【授業の目的】
授業では、ヨーロッパ社会の特性を中世まで遡りつつ考え、ヨーロッパにおける近代社会の成立と、ヨーロッパ統合にまで至る現代史の変遷を追う。特に以下のテーマを扱う。 1.ヨーロッパに固有の社会は中世に成立したといわれる。この社会の基本的特性について理解を深めることを目的とする。 2.ヨーロッパの近代化の中心要素である経済社会と公共圏(公論)の成立と特性について理解を深めることを目的とする。 3.ヨーロッパ統合にまで至るヨーロッパ近現代の政治社会や国際関係の変遷について理解を深めることを目的とする。
【授業の到達目標】
ヨーロッパ社会の歴史について深く考え、西欧文明の基本的特性(地域社会とキリスト教信仰・教会)や近代の経済社会や公共圏成立の意義、さらに現代のヨーロッパ統合の意義について理解し、説明できる。
【授業概要(キーワード)】
西欧史、中世史、近代史
【科目の位置付け】
ヨーロッパ社会の歴史を概括的に捉え、その基本的特性を理解するための授業です。
【授業計画】
・授業の方法
講義形式で行うが、出席用紙質問欄などによって質疑応答の時間をとる。
・日程
はじめに(第1回) 第1章 中世ヨーロッパの成立 第1節 古代から中世へ(第2回) 第2節 農村と都市(第3回) 第3節 キリスト教信仰と教会(第4回) 第4節 領主制と政治権力(第5回) 第5節 ローマ教会と中世ヨーロッパ世界(第6回) 第2章 近代ヨーロッパ社会の形成とアメリカ 第1節 中世から近代へ(第7回) 第2節 宗教改革と主権国家(第8回) 第3節 重商主義戦争とアメリカの独立(第9回) 第4節 経済社会と市民社会(第10回) 第3章 近現代のヨーロッパ社会 第1節 フランス革命とヨーロッパ政治(第11回) 第2節 産業化と都市化の時代(第12回) 第3節 社会主義運動と社会国家(第13回) 第4節 帝国主義と世界大戦(第14回) 第5節 現代ヨーロッパ統合の歴史的意義(第15回)
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
参考書にあげた文献を読む。できるだけ多くのヨーロッパ、アメリカ史に関する歴史書を読む。1学期中で、欧米史の書物3冊程度(各1冊=15時間)、合計45時間くらいの読書が必要である。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
参考書にあげた文献を読む。できるだけ多くのヨーロッパ、アメリカ史に関する歴史書を読む。1学期中で、欧米史の書物3冊程度(各1冊=15時間)、合計45時間くらいの読書が必要である。
【成績の評価】
・基準
成績は、ヨーロッパ社会の歴史の多様性とその基本的な特性について、どの程度理解しているか評価する。読書感想(参考文献にあげた「10講」のうちいずれか1冊ないし猿谷要著による中間レポート1500字程度)によりヨーロッパ史とアメリカ史への興味関心・知識の修得・文章力を、学期末試験(論述式)により授業の理解度をみる。
・方法
中間レポート(20点)と学期末試験(80点)によって評価する。期末試験を受けるためには中間レポートの提出と、3分の2以上の出席日数が必要です。
【テキスト・参考書】
(参考書) 山川出版社「世界各国史」シリーズのヨーロッパ史の巻 山川出版社「世界歴史大系」のイギリス史、フランス史、ドイツ史、ロシア史、スペイン史の各巻 柴田三千雄「フランス史10講」、坂井栄八郎「ドイツ史10講」、近藤和彦「イギリス史10講」、北村暁男「イタリア史10講」(岩波新書)、猿谷要「物語・アメリカの歴史」(中公新書)
【その他】
・学生へのメッセージ
かつてヨーロッパ文明は日本の近代化にとって模範でしたが、現在でも学ぶ価値は大きいです。
・オフィス・アワー
火曜日の授業後に気になることがあれば気軽にご相談ください。
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