【授業の目的】
21st century children's needs 21st century skillsと言われて久しいが、小手先のスキルのみの模倣に終わっていることが多い。海外ではモンテッソリー教育に基づくプログラミング教育など、古典的教育理論に立脚した、創造力を育てる情報教育が実践されている。海外では、5歳から情報教育が始まる国も複数ある。イギリスでは、5歳からの情報教育がスタートして30年が経つ。そのため、数多くの情報教育プログラムや教材が開発されている。それらを概観し、銃牛親ワークショップ等で実施する方法を議論する。状況次第では、希望者のみ、プログラミングによって動くリアルな教材に触れる機会を設ける予定である。
【授業の到達目標】
(1)オンライン上で扱える(小学生向け)ビジュアルプログラミングができるようになる(プログラミングの経験は不要です)。【技能】 (2)条件分岐や反復などのアルゴリズムを理解できる。【知識・理解】 (3)情報社会の問題点を理解し、問題を未然に防ぐためにの情報教育とは何か、自分の言葉で説明できるようになる。【知識・理解】 (4)種々の問題を解決するときに、フローチャートを作ったり、論理的に構造を組み立て、手続きを考えて解決する習慣を身につける。【態度・習慣】
【授業概要(キーワード)】
人工知能(AI),情報教育,シンギュラリティ,AIロボット,ロボット・プログラミング,学生主体型授業(アクティブラーニング)
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25% B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:1~25% C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:1~25% A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:1~25% B-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、他の学生の意見を尊重しつつグループとしての結論を出すために議論をする機会がある。:1~25% C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:1~25% A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:1~25% B-3.習得した知識を活用する中で、学生グループがテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、互いの考えを理解し合う中から新たに独自の意見や考え方を創り出す機会がある。:1~25% C-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を発表し理解してもらえるようプレゼンテーション、質疑応答、リフレクションを行う機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
情報社会で生きるために学ぶべき教養として位置づける教養科目である。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに
【授業計画】
・授業の方法
ステージ1:時事データを元にしたディスカッション ステージ2:指定した書籍を購読し、内容の理解と、それについてのディスカッションを行う ステージ3:コロナ禍,コロナ後の時代の,新しい情報教育方法を考え提案する
・日程
15回分の内容は、下記の通りです.
ステージ1:時事データを元にしたディスカッション 第1回 オリエンテーション 第2回 コロナ禍において,世界の学校が,どのようなオンライン授業が展開されていたのかについて学ぶ1 第3回 コロナ禍において,世界の学校が,どのようなオンライン授業が展開されていたのかについて学ぶ2
ステージ2:指定した書籍を購読し、内容の理解と、それについてのディスカッションを行う 第4回 テキスト第1章を読んで 第5回 テキスト第2章を読んで 第6回 テキスト第3章を読んで 第7回 テキスト第4章を読んで 第8回 テキスト第5章を読んで と,レポート1の提出 第9回 テキスト初等中等教育の指導事例「ロボットを動かそう」などを読んで 第10回 テキスト初等中等教育の指導事例「SNSの光と影」などを読んで 第11回 初等中等教育の指導事例「データ分析」などを読んで 題12回 テキストの内容に関するオンライン試験
ステージ3:コロナ禍,コロナ後の時代の,新しい情報教育方法を考え提案する 第13回 レポート2の提出と発表 第14回 発表の続き 第15回 全体のまとめ
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
第2回目以降は,前の時間にどんなことを学んだのか,授業開始時に答えられるように準備しておいてください. 説明の中の言葉の意味や操作方法がわからない場合は,インターネットで検索する習慣を身に着けてください.例えば,「機関ログイン」の意味が分からなければ,インターネットで検索されてくる意味や操作方法でおよそ間違いはありません. また,文献を検索した時に,閲覧するためには有料であることがよくあります.そのような場合,「機関ログインを外す」操作をすれば,無料で 閲覧できる場合がありますので,試してみてください. 学習時間については,大学設置基準通りです.半期15回の通常授業は2単位ですから,90時間の学習を予習・授業・復習を必要とすることに なります.
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
レポート課題作成にあたり,前期開講科目「計量分析入門(数理科学)」を受講していると楽に取り組めます.ただし必須条件ではないので任意です. また,ポートフォリオを用いたBSブルームのタキソノミーによる評価を行います。学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安は,予習90分,復習90分です。90分の授業に対して,180分の自宅学習が原則です。 課題に回答すれば終わりではなく,授業で扱ったテーマについて,自分で調べたり考えたことも随時授業ノート(フォーム)に記録してください。
【成績の評価】
・基準
①明治時代の義務教育成立までのプロセスを説明できる。 ②「綴り方教育」が,明治時代の庶民に何故受け入れられなかったのか説明できる。 ③明治時代の「綴り方教育」の背景と,現代の「情報教育」の背景の共通点を述べることができる ④AI時代の「情報教育」に必要な要素を述べることができる
・方法
①レポート1 20点 ②レポート2 20点 ③小テスト(持ち込み可のオンラインテスト)20点 ④ミニッツペーパー、リフレクションペーパー(紙ではなくWeb入力の授業ノート形式)20点 ⑤その他 20点 ただし,①②③④のいずれかが0点(未提出)の場合は,不合格となります. 授業の中での宿題やグループワークでの課題は「その他」の中に含まれます.
【テキスト・参考書】
[テキスト]加納寛子『AI時代の情報教育』大学教育出版 [参考書」加納寛子(2021(第4版))『チャートで組み立てる レポート作成法』丸善
本授業で行う評価の元になる考え方は,(Bloom, Benjamin S. Taxonomy of Educational Objectives (1956). Published by Allyn and Bacon, Boston, MA. )の評価論がベースとなっています。詳しく知りたい人は,下記書籍を参照してください。 加納寛子(2002)ポートフォリオで情報科をつくる―新しい授業実践と評価の方法,北大路書房
【その他】
・学生へのメッセージ
千利休の思想に[守・破・離]の思想があります.1年生の教養科目は,[守]の部分が中心です.まずはテキストや,文献・新聞などを読むことが できるようになってください.また,ディスカッションで意見を述べるときには,思いつきの意見ではなく,エビデンス[根拠]を明確にした意見を述べられるようにしてください.
・オフィス・アワー
特別な理由がない限りZOOMにて相談に対応します.時間は,主に授業終了後とします.それ以外は,下記フォームからZOOM接続を希望する日時を3パターン程度書いて連絡を取って下さい. ホームページ:http://pbdspace.kj.yamagata-u.ac.jp/
|