日本歴史文化論(日本学入門)
 Introduction to Japanese Studies: History
 担当教員:小幡 圭祐(OBATA Keisuke),佐藤 真海(SATO Masami),中村 篤志(NAKAMURA Atsushi)
 担当教員の所属:人文社会科学部人文社会科学科人間文化コース
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
「日本」を多角的に理解するために、日本と東アジアの歴史的交流とその意義について基本的な理解を深めることを目的とします。

【授業の到達目標】
この授業を履修した学生は、
1)日本史・アジア史の研究方法に目配りをしつつ、学際的な視点から、日本の歴史・文化とその特質について理解することができる。
2)理解した内容について、具体的事例などを挙げながら自身の言葉で解説できる。

【授業概要(キーワード)】
日本史,アジア史,東アジア,華夷秩序,帝国主義

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:26~50%
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:51~75%

【科目の位置付け】
この授業は、歴史学の視点から日本を論ずることを通じて、人文社会科学の専門領域(歴史学)について中核となる学術的成果を修得し、これに関して問題を発見し、論理的・批判的思考の結果を意見としてまとめることができる能力を培うことを目的とする専門導入科目です(人文社会科学部のディプロマ・ポリシー)。
なお、この授業は「移民社会における多文化共生研究拠点」の活動の一環です(拠点の詳細についてはhttps://yu-imin.labby.jp/を参照)。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに
16.平和と公正をすべての人に
17.パートナーシップで目標を達成しよう

【授業計画】
・授業の方法
この授業は対面授業です。授業の前日までにWebClassでレジュメ(PDF)を配付します。授業にパソコン・タブレットなどの持ち込みを許可しますので、授業中にレジュメ(PDFあるいはそれを印刷したもの)を閲覧できるようにしておいてください。レジュメをもとに、スライド(パワーポイント)を使用しながら授業を進めます。授業終了後にWebClassを通じて授業のコメントを提出してもらいます。提出されたコメントは次の授業の授業資料として配付したり、その一部を次の授業の冒頭で紹介したりするなど応答を行います。
・日程
第1回:ガイダンス / 第2回:日本古代史と世界史 / 第3回:列島における国家形成とアジア / 第4回:倭国とアジア / 第5回:「小帝国」日本の理念と実態 / 第6回:「鎖国」体制と東アジア / 第7回:「開国」の衝撃 / 第8回:不平等条約体制と東アジア / 第9回:帝国主義と東アジア / 第10回:ワシントン体制と東アジア / 第11回:「大東亜共栄圏」の理想と現実 / 第12回:近代における日本とモンゴルの邂逅 / 第13回:「五族協和」と東部内モンゴル / 第14回:モンゴルから日本を見る / 第15回:授業のまとめ
※各回で扱う内容については、変更する可能性があります。

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
大学における歴史の授業は、中学や高校の授業とは異なり、人名や出来事の丸暗記を目的とするものではありません。それぞれの担当教員の指示に基づきながら、積極的に授業を聴講するようにしましょう。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
単位制度の実質化のため、以下の点に留意して授業外における予習・復習等の自主的な学修に取り組んでください。
1)準備学修に必要な学修時間の目安は 4.5時間/週 です。
※大学設置基準で、1単位の授業科目は45時間の学修を必要とする内容をもって構成することが標準と定められています。
2)予習のあり方:時代背景への理解が重要になりますので、高校の日本史や世界史の教科書などに、ひととおり目を通し、日本史の流れをつかんでおくことが望まれます。
3)復習のあり方:参考文献に目を通しつつ、ノートや配布資料の内容を再確認するようにしましょう。

【成績の評価】
・基準
授業の到達目標で示した2つの目標に対応し、下記の2つの条件を満たすことを合格の基準とします。
1)東アジアにおける日本の歴史について理解し、具体的事例などを挙げながら自身の言葉で解説できる。
2)授業に積極的に参加し、毎回の内容について質問や所感を述べることができる。
・方法
コメント(60点):各回の授業終了後にコメントの提出を求め、その内容から授業への参加姿勢を評価します。何もコメントをしなかったり(「特になし」も含む)、内容が当日の授業を踏まえたものでなかった場合は点数を与えません。
期末レポート(40点):以下の参考書の中から一冊選び、授業内容を踏まえたうえでその要約と新たにわかったことを記述してもらいます(1500字程度)。

【テキスト・参考書】
テキスト:各回の授業でレジュメを配付します。
参考書:
・李成市『東アジア文化圏の形成』(山川出版社、2000年)
・田中史生『越境の古代史』 KADOKAWA、2017年)
・森万佑子『韓国併合 大韓帝国の成立から崩壊まで』(中公新書、2022年)
・安達宏昭『大東亜共栄圏 帝国日本のアジア支配構想』(中公新書、2022年)
・三浦英之『五色の虹 満州建国大学卒業生たちの戦後』(集英社文庫、2017年)
・楊 海英『日本陸軍とモンゴル:興安軍官学校の知られざる戦い』(中央公論新社、2015年)
その他、授業内で随時紹介する。

【その他】
・学生へのメッセージ
高校で「日本史」や「世界史」を学んでいない学生にも理解できる授業を目指します。
・オフィス・アワー
授業時間外に学生の質問に答える「オフィス・アワー」を、以下の時間に設けます。
小幡研究室(人文棟1号館4階):月曜日 12:00~14:00
佐藤研究室(人文棟1号館4階):火曜日 12:30~14:30
中村研究室(人文棟1号館4階):水曜日 13:00~14:30

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