健康・医療心理学
 Health and Medical Psychology
 担当教員:浦野 由平(URANO Yuhei),河合 輝久(KAWAI Teruhisa)
 担当教員の所属:地域教育文化学部地域教育文化学科文化創生コース
 担当教員の実務経験の有無:
 担当教員の実務経験の内容(有の場合):医療領域の心理支援の経験を有する教員が,その経験も踏まえ,実践活動と関連づけながら講義を行う。
 開講学年:2年,3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
本授業では,以下の3点の学習を通して,人々のこころとからだの健康の維持と増進を支援する際に必要な基本的知識や態度を理解し,身につけることを目的とする。
1. ストレスと心身の健康の関係
2. 健康管理のための行動を支援する理論と技法
3. 2.の医療・保健現場への応用および隣接分野の他職種との協働

【授業の到達目標】
本授業の到達目標は,次の4点である。

1.ストレスと心身の疾病を関連づけることができる
2.医療現場における心理社会的課題を理解でき,必要な支援方法を判断し,関連づけることができる
3.保健現場における心理社会的課題を理解でき,必要な支援方法を判断し,関連づけることができる
4.災害時に必要な心理に関する支援を理解できる

【授業概要(キーワード)】
ストレス,心の健康,予防,チーム医療,多職種連携・協働,生物・心理・社会モデル

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
本授業は,地域社会における心身の健康に関する諸課題についての基本的知識や課題解決のための実践力を身につけるための科目であり,公認心理師の受験資格に関わる単位である。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を

【授業計画】
・授業の方法
パワーポイントを用いて,保健医療分野における心身の健康および様々な支援活動に関する講義を行う。適宜,質疑応答の時間を設けたり,グループワークを行なったりする。
・日程
(順番が入れ替えたり,内容量によっては次回授業に持ち越すこともあります)
【1-7回目:概論編(担当:浦野)】
第 1回目 講義の進め方とガイダンス(健康・医療心理学とは)
第 2回目 ストレスの心理学的メカニズムとアセスメント
第 3回目 ストレスの生理学的メカニズムと心身の疾病
第 4回目 心の健康とストレスマネジメント
第 5回目 医療現場における活動の基本:多職種連携・協働,生物・心理・社会モデルなど
第 6回目 保健・医療における法制度と倫理
第 7回目 これまでのまとめと単元末テスト

【8-15回目:実践編(担当:河合)】
第 8回目 精神科医療領域とは,精神医療における分類
第 9回目 精神疾患とその治療と援助
第10回目 心療内科領域:慢性疼痛,糖尿病など
第11回目 小児科・母子保健領域
第12回目 神経科・リハビリテーション領域:高次脳機能障害とその支援
第13回目 さまざまな保健活動:自殺予防を中心に
第14回目 災害時に必要な心理に関する支援
第15回目 これまでのまとめと単元末テスト

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
主に講義形式の授業であるため,ノートテイキングを通した内容理解に努める。講義内で質疑応答を設けたり,グループワークを実施する場合もあることから,自らの考えを発表するよう努める。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
講義資料は全てwebclass上にアップロードするため,事前にダウンロードすることで予習は可能である。また,講義資料や【テキスト・参考書】に示す文献を授業前後に読むことによって,授業内容の理解を深めることが期待できる。

【成績の評価】
・基準
授業態度および各単元末テストの合計得点にもとづき,【授業の到達目標】に示した1.~4.の達成度合いを下記のように評価する。
90-100点:到達目標を達成し,きわめて優秀な成績をおさめている,80-89点:到達目標を達成し,優秀な成績をおさめている,
70-79点:到達目標を達成している,60-69点:到達目標を最低限達成している,60点未満:到達目標を達成していない(不合格)
・方法
出席(カードリーダーで確認)やリアクション・ペーパー等を含む「授業参加点」(20点),「7回目の単元末テスト」(40点),「15回目の単元末テスト」(40点)で評価する。
なお,各単元の授業(1-6回目,8-14回目それぞれの授業回)の2/3以上の出席およびリアクション・ペーパーの提出,各単元末テストの受験を必須とする。
出席およびリアクション・ペーパーの提出条件が満たない,あるいはいずれかの単元末テストが未受験の場合は不合格とする。

【テキスト・参考書】
以下の文献は自己学習時に参考になるでしょう。その他の文献は講義資料に示します。
・島井哲志・長田久雄・小玉正博 (2009). 健康心理学・入門 健康なこころ・身体・社会づくり 有斐閣アルマ
・下山晴彦・中嶋義文 (2013). 臨床心理学 対人援助職の必須知識 精神医療を知る 第13巻第1号 73 金剛出版
・黒木俊秀 (2018). 臨床心理学 心理職も知らないと困る医療現場の常識 第18巻第6号 108 金剛出版
・宮脇 稔・大野 太郎・藤本 豊・松野 俊夫 (2018). 公認心理師カリキュラム準拠 健康・医療心理学 医歯薬出版株式会社 など

【その他】
・学生へのメッセージ
まずは,授業内容から基礎知識を習得してください。そのうえで,疑問に思った点を自分で調べたり,質問したりして,主体的に学習を深めていくことを期待します。また,本授業は扱う内容が広範囲に及びますので,授業時間外の学習を積極的に行うことを推奨します。
・オフィス・アワー
授業時間外に質問がある場合には,授業後に直接お声かけいただくか,メールにてお問い合わせください(WebClass上のメールサーバーを介して行ってください)。

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