立体造形基礎
 Elements of Art & Three-Dimensional Modeling
 担当教員:土井 敬真(DOI Hiromasa),具志堅 裕介(GUSHIKEN Yusuke)
 担当教員の所属:地域教育文化学部地域教育文化学科文化創生コース
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:演習
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
①日常製品の材料として身近に触れている「紙」と「土」を材料として、様々な幾何学形態を制作・考察しながら立体美の世界を探求する。「紙」と「土」がもつ素材の加工特性に着目し、基礎的な加工知識と技術(フォルムとモデリングの関係)を学ぶ。
②「紙」と「土」に次いで身近な素材としての「木」の材料特性について概説し,その特性を生かした加工技術について,精度や強度を考察しながら計画的な制作方法(手順)を探求する。また,接合に用いる各種接着剤の硬化特性について,様々な材料・形状の条件下での制作実験を通して,使うためのデザイン制作に向けた基礎的な知識と加工技術を学ぶ。

【授業の到達目標】
①表現に用いる基本的な材料と道具の特性を生かして,設定された視覚的条件や構造的条件に即したデザインや構成の基礎的表現ができる。【技能】
②設定された視覚的条件や構造的条件に即した「紙」と「土」の材料特性を生かした立体構成の基礎的表現ができる。【技能】

【授業概要(キーワード)】
技法、フォルム,材料、道具、立体

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:1~25%
D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:76~100%
D-2.事前学習(下調べ、調査等含む)で習得した知識等を踏まえて演習、実習、実験等を行う機会がある。:76~100%
D-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型の演習、実習、実験等を行う機会がある。:76~100%

【科目の位置付け】
この授業は、実習を通して立体作品制作の基礎的な知識・能力を身につけるものである。さらに学んだ知識や技能を今後、社会や地域における芸術文化の諸課題について考察する際に役立てるものである(地域教育文化学部地域教育文化学科文化創生コースのディプロマ・ポリシー)。また、中学校・高等学校一種免許状(美術)取得のための必修科目である。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに

【授業計画】
・授業の方法
2名の教員による素材(ケント紙,ダンボール,木,竹,土)を用いた造形基礎演習
・日程
第1回:オリエンテーション及び立体造形の今日的状況の解説
第2回:「紙」を用いた立体の制作1/ケント紙から~多面体の構築[作品構想・試作]
第3回:「紙」を用いた立体の制作2/ケント紙から~多面体の構築[組み立て・本制作]
第4回:「紙」を用いた立体の制作3/ケント紙から~多面体の構築[講評・考察](演習)
第5回:「紙」を用いた立体の制作4/段ボール紙から~多面体の構築[作品構想・試作]
第6回:「紙」を用いた立体の制作5/段ボール紙から~多面体の構築[組み立て・本制作]
第7回:「紙」を用いた立体の制作6/段ボール紙から~多面体の構築[講評・考察](演習)
第8回:「線材」を用いた立体の制作1/木の線材から~フォルムの構築[作品構想・試作]
第9回:「線材」を用いた立体の制作2/木の線材から~フォルムの構築[組み立て・本制作](演習)
第10回:「線材」を用いた立体の制作3/木の線材から~フォルムの構築[講評・考察](演習)
第11回:「土」を用いた立体の制作1/一塊の土から~フォルムの構築[作品構想・試作]
第12回:「土」を用いた立体の制作2/一塊の土から~フォルムの構築[組み立て・本制作](演習)
第13回:「土」を用いた立体の制作3/一塊の土から~フォルムの構築[講評・考察](演習)
第14回:「線材」を用いた立体の制作(共同制作)/竹の線材のランダムな結合による立体の形成[組み立て・本制作](演習)
第15回:作成課題を基にした発表と講評(演習・討議)

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
設定されたテーマや条件に従って作品を制作する。制作過程において、素材の特徴の理解や加工の精度を高めることが大切である。また造形の美を感じ取る姿勢も大切である。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
本授業科目では、以下の課題等を課します。単位制度の実質化のため、授業外における以下の予習・復習等の自主的な学修に取組んでください。

幾何形態等に関する本を事前に読んでおくことが望ましい。また、身の周りの“もの”が、どのようなかたちや素材できているか日頃から意識的に観察することが大切です。1度目の制作で納得できなければ、より精度を上げてのリトライや、紙や木を素材に授業で制作した以外の形態にもチャレンジして欲しい。

【成績の評価】
・基準
授業の到達目標で示した「紙」,「土」,「木」の材料特性を生かし,設定された視覚的条件や構造的条件に即した立体構成の基礎的表現ができていることが合格の基準です。
・方法
各提出作品と課題の制作過程から①総合的な表現力(造形的発想力、制作の工夫ができている)【50%】、②技術的評価(材料、技法、道具に関する理解ができている)【50%】

【テキスト・参考書】
この授業では、担当教員が作成するスライド、プリントなどを授業で資料として配布し、都度、参考書などを紹介します。

参考書:「芸術・デザインの立体構成」朝倉直巳著(六燿社)/「紙 基礎造形・芸術・デザイン」朝倉直巳著(美術出版社)/「遊びの博物誌」坂根厳夫著(毎日新聞社)/「図画工作の基礎基本 用具・材料のあつかい方」(開隆堂出版)

【その他】
・学生へのメッセージ
紙や木、土といった身近な素材を用いて、立体(正多面体)の美しさと面白さについても学んでみよう。
・オフィス・アワー
授業に関する学生からの質問は,各回の授業終了後または開始前 に受け付けます。

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