社会教育演習
 Seminar on Social Education
 担当教員:安藤 耕己(ANDO Kouki)
 担当教員の所属:地域教育文化学部地域教育文化学科児童教育コース
 担当教員の実務経験の有無:
 担当教員の実務経験の内容(有の場合):学校教員の経験から学校と地域社会との連携・協働について具体的にあり方を講じる。

 開講学年:3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:演習
 開講対象:社会教育主事任用資格(社会教育士)取得希望者  科目区分:発展科目 
【授業の目的】
・社会教育学の基礎理論や実践例に関して、テキストの講読を通して理解を深めるとともに、自分の周りの社会教育実践について調べる。
・社会教育学の基礎理論の理解を深め、地域社会における生活課題を認識し、その課題解決の方策について多くの実践から学ぶ。
これらの学習活動を通し、地域の人々とともに、多様な地域課題の解決に取り組むことができる教員・社会教育関係職員・NPOスタッフ等としてのあり方を考察する。

【授業の到達目標】
(1) 社会教育学の基礎理論に関して理解を深め、そのことに関して的確に自分の言葉で説明できる。
(2) 社会教育の多様な実践について理解を深め、その可能性と課題について自分の言葉で説明できる。
(3) 自分の周りの社会教育実践について自ら調べ、的確に文章と口頭によって報告できる。
(4)特に近年展開する、学校と地域社会との協働に関し、その施策のねらいと展開、現状および課題について理解した上で、多様な人びとと協働し、地域の課題解決にいかにして関わりうるかを具体的に説明できる。

【授業概要(キーワード)】
共同学習、相互学習、協働、ソーシャル・キャピタル、公民館・図書館・博物館、生涯スポーツ

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:76~100%
B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:76~100%
C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:76~100%
D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:76~100%
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:76~100%
C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:76~100%
D-2.事前学習(下調べ、調査等含む)で習得した知識等を踏まえて演習、実習、実験等を行う機会がある。:76~100%

【科目の位置付け】
 児童教育コースの発展科目であり、社会教育主事任用資格取得(「社会教育士」付与)に関わる選択必修科目である。特に本学部のディプロマポリシーである、「地域社会とともに学び地域に貢献する意欲のもとに、多様な考え方や異なる立場を尊重し、他者と協働して課題解決に取り組むことができる」「地域課題に柔軟に対応し、他者と協働しながら課題解決に取り組むことができるコミュニケーション能力がある」「専門的に学んだ分野を基盤とし、さらに、幅広い分野の知識や技能を活用しながら地域の教育及び文化創生に関する課題の解決に取り組むことができる」の実効化に寄与する。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
01.貧困をなくそう
03.すべての人に健康と福祉を
04.質の高い教育をみんなに
05.ジェンダー平等を実現しよう
08.働きがいも経済成長も
10.人や国の不平等をなくそう
11.住み続けられるまちづくりを
16.平和と公正をすべての人に
17.パートナーシップで目標を達成しよう

【授業計画】
・授業の方法
指定テキストについて、担当者がレジュメを作成して報告し、討議を行う演習形式である。対面実施を前提とする。
・日程
1.オリエンテーション
2.住民の学びと地域づくり
3.住民主体の地域運営と公民館
4.地域共同体における社会関係資本の形成
5.学校と地域の協働関係づくりの方策
6.若者にとってのたまり場・居場所
7.多文化共生の地域づくりへの取り組み
8.地域の自治創出を志向する住民の学び
9.地域福祉を支える担い手とその学び
10.障害者の地域における自立を支える親の役割
11.労働と生活の分断を乗り越えるための学習
12.リテラシーの学びと実践
13.人口転換に対応した新たなコミュニティ施設創造の試み
14.コミュニティ学習の場の創造
15.まとめとふりかえり

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
よくテキストを調べて読み、自分が発表の回には責任を持ってテキストの内容紹介と自分の見解を簡潔にレジュメと口頭にて報告できるように努める。自分が発表の回では無い場合でも、事前にテキストを読み込み、質問や意見の提示ができるようにする。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
次回予告されたテキストを読み込み、内容をよく理解しておくこと。
特に用語等に関して、授業中に理解できなかったことはさらに自分で主体的に調べてもらいたい。

【成績の評価】
・基準
個別発表において、簡潔および明瞭な内容のレジュメを作成して報告できていたか、また討議の場面で明確な根拠をもって自説を展開できたかにより合格を判断する。
・方法
発表レジュメの充実度(40%)と口頭発表(40%)、質疑応答(20%)の内容により評価する。

【テキスト・参考書】
テキスト:手打明敏・上田孝典編著『社会教育・生涯学習』ミネルヴァ書房、2019
参考書:手打明敏・上田孝典編著『〈つながり〉の社会教育・生涯学習―持続可能な社会を支える学び―』東洋館出版社、2017

【その他】
・学生へのメッセージ
概論等で学んだ内容をさらに演習形式で深めます。社会教育主事任用資格取得(「社会教育士」付与)希望者のみならず、学校外教育に関心のある教員志望学生、生涯スポーツ支援に関心のある学生等も歓迎します。
・オフィス・アワー
授業時間以外に学生の質問に答える「オフィス・アワー」を地域教育文化学部1号館5階507研究室において、原則、金曜日の昼休みに設けます。ただし、会議や出張等で不在にすることもあるため、確実に面談したい場合は事前に予約をお願いします。連絡先は、初回の授業でお知らせします。

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