【授業の目的】
セクシュアリティ(人間の性)への理解を深めるため、特に日本及び諸外国の法制度に注目しつつ基本的論点を検討し、近年の研究状況について基礎的な知識を得ることを目的とする。
【授業の到達目標】
この講義を履修した学生は、 セクシュアリティについて基礎的な知識を修得できる。 セクシュアリティに関する法制度の現状について考察できる。【知識・理解】
【授業概要(キーワード)】
性の平等(gender equality)、男女共同参画、LGBTQ、SOGI、ジェンダー、セクシュアリティ、個人の尊重
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25% B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
この授業は、セクシュアリティについて法的な視点から理論的に考察することで、健全な批判精神に裏打ちされた幅広い知識を習得するものである。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を 04.質の高い教育をみんなに 05.ジェンダー平等を実現しよう 10.人や国の不平等をなくそう
【授業計画】
・授業の方法
講義に受講生との意見交換を交えつつ進行する。受講生の規模によっては、特定のテーマについて簡単な調査報告を発表する時間も設けたい。
・日程
イントロダクションに続いて、以下のようなテーマを扱う。取り上げるテーマについては、受講生の関心も勘案しつつ選択していきたい。以下に掲げた事項以外を扱うことも可能である。
・法における性別とは何か ・ジェンダーアイデンティティと法 ・性的指向と法 ・性暴力と法 ・親子法、婚姻法の再検討 ・性と生殖に関わる健康/権利 ・学校教育とセクシュアリティ ・クィア理論と法
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
指定されたテキストの関連個所を読んだ上で受講する。講義を聞きながら、ノートをとる。疑問点は積極的に質問する。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
準備学修に必要な学修時間は大学生として各自が自律的に判断されたし。授業時間外学習にあたっては、授業内容に関わるニュース(新聞、テレビ、インターネット等)に関心をもち、積極的に収集すること。また、授業で紹介する参考書(映像資料を含む)にあたって理解を深めてください。
【成績の評価】
・基準
セクシュアリティについて基礎的な知識を修得していること、セクシュアリティについて法制度の現状について自ら考察できること、が合格の基準です。
・方法
課題・コメント等提出(40%)、期末試験(60%)。比率の変更がある場合は授業初回で告知する。
【テキスト・参考書】
テキスト:谷口洋幸・綾部六郎・池田弘乃編『セクシュアリティと法:身体・社会・言説との交錯』(2017年、法律文化社)
参考書:風間孝・河口和也・守如子・赤枝香奈子『教養のためのセクシュアリティ・スタディーズ』(2018年、法律文化社)、石田仁『はじめて学ぶLGBT:基礎からトレンドまで』(2019年、ナツメ社)、綾部六郎・池田弘乃編『クィアと法:性規範の解放/開放のために』(2019年、日本評論社)、森山至貴『LGBTを読みとく:クィア・スタディーズ入門』(2017年、ちくま新書)、遠藤まめた『みんな自分らしくいるためのはじめてのLGBT』(2021年、ちくまプリマ―新書)、新ヶ江章友『クィア・アクティビズム:はじめて学ぶ〈クィア・スタディーズ〉のために』(2022年、花伝社)
【その他】
・学生へのメッセージ
相互のプライバシーへの配慮、そして各人の人格の尊重という条件の下で、「性」にまつわる様々な論点について探求していきたいと思います。第1回目の授業を受講する前に、必ずWebClass上の本科目欄にアクセスしてください。
・オフィス・アワー
火曜日 10:30~12:00、人文2号館3階池田(弘)研究室 連絡先は、初回の授業でお知らせします。
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