我が国における初等中等教育を支える制度や学校の経営について、その基本的な仕組みと実態を広く理解するとともに、これらが抱える今日的課題について考えを深める。

１．我が国の学校及び教育行政組織の特徴を把握し、その経営に関する実態について理解することができる。
２．教育制度改革を支える理念やその方向性及び課題について、自分の考えを持つことができる。
３．学校による地域課題への応答や保護者・地域住民との連携の在り方等、教育経営が抱える今日的課題について、他者と討議することができる。

教育改革、教育委員会、学校経営、教員の専門性、保護者・地域住民との連携

A-1．ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。：1～25％
C-1．自分の意見をまとめて発表する機会がある。：1～25％
A-2．小レポート等により、事前学習（下調べ、調査等含む）が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。：1～25％
B-2．事前学習（下調べ、調査等含む）をした上で、他の学生の意見を尊重しつつグループとしての結論を出すために議論をする機会がある。：1～25％
A-3．習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。：1～25％

この授業は、学校教育のために習得すべき専門的知識や技能として、教育経営の側面から地域の教育及び文化創生に関する課題の解決に取り組むことができる資質・能力を身につけるものである。

04.質の高い教育をみんなに

本授業は、主に「教育改革の動向」及び「教育行政の役割」、「学校経営の在り方」に注目し、講義を行う。毎回の授業においては、講義に加え、取り上げるテーマに関して受講者自身が考えをまとめる作業等を行うことで、講義内容の定着を図るとともに、教育経営への主体的な参画姿勢の修得を目指す。また、授業で取り上げた内容を振り返る機会として、社会の変化に伴い教育行政・学校に期待される役割と学校経営の課題について考察を深めるための演習も取り入れる。

第１回：公教育制度の成り立ち
　我が国における公教育制度の成り立ち
第２回：我が国における戦後の学校制度
　戦後の学校制度の特徴と法的仕組み
第３回：国の教育行政組織 　　
　教育行政組織の仕組みと役割、教育政策決定過程
第４回：地方の教育行政組織 　
　教育委員会の仕組みと役割、教育委員会制度の改革動向
第５回：教育政策の動向①
　「学校の自主性・自律性」の確立を目指した改革の経緯と課題
第６回：教育政策の動向②
　多様な教育ニーズへの応答を目指した教育政策
第７回：小括（演習）
　地方教育行政における先進的取り組みに関する考察
第８回：学校組織の経営① 　
　学校組織の特徴と校務分掌、学級経営
第９回：学校組織の経営②
　学校改善と学校評価
第10回：教育課程をめぐる教育委員会と学校との関係性
　教育課程の編成・実施にかかる学校支援とカリキュラム・マネジメント
第11回：教員の人事管理と職能開発
　公立学校教員の採用・研修・評価、人事異動の仕組みと課題
第12回：教員の勤務実態
　教員の勤務の特徴と課題、働き方改革がもたらす影響
第13回：学校の危機管理
　学校安全の確保に向けた取り組み
第14回：学校と保護者・地域との連携
　保護者・地域による学校参加の意義と課題
第15回：総括（演習）　
　地域課題への応答を目指した教育経営上の課題についての考察

準備学修に必要な学修時間の目安：1.5時間／週
講義内容に関する疑問や考えを記録しながら講義に臨むこと。また、小レポートの作成・発表やグループ討議などの演習の機会には、多様な考え方に触れ視野を広めるよう努めること。

教育に関する情報を広く収集するほか、授業内で紹介する文献・資料等を参照するなど、教育経営上の課題に関する自分の考えを深めることができるよう努めること。

１．我が国の学校教育制度の実態と課題について、理解できる。
２．教育制度改革を支える理念や方向性に関して、自分の考えを持つことができる。
３．我が国の教育経営が抱える今日的課題について、多様な考えを受容し、考察を深めることができる。

授業への参画状況（25％）、小レポート等の課題（25％）、基礎的な知識及び授業で取り上げたテーマに関する論述試験（50％)

テキストは以下を使用し、授業は配布資料を用いて行う。また、参考書は授業内にて適宜紹介する。
吉田武男監修、浜田博文編『MINERVAはじめて学ぶ教職 学校経営』ミネルヴァ書房

これからの学校教育を支える教員あるいは地域住民に求められることについて、多角的に考える機会となることを期待します。

何か相談等がある場合には，事前にメールでアポイントメントをとること。