国際協力論
 International Cooperation (lectures)
 担当教員:天野 尚樹(AMANO Naoki),今村 真央(IMAMURA Masao)
 担当教員の所属:人文社会科学部人文社会科学科グローバル・スタディーズコース
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:2年,3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
1)国際協力の実践に向けた基礎力養成のための講義です。国際協力のための基礎力は文化の複数性を経験することであり、複数の文化を経験するための基礎力は語学と歴史です。本講義は、19世紀後半から今日まで(帝国主義の時代からポスト冷戦後の時代まで)の世界現代史についての徹底的な理解と習得を目的とします。
2)歴史的思考は歴史的知識なしには身につきません。本講義は世界史ができるようになることを目的としています。単なる理解では終わらせません。

【授業の到達目標】
この講義を履修した学生は
1)帝国主義=植民地主義の時代から世界大戦期、冷戦=ポスト植民地主義期、冷戦後期、ポスト冷戦後期へと至る約150年間の世界史の時代構造の展開(タテの流れ)を把握し、討議できる。
2)グローバル化としての約150年間の空間構造の変動(ヨコの展開)を把握し、世界史的視野から討議できる。
3)歴史的知識をふまえて、グローバル化の功罪について討議できる。
4)とにかく、世界史ができるようになる。

【授業概要(キーワード)】
現代史、世界史、日本史、グローバリゼーション、国際協力

【科目の位置付け】
この授業は、世界現代史の体系的理解と基礎的知識を基盤に、国際協力と現代世界の諸問題に関する解決策を提案する力を身につけるために編成される科目である。(人文社会科学部のカリキュラム・ポリシー)

【SDGs(持続可能な開発目標)】
01.貧困をなくそう
02.飢餓をゼロに
03.すべての人に健康と福祉を
04.質の高い教育をみんなに
05.ジェンダー平等を実現しよう
06.安全な水とトイレを世界中に
07.エネルギーをみんなにそしてクリーンに
10.人や国の不平等をなくそう
11.住み続けられるまちづくりを
13.気候変動に具体的な対策を
16.平和と公正をすべての人に
17.パートナーシップで目標を達成しよう

【授業計画】
・授業の方法
以下の日程にしたがって講義します。対面講義の予定ですが、状況次第で変更もありえます。授業形式についてはWebclassで通知するので確認を欠かさないでください。
・日程
第1回:ガイダンス
第2回:帝国主義と列強の展開
第3回:世界分割と列強対立
第4回:アジア諸国の改革と民族運動
第5回:第一次世界大戦とロシア革命
第6回:ヴェルサイユ体制下の欧米諸国
第7回:アジア・アフリカ地域の民族運動
第8回:世界恐慌とファシズム諸国の侵略
第9回:第二次世界大戦
第10回:戦後世界秩序の形成とアジア諸地域の独立
第11回:米ソ冷戦の激化と西欧・日本の経済復興
第12回:第三世界の台頭と米ソの歩み寄り
第13回:石油危機と世界経済の再編
第14回:現在の世界
第15回:まとめ

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
授業で示されるパワーポイントもしくは板書および配布資料を参考に、講義内容をノートに筆記するなどして内容の理解に努めてください。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
単位制度の実質化のため,授業外における以下の予習・復習等の自主的な学修に取り組んでください。
1)準備学修に必要な学修時間の目安は以下のとおりです。
  1時間/週  
2)記憶を伴わない理解は空疎です。この授業は世界史が「できるようになる」ことを目的としています。授業で理解した時代・空間・問題に関する基礎的年号・人名・地理・用語の徹底的な習得につとめてください。

【成績の評価】
・基準
授業の到達目標で示した世界現代史に関する基礎知識が正しく身についてるかどうかを毎回の小テストによって判定し、また学期末には世界現代史に関する理解度を判定するため持ち込み可の記述式テストをおこないます。
・方法
小テスト50点(持ち込み不可)+学期末テスト50点(持ち込み可)
毎回の小テストと学期末の筆記試験の結果を合計して評価します。

【テキスト・参考書】
テキスト:指定しません
参考書:『詳説世界史B』『世界史用語集(改訂版)』『ナビゲーター世界史B 4』『詳説世界史研究』(いずれも山川出版社)など。高校で使用した世界史の教科書・参考書・図録・年表・地図帳などを捨てずに持っているひとは用意しておいてください。

【その他】
・学生へのメッセージ
この授業はガチの世界史の授業です。150年間の世界現代史のタテの時代の流れと、ヨコの空間的展開をともに意識しながら、体系的かつ具体的な世界史像がつかめるようになります。講義がおもしろいことは請け合いますが、できるようになるためにはみなさん自身の一定の努力も必要です。一緒にがんばりましょう。
・オフィス・アワー
学生からの質問・相談を受け付けるオフィス・アワーは金曜日の12時10分から12時50分です。人文社会科学部1号館の天野研究室までおいでください。その他の時間でも在室時なら随時受け付けます。また、Webclassやメールでの質問・問い合わせはいつでも歓迎します。

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