【授業の目的】
彫刻という立体芸術について、面・量感といった造形要素や芸術的特質を理解しながら学習することをテーマとする。特に日本において明治時代以降どのように西洋の彫刻という概念が導入され、根付いてきたのかを考察し、今後の彫刻芸術がどのようなものであるべきかを考察できることを目標とする。
【授業の到達目標】
(1)日本における近代以降とそれ以前の立体芸術について考察し、現代の彫刻という概念がどのように形成されてきたのかについて述べることができる。【知識・理解】 (2)彫刻という立体芸術について、面・量感といった造形要素や芸術的特質を述べることができる。【知識・理解】
【授業概要(キーワード)】
彫刻、彫刻史、近代美術、工芸、立体芸術
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:76~100% A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:1~25% A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
この授業は彫刻についての基礎的な専門知識を身につけ、社会や地域における芸術文化の諸課題について考察するものである(地域教育文化学部地域教育文化学科文化創生コースのディプロマ・ポリシー)。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに
【授業計画】
・授業の方法
日本及び西洋の近・現代彫刻作品の鑑賞を中心に講義する。日本における彫刻の歴史を学び、今後の彫刻作品のあり方を考察する。
・日程
第1回:彫刻とは何か 第2回:彫刻の特質について 第3回:彫刻の造形要素について 第4回:彫刻の素材・技法について 第5回:日本の近代彫刻その1・彫刻の導入~明治時代 第6回:日本の近代彫刻その2・工部美術学校と東京美術学校 第7回:日本の近代彫刻その3・ロダンがもたらした影響) 第8回:日本の近代彫刻その4・東洋的なものと西洋的なもの 第9回:彫刻の表現について 第10回:抽象彫刻の始まり) 第11回:西洋の近・現代彫刻その1・フランス 第12回:西洋の近・現代彫刻その2・ドイツ・イタリア 第13回:西洋の近・現代彫刻その3・イギリス・アメリカ 第14回:日本の現代彫刻 第15回:これからの日本における彫刻とは
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
板書やパワーポイントで示される講義内容をノートに筆記して内容の理解に努める。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
本授業科目では、以下の課題等を課します。単位制度の実質化のため、授業外における以下の予習・復習等の自主的な学修に取組んでください。
(1)授業の宿題として指定された問題は必ず提出するとともに、テキストや参考文献に目を通して、内容の適切な理解に努める。 (2)授業で習った内容に関連することを自ら図書館やインターネットで自分なりに調べるだけでなく、美術館や野外彫刻などで彫刻作品の実物を鑑賞するといった理解を深める努力が不可欠です。
【成績の評価】
・基準
授業の到達目標で示した彫刻の造形要素や特質について理解し、彫刻という立体芸術について論述できることを合格の基準とします。
・方法
毎回の授業におけるコメントカード60%、レポート40%
【テキスト・参考書】
テキスト:この授業では、担当教員が作成するスライド、プリントなどを授業で資料として配布し、都度、参考書などを紹介します。
参考書:『中原佑介美術批評 選集 第6巻 現代彫刻論-物質文明との対峙』(現代企画室+BankART出版,2012年)、『日本彫刻の近代』(淡交社,2007年)、『彫刻をつくる』(美術出版社,1965年)、『彫塑 制作と技法の実際』(岩野勇三,日貿出版社,1982年)
【その他】
・学生へのメッセージ
これまであまり知ることのなかったであろう彫刻について、日本の近代彫刻を中心に講義を行ないます。 高校で美術を履修していなかった学生にも理解できる内容です。 ※授業内で紹介する彫刻作品には裸体像や体のパーツが一部欠損したトルソ作品なども含まれます。
・オフィス・アワー
授業時間外に学生の質問に答える「オフィス・アワー」を土井研究室(地域教育文化学部1号館1階147)において、火曜日14:40~16:10 の間に設けます。 会議や出張等で不在にすることもあるため、確実に面談したい場合は事前に予約をお願いします。連絡先は、初回の授業でお知らせします。
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