【授業の目的】
近年、文化人類学では、人間と非人間との関係が着目されるようになり、人間とそれをとりまく環境との関係性を双方向的にとらえようとする研究が増加してきた。そこで、本授業では景観を切り口に上記の関係性について考察する。また、景観をキーワードに文化人類学と考古学との協働について検討する。
【授業の到達目標】
(1)景観をめぐる近年の研究動向を理解できるようになる。 (2)世界中の様々な事例をみていくことを通じて、異文化(あるいはそれを通じて自己)を理解する視点や手がかりを獲得することができる。 (3)学術論文を読みこなし、議論する能力を身につける。
【授業概要(キーワード)】
景観、人間、環境、文化人類学、考古学
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25% B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:1~25% C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:1~25% A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:1~25% C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:1~25% A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
この授業は,人間の多様性や普遍性について、とくに文化人類学の視点から論理的に考察し、異文化(あるいはそれを通じて自己)を理解する視点や手がかりを身につけるために編成される科目である。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに 05.ジェンダー平等を実現しよう 10.人や国の不平等をなくそう 11.住み続けられるまちづくりを
【授業計画】
・授業の方法
発表を必ず担当してもらいます。担当者がレジュメを作成し、それにもとづいて全体でディスカッションします。教員と学生間だけではなく、学生同士で積極的に質疑応答やディスカッションをおこないます。各発表者には最後にレポートを作成してもらいます。
・日程
1.ガイダンス(講義の流れと評価方法など) 2~15.世界各地の景観をめぐる文化人類学および考古学研究に関する発表とディスカッション
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
全員が文献を必ず読んできていることが前提です。質疑応答やコメント、ディスカッションには積極的に参加してください。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
受講者は文献を前もって読んで、文献に対する自分のコメントを考えておいてください。復習としては、授業での議論を思い浮かべながら、レジュメとコメントを再読し、理解に努めてください。
【成績の評価】
・基準
授業での発表や発言の他に、発表の質疑応答やコメントを反映させたレポートを課し、知識の習得、理解の度合い、汎用的技能(プレゼンテーション能力、文章表現力)を判定、評価します。
・方法
担当発表(30%)、授業中のコメントや質疑応答(30%)とレポート(40%)で評価します。
【テキスト・参考書】
テキスト 河合洋尚・松本雄一・山本 睦 (編)『景観で考える: 人類学と考古学からのアプローチ』臨川書店
参考書 河合洋尚 2020 『景観人類学入門』風響社 河合洋尚 2016 『景観人類学―身体・政治・マテリアリティ』時潮社
【その他】
・学生へのメッセージ
ガイダンスの時に発表の割り当てを決めるので、必ず出席してください。また、文化人類学で卒業論文を執筆することを考えている方は、文化人類学の文献の読み方、議論の仕方などを学ぶためにも履修してください。もちろん他の分野を学んでいる方の履修も大歓迎します。
・オフィス・アワー
水曜日12:30~14:20 (山本睦研究室、人文社会科学部2号館4階) これ以外の時間帯での面談を希望する場合はメールで連絡してください。
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