【授業の目的】
生涯学習の歴史と理論を概説するとともに,生涯学習社会における造形・芸術の位置づけや役割について,アートマネージメントや博物館学,文化政策学の成果を援用しながら、実践的な生涯学習プログラムの具体例を作成・検討することを通じて理解することを目的とします。
【授業の到達目標】
生涯学習社会における造形芸術の役割について自主的な学習を通じて理解を深めることを目標とします。 (1)地域の課題解決・コミュニティ形成やまちづくりにおける造形・芸術の役割について具体的に理解できるようになる【知識・理解】 (2)多様な学習機会の確保・多様な主体の連携・ネットワーク形成における芸術の役割について具体的に理解できるようになる【態度・習慣】 (3)学習活動のコーディネーターとしての芸術(家)の役割について具体的に理解・実践できるようになる【技能】
【授業概要(キーワード)】
生涯学習 造形 芸術 アートマネジメント アーティスト
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:1~25% B-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、他の学生の意見を尊重しつつグループとしての結論を出すために議論をする機会がある。:1~25% B-3.習得した知識を活用する中で、学生グループがテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、互いの考えを理解し合う中から新たに独自の意見や考え方を創り出す機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
地域の教育および文化創生のために修得すべき専門的知識や技能を習得するとともに,地域課題解決のためのファシリテーション能力を涵養するための文化創生コース基礎科目です。また,社会教育主事資格取得のための科目です(地域教育文化学部文化創生コースのカリキュラム・ポリシー)。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに
【授業計画】
・授業の方法
講義と討議・プレゼンテーションを組み合わせて行います。具体的には,学生もしくはグループが、課題と活動を決定し達成するための計画を立てます。学習課題の例としては,特定の地域におけるニーズや実態調査に基づく造形文化領域における生涯学習プログラムの策定やイベントの企画などがあります。担当教員は学生が目標を達成するための様々な助言を行います。
・日程
授業計画 第1回:オリエンテーション,および「生涯学習」,「造形」,「芸術」の概念について(講義) 第2回:造形による生涯学習活動プログラムの具体例について、グループごとに調査する(演習) 第3回:引き続き 造形による生涯学習活動プログラムの具体例について、グループごとに調査する(演習) 第4回:造形による生涯学習活動プログラムの具体例について、グループごとに調査結果を発表し、相互に検討する(演習) 第5回:引き続き 造形による生涯学習活動プログラムの具体例について、グループごとに調査結果を発表し、相互に検討する(演習) 第6回:調査と検討に基づき、グループごとに造形による生涯学習活動プログラムを構想する。(演習) 第7回:引き続き グループごとに造形による生涯学習活動プログラムを構想する。(演習) 第8回:構想した生涯学習活動プログラムについて発表し、相互に検討する。(演習) 第9回:引き続き 構想した生涯学習活動プログラムについて発表し、相互に検討する。(演習) 第10回:相互検討に基づき、プログラムを修正するとともに、実施について検討する。(演習) 第11回:策定したプログラムを模擬的に実施する。(演習) 第12回:引き続き 策定したプログラムを模擬的に実施する。(演習) 第13回:引き続き 策定したプログラムを模擬的に実施する。(演習) 第14回: 引き続き 策定したプログラムを模擬的に実施する。(演習) 第15回:学習のまとめとしてのレポート発表と討議,ならびにその講評
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
・パワーポイントや板書で示される講義内容をノートに筆記して内容の理解に努め る。 ・進んで討議に参加し、プレゼンテーションを行う。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
この授業では学生の授業時間外の学習や活動そのものを、学生自身と教員で主に授業時間内に検討していきます。学習や活動が適切に進んでいるかどうかを確認し改善するメタ学習が授業時間内の作業です。授業時間外の学習や活動がおおむね計画通りに迷いなく進むよう、継続するための努力を期待しています。また,生涯学習施設としての美術館や博物館、また画廊や造形教室など様々な現場に出来うるかぎり足を運び、その教育的機能について理解するよう努めてください。
【成績の評価】
・基準
学習や活動に対する取り組みを、事前に設定した目標に対する達成度により評価します。授業日は積極的に出席して下さい。
・方法
到達目標に対する達成度を,中間プレゼンテーション(35%)および最終プレゼンテーション(65%)によって評価します。
【テキスト・参考書】
参考書:『生涯学習の理論』(福村出版,2011年),根木昭『文化政策学入門』(水曜社,2010年),『アーツ・マネジメント概論 3訂版』(水曜社,2009年),『芸術の生まれる場』(東信堂,2009年),『子どもたちの想像力を育む アート教育の思想と実践』(東京大学出版会,2003年),『アートマネージメント』(武蔵野美術大学出版局,2003年),『文化政策入門』(丸善ライブラリー,2001年),平田オリザ『芸術立国論』(集英社新書,2001年),丸林美千代『生涯音楽学習入門』(音楽の友社,1999年),石川毅『芸術教育学への道』(勁草書房,1992年),ほか適宜紹介する。
【その他】
・学生へのメッセージ
みずから学びや行動を決定し計画を立て継続・改善し目標を達成するという一連の主体的な活動を、いっしょに学んでいく授業です。
・オフィス・アワー
授業時間外に学生の質問に答える「オフィス・アワー」を設けます。なお,会議や出張等で不在にすることもあるため、確実に面談したい場合は事前に予約をお願いします。連絡先等は、初回の授業でお知らせします。
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