音楽科実践演習
 Practical Teacher Teaching (Music)
 担当教員:名倉 明子(NAGURA Akiko),佐川 馨(SAGAWA Kaoru),渡辺 修身(WATANABE Osami)
 担当教員の所属:地域教育文化学部地域教育文化学科文化創生コース
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:演習
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
音楽科の具体的な題材及び教材を開発することを通して,音楽科の実践的指導力の涵養を図ることをねらいとする。
本授業は,音楽科の今日的な課題を踏まえた上で、学習指導要領の内容と関連させながら授業構成を検討実践する授業科目である。音楽科教育の今日的な課題としては,授業実践力の向上に加えて音楽系部活動の指導力,地域の音楽文化振興に関わるコーディネート力がある。こうした課題から主題を定め,題材の内容又は教材を開発,実践する。

【授業の到達目標】
1.音楽科の今日的な課題を踏まえた上で、学習指導要領の内容と関連させながら主題を定め,関連する題材及び教材を開発できる。【知識・理解・技能】
2.上記1.に基づいて模擬授業実践できる。【知識・理解・技能】

【授業概要(キーワード)】
音楽科、実践、教材研究、教材分析

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:1~25%
D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25%
B-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、他の学生の意見を尊重しつつグループとしての結論を出すために議論をする機会がある。:1~25%
D-2.事前学習(下調べ、調査等含む)で習得した知識等を踏まえて演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25%
B-3.習得した知識を活用する中で、学生グループがテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、互いの考えを理解し合う中から新たに独自の意見や考え方を創り出す機会がある。:1~25%
D-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型の演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
この授業は「専門科目」の一つであり、中学校音楽科、高等学校芸術科(音楽)の指導に関する実践力を身につけるものである。(地域教育文化学部地域教育文化学科文化創生コースのカリキュラム・ポリシー)

【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに

【授業計画】
・授業の方法
本授業は,音楽科教育からみた今日的課題,学習指導要領の内容とのかかわりから捉えた音楽科の題材又は教材の開発,発表会,振り返りで構成される。
〇生徒の学力学習状況調査や先行実践を踏まえて,音楽科教育の今日的課題を見出す。(講義・演習)
〇学習指導要領の内容とのかかわりから捉えた音楽科の今日的課題では,音楽科に関する教育内容を小中高の全校種に亘って学習・検討する。(講義・演習)
〇上記を踏まえて,演奏力や授業実践力などの主題を設定して,題材の内容又は教材の開発に取り組む。(講義・演習)
〇発表会では,開発した題材の内容又は教材を発表する。(講義・演習)
〇振り返りでは,各受講生が,到達点と課題を明確にする。(講義・演習)
・日程
第1回:オリエンテーション/講義のねらい及び進め方について(講義)佐川,渡辺,名倉
第2回:音楽科教育からみた音楽科の今日的課題1(授業実践力を中心に)(講義・演習)佐川
第3回:音楽科教育からみた音楽科の今日的課題2(音楽系部活動の指導を中心に)(講義・演習)佐川
第4回:音楽科学からみた音楽科の今日的課題1(声楽領域,合唱を中心に)(講義・演習)渡辺
第5回:音楽科学からみた音楽科の今日的課題2(器楽領域,合奏を中心に)(講義・演習)渡辺
第6回:音楽科学からみた音楽科の今日的課題3(創作領域中心に)(講義・演習)名倉
第7回:内容又は教材開発のための主題の設定及びチーム編成(講義・演習)佐川,渡辺,名倉
第8回:内容又は教材の開発と学習指導:学習指導要領と小・中学校教科書の内容検討(講義・演習)佐川,渡辺,名倉
第9回:内容又は教材の開発と学習指導:学習指導要領と高校教科書の内容検討(講義・演習)名倉
第10回:内容又は教材の開発と学習指導:ICTを効果的に用いた音楽系部活動の指導内容の検討(講義・演習)佐川
第11回:内容又は教材の開発と学習指導:模擬授業又は部活動の模擬指導案の作成(講義・演習)佐川,渡辺,名倉
第12回:内容又は教材の開発と学習指導:模擬授業又は模擬指導(講義・演習)渡辺,名倉
第13回:内容又は教材の開発と学習指導:発表会の準備(講義・演習)佐川,渡辺,名倉
第14回:発表会/それぞれのグループの発表を行い,協議を行う。(講義・演習)佐川,渡辺,名倉
第15回:振り返り:到達点と課題を受講生各自が,明確にする。(講義・演習)佐川,渡辺,名倉

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
この授業では音楽科の今日的課題を踏まえて授業実践力を身につけることを目指す。教員志望の有無にかかわらず各課題および演習やグループ学習に主体的、積極的に参加し、授業目標の到達に向けて努力をすること。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
中高の音楽教科書によく目を通しましょう。各分野、領域についての指導のヒントがたくさん記載されています。

【成績の評価】
・基準
C(合格に必要な最低限度)基準
1.音楽科の今日的な課題を捉えて説明できる。(20点)
2.上記1.を踏まえた上で、学習指導要領の内容と関連させながら主題を定め,関連する題材及び教材を開発できる。(40点)
3.上記2.に基づいて模擬授業実践できる。(40点)
・方法
次の項目について,授業での発表やレポートなどを通して全担当教員が,総合的に評価する。
・内容又は教材開発にあたっての課題意識の明確化/独自性
・内容又は教材開発の計画や進め方/必要とする教育内容の吟味や先行実践の検討
・音楽科教育又は音楽科に関わる専門科学の基礎的理解
・開発した題材の妥当性(模擬授業)
・模擬授業の進め方(模擬授業)

【テキスト・参考書】
小学校学習指導要領解説 音楽編(平成29年7月 文部科学省)
中学校学習指導要領解説 音楽編(平成29年7月 文部科学省)
高等学校学習指導要領解説 芸術編 音楽編 美術編(平成21年12月 文部科学省)

【その他】
・学生へのメッセージ
個々の音楽実技の質を高め、音楽の全般的なリテラシーを向上させる鍵は実技系以外の授業にあります。教員志望の有無にかかわらず真摯な学習態度で臨みましょう。教職を目指す人は必ず受講すべき授業です。
・オフィス・アワー
月13:00~16:00(研究室)連絡先:授業時に知らせる。

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