【授業の目的】
美術科への理解を深めるため、「伝える・使う」などの目的や機能に関する学習の成り立ちと、表現及び鑑賞それぞれの教材設定の手法及び指導法について理解し、指導計画や、題材・教材の開発方法についての理解を深めることを目的とする。
【授業の到達目標】
①美術の教科性を踏まえてバランスのとれた指導計画や、題材・教材の工夫ができる。 ②授業要件に基づく表現及び鑑賞の指導案と年間指導計画を作成できる。 ③模擬授業の内容について,討議することができる。
【授業概要(キーワード)】
美術科教材 美術教育 工作・工芸教育 デザイン教育
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:1~25% C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:1~25% C-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を発表し理解してもらえるようプレゼンテーション、質疑応答、リフレクションを行う機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
造形芸術コースの専門科目であり、学生が目指す表現ジャンルや職業生活の実務に対応できるような基礎的な知識を与えるものである。(地域教育文化学部造形芸術コースカリキュラムポリシー) ※教職に関する科目 各教科の指導法
【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに
【授業計画】
・授業の方法
制作条件について実験的に検証し,あわせて国内外並びに地域のデザイン作品やプロダクト製品の鑑賞(実物の使用)やモデル授業の映像視聴を通して,教材開発の手法について実践的に理解を深めていく。
・日程
第1回:オリエンテーション 工芸やデザイン教育に関する既習内容の確認と授業計画について説明する。 第2回:教材研究-デザイン題材の要件と開発手法・材料実験① 紙材の潜在力について実験・考察(演習) 第3回:教材研究-デザイン題材の要件と開発手法・材料実験② 紙材の潜在力について検証・改良(演習) 第4回:教材研究-デザイン題材の要件と開発手法・条件設定① スタイリング>実用性を探求した実験制作(演習) 第5回:教材研究-デザイン題材の要件と開発手法・条件設定② 実用性>スタイリングを探求した実験制作(演習) 第6回:教材研究-デザイン題材の要件と開発手法・実物鑑賞① 同一作家(デザイナー)の製品開発研究(演習) 第7回:教材研究-デザイン題材の要件と開発手法・実物鑑賞② 同一製品の収集(フィールド・ワーク)と使用比較(演習) 第8回:指導案の作成① 単元の目標と題材の設定理由について(演習・討議) 第9回:指導案の作成② 単元の授業計画と留意点の予測について(演習・討議) 第10回:模擬授業によるモデル授業分析① 題材設定と生徒観について(演習・討議) 第11回:模擬授業によるモデル授業分析② 題材設定と指導観について(演習・討議) 第12回:模擬授業によるモデル授業分析③ 題材設定と教材観・情報機器の活用について(演習と討議) 第13回:模擬授業によるモデル授業分析④ 題材設定と評価の観点について(演習と討議) 第14回:年間指導計画の作成① 指導要件の網羅と系統性および情報機器の活用の工夫について考察する。(演習・討議) 第15回:年間指導計画の作成② 本講のまとめとして立案した年間指導計画の設定理由を情報機器を用いて報告する。(演習・討議)
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
・ノートに板書や資料内容を記述し、理解に努める。 ・模擬授業実践においては手順を事前に確認し、あらかじめ構想・材料の準備をして進めること。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
美術教育のデザイン・工芸分野の特徴や役割について主体的に学習し,教材を開発する意欲を高めてください。
【成績の評価】
・基準
美術の教科性を踏まえてバランスのとれた指導計画や、題材・教材の工夫が授業分析レポートや指導案の中に見いだすことができること及び授業要件に基づく表現及び鑑賞の指導案と年間指導計画を作成でできることを合格の基準とします。
・方法
授業分析レポート:50%,指導案の作成:30%,年間指導計画の作成:20%
【テキスト・参考書】
(テキスト) 中学校学習指導要領解説 美術編(平成29年6月 文部科学省) 高等学校習指導要領解説 芸術編(平成21年7月 文部科学省)
(参考書) 文部科学省『中学校学習指導要領解説 図画工作編』(平成29年6月) 文部科学省『中学校学習指導要領解説 技術・家庭科編』(平成29年6月) 宮脇理 監修『ベーシック造形技法』建帛社 ほか適宜紹介する。
【その他】
・学生へのメッセージ
中学校。高等学校における美術教育のデザイン・工芸分野の教材に関心を持ち,情報収集も積極的に行なってください。
・オフィス・アワー
授業に関する学生からの質問は,各回の授業終了後または開始前に受け付けます。
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