格とする。 4)実践のふりかえりとそれに基づく具体的なまちづくり・地域づくり像の提示は、最終レポートにて具体的になされているかを観点とし、合否を判断する。
・方法
ワークショップへの関わり方(20%)、プレゼンテーションの内容及び資料(20%)、事業への関わり方(30%)、最終レポート(30%)で評価する。
【テキスト・参考書】
事前のテキスト・参考書として個別に指定するものはありませんが、必要な資料やハンドアウトを特に研修および実習の際、適宜配布します。また、関わって講師が役立つ参考書を紹介します。
【その他】
・学生へのメッセージ
・幼稚園教諭や学校教員、社会教育関係職員らをめざす学生においては、「学校だけ」ではない教育の幅広さを理解できる授業となります。さまざまな人びとや組織・機関・施設等との「手のつなぎ方」を理解できるとも思います。
・オフィス・アワー
授業時間以外に学生の質問に答える「オフィス・アワー」を地域教育文化学部1号館5階507研究室において、原則、金曜日の昼休みに設けます。ただし、会議や出張等で不在にすることもあるため、確実に面談したい場合は事前に予約をお願いします。連絡先は、初回の授業でお知らせします。
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