【授業の目的】
「キリスト教とギリシャ神話の図像学」 西洋の伝統的な美術作品を鑑賞するときにもっとも必要となるのが、キリスト教とギリシャ神話の図像学に関する知識です。図像学とは、宗教の登場人物や物語を絵画や彫刻で描写するときの一定のパターンや決まり事をいいます。美術は図像学を知らなくても十分楽しめますが、知っていると、作品をより深く、細部まで把握することができるようになります。またこれらは西洋文化の根幹の一つですから、美術だけでなく、他のさまざまな分野(文学、音楽、宗教、哲学など)の理解にもつながります。図像学の基本的な考え方と主要なモチーフをさまざまな時代の作品を例に解説します。
【授業の到達目標】
(1)西洋美術のテーマや人物について理解できるようになります。(2)大聖堂や写本のなかで展開される宗教物語の構成(図像プログラム)を実際に分析し、解釈することができるようになります。
【授業概要(キーワード)】
図像学 キリスト教 ギリシャ神話 寓意 美術
【科目の位置付け】
この授業は、文化的諸問題について美術史学の観点から論理的に分析し、解決策を提案する力を身につけるために編成される科目である(人文社会科学部人文社会科学科人間文化コースのカリキュラム・ポリシー)。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
17.パートナーシップで目標を達成しよう
【授業計画】
・授業の方法
基本的に一回につき一つのテーマを割り当て、スライドを見ながら話を進めます。
・日程
以下の流れにそって、講義をおこないます。 1.ガイダンス 2~4.キリストの生涯 5~6.聖母マリアの生涯 7.旧約の英雄と預言者たち 9~10.さまざまな聖人たち 11.オリンポスの十二神 12.変身物語 13.寓意像 14~15.図像学の応用
※進捗状況により一部内容を変更する場合があります。
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
毎回、スライドで作品を提示しながら問題点を論じてゆきます。配布資料にはスライドで表示される内容のすべてが記載されているわけではないので、自分なりに要点をまとめノートをとるよう心がけてください。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
特に毎回の予習は必要ありませんが、西洋美術の歴史について大まかにでも押さえておくとよいでしょう。講義で取り上げる作品以外にも多くの優れた作例がありますから、自主的に美術全集などを見るよう心がけましょう。
【成績の評価】
・基準
授業への取り組み(平常点)と期末試験により、知識の修得、理解の度合い、汎用的技能(論理的思考力、文章表現力)、参加の度合いを判定します。基準は、1)西洋美術のテーマや人物について理解することができる、2) 図像プログラムを実際に分析し、解釈することができる、の二点です。
・方法
学習意欲(30%)、筆記試験(70%) 学習意欲は、出席状況や質疑応答への積極的な参加などにより判断します。筆記試験では授業の内容に対する理解度と論理的な文章構成力を評価します。
【テキスト・参考書】
テキストは特に指定しません。配布資料を使って話を進めます。 参考書については、講義内で随時紹介します。
【その他】
・オフィス・アワー
金曜日16:20-17:50 (その他在室時随時)石澤靖典研究室(1号館4階)
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