生物間の共生関係(人間・共生を考える)
 Symbiotic Relationships in Biology(Diversity and Inclusion)
 担当教員:金尾 太輔(KANAO Taisuke)
 担当教員の所属:理学部理学科
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
地球上のほとんどの生物は単体では生存できず、他者との相互作用を通して生活している。この授業では、寄生や共生など、生物間相互作用に関する様々な具体例を通して生物学における基礎的な知見を身につけ、生物多様性がどの様に生まれ維持されているのかを観察する目を培うことを目的とする。

【授業の到達目標】
・生物間相互作用の様々なあり方を理解し、説明することができる。【知識・理解】
・生物が呈する特徴を、他の生物と関連づけて観察できる。【技能】
・与えられたテーマについて知見を収集し、論理的にまとめて伝えることができる。【知識・理解】

【授業概要(キーワード)】
植物、動物、細菌、競争、寄生、共生、共進化、学生主体型授業(アクティブラーニング)

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25%
B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:1~25%
C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
この授業は、生物間の相互作用や共生関係を主体的に学ぶ経験を通して、生物学における基礎知識と観察眼を身につけ、人間と自然の共生を実現するための倫理観と責任感を醸成することを目的とした、基幹科目(人間・共生を考える)として実施する。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
14.海の豊かさを守ろう
15.陸の豊かさも守ろう

【授業計画】
・授業の方法
・毎回様々な生物間相互作用の在り方を取り上げ、関連する生物学的知見を解説する。
・パワーポイントを利用して授業を行う。
・授業に使用するパワーポイント資料を印刷したものを配布する。
・授業で紹介するテーマに関連するキーワードを受講者全員に与え、そのキーワードに関する5分間のプレゼンテーションを行ってもらう。
・日程
第1回:授業概要説明・アンケート
第2回:生命の起源・細胞内共生と真核生物の誕生
第3回:生物の多様化とその体系的な理解
第4回~6回:さまざまな生物間相互作用と共進化
第7回~8回:生物間相互作用の破綻に伴う諸問題
第9回:まとめ・次回からのプレゼンテーションの説明
第10~14回:これまでの内容に沿ったプレゼンテーション
第15回:まとめ・学期末試験

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
授業内容をノートに筆記するなどして内容の理解に努め、理解できなかった点は積極的に質問して下さい。この授業は、グループワークやプレゼンテーションなど、学生の主体的な学修活動を含みます。休まずに受講し、意欲的な授業参加を心がけて下さい。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
配布する資料を復習に役立て、授業内容の十分な理解に努めて下さい。プレゼンテーションは形式を指定して行います。与えられたテーマについて、授業内容や参考文献から得られた知識を効果的に利用し、皆に対して分かりやすい資料の作成と発表練習を行って下さい。これらの準備学修に必要な学修時間の目安は4.5時間/週です。

【成績の評価】
・基準
授業の到達目標に基づき、以下を合格(評価)の基準とします。
・授業で解説した生物学における基礎的な用語や事象を正しく理解していること
・生物の特徴を、他の生物との相互作用の文脈で具体的に説明できること
・授業で得られた知識に基づき自身の意見をまとめ、論理的な議論ができること
・与えられたテーマについて知見を収集し、分かりやすくまとめて発表できること
・方法
・授業態度を評価した授業参加点(10%)
・プレゼンテーション内容(30%)
・学期末試験(60%)

【テキスト・参考書】
テキストとして事前に指定するものはありません。必要な資料を授業ごとに配布します。
参考書として以下の書籍を挙げますが、授業でも追加で参考資料を紹介します。
1)種生物学会(編)「共進化の生態学ー生物間相互作用が織りなす多様性ー」文一総合出版 2008
2)種生物学会(編)「種間関係の生物学—共生・寄生・捕食の新しい姿—」文一総合出版 2012

【その他】
・学生へのメッセージ
・高校で生物を学んでいない学生も理解できるよう分かりやすい講義を心がけます。
・理解できない点は質問や復習で確実に解消して下さい。
・学生の積極的な参加を前提とした授業であるため、毎回出席して下さい。
・授業で学ぶ事象や問題について自分自身の意見を持てるよう、意欲的に考えながら参加して下さい。
・オフィス・アワー
平日の10:00~16:00の間で、理学部2号館406室(金尾研究室)に在室している場合は随時対応しますが、会議や出張等で不在にすることもあるため、確実に面談したい場合は事前に予約をお願いします。連絡先は、初回の授業でお知らせします。

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